英国発のゴシック・ホラーの決定版『ウーマン・イン・ブラック〈黒い服の女〉』。これまで、世界40か国以上で上演された本作が、7年ぶりに新キャストを迎えてパルコ劇場で上演される。英国ホラー演劇の傑作とも呼ばれる本作に挑戦するのは、昨年舞台『皆既食 -Total Eclips』に出演し、映像、舞台と著しい活躍を見せる岡田将生、そして演技派としても名高い勝村政信だ。
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本作は、女流作家スーザン・ヒルの同名小説をもとに、スティーブン・マラトレットの脚色、ロビン・ハーフォードの演出で舞台化された作品。“恐怖”という感覚を見事にエンターテインメント化し、1987年の初上演以来、多くの観客を恐怖で震え上がらせ、大評判を博した。日本では、1992年に斎藤晴彦と先日急逝した萩原流行によって初演され絶大な評価を得て、以降も93年、96年、99年、2003年、2008年とキャストを変えながら再演を重ねた。
物語の舞台は、観客のいない劇場。中年の弁護士と若い俳優が、過去に体験した世にも恐ろしい出来事を、劇中劇の形を借りて再現していく。本作の見どころは、俳優がその才能を大いに発揮できる脚本に加え、照明、音響、舞台装置がシンプルゆえに非常に有効であるという、演劇ならではの普遍的な面白さにある。俳優が舞台上で恐怖の物語を語り、その風景や情景を想像させることで恐怖を感じさせるのだ。
この難役に挑むことになった岡田は「台本を読んでも鳥肌が立つ、少しずつ体に恐怖が染み込んでくるのが、この作品の魅力。百戦錬磨の勝村さんと二人で芝居が出来る環境は、若手の僕からしてみれば、こんなに貴重な時間はありません。勝村さんには、『台詞が覚えられなかったら合宿して下さい』とお願いしています(笑)」と意気込みを語る。一方の勝村は、「岡田将生君は追いつめられるとさらに強くなる魅力的な人です」と岡田の印象を語ると「演者もお客様も同じ恐怖を伝播してゆき共有出来るというのが、この作品の面白さであり、魅力だと思います」と作品をアピールした。
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パルコ・プロデュース公演『ウーマン・イン・ブラック〈黒い服の女〉』は2015年8月7日(金)~8月30日(日)に東京・パルコ劇場にて上演される。9月には名古屋、新潟、大阪での公演も予定されている。