劇団山の手事情社がシェイクスピア原作『テンペスト』を上演

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2015年1月に、劇団山の手事情社がシェイクスピア原作の舞台『テンペスト』を上演する。山の手事情社とは、安田雅弘が1984年に早稲田大学の演劇研究会を母体に結成された劇団。台本に依存せず、俳優のアイデアをもとにシーンを立ちあげて構成する先鋭的な舞台作りは《山の手メソッド》として高く評価されている。1990年代後半からは、《四畳半》と呼ばれる新たな様式的演技スタイルを確立した同劇団は、ギリシア悲劇やシェイクスピア、近松門左衛門など古今東西の古典上演に挑んでいる。

今年は特にシェイクスピア作品の上演が多かったですね。その一部をこちらでご紹介!

主人公のプロスペローは、12年前に弟アントーニオの謀略によってミラノ大公の地位を奪われて失脚し、幼い娘ミランダとともにある島に流れ着く。彼は復讐のために、魔術を使って嵐を起こし、アントーニオとナポリ王アロンゾーらの船を難破させて島におびき寄せ、アロンゾーと離ればなれになった王子ファーディナンドと娘ミランダが恋に陥るように仕向ける。一方で、アントーニオと弟セバスチャンによりアロンゾー殺害の陰謀や奴隷キャリヴァンのプロスペローへの反乱が企てられるが、彼は妖精エアリエルを使い、事前に阻止する。かつての仇敵たちを翻弄し懲らしめていく中で、復讐のむなしさに気づき、彼らの罪を許す決意をしていく―。

2009年より、ヨーロッパ三大演劇祭のひとつであるシビウ国際演劇祭に招聘され、アジアのカンパニーとしては異例の3年連続メイン会場での上演を実現した同劇団。2012年には、国立ラドゥ・スタンカ劇場で主宰の安田演出による『A Japanese Story』(『女殺油地獄』原作:近松門左衛門)を製作し、レパートリー作品として上演。2013年には同演劇祭で『道成寺』(原作:郡虎彦ら)を上演し、安田は故中村勘三郎、野田秀樹らとともに特別功労賞を受賞。海外でも注目を集めている劇団の次回公演に注目したい。

出演は、山本芳郎、浦 弘毅、倉品淳子、山口笑美、大久保美智子、川村 岳ほか。

劇団山の手事情社『テンペスト』は、2015年1月14日(水)~18日(日)まで、東京芸術劇場シアターイーストにて上演される。

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