2019年1月9日(水)から1月11日(金)にかけて行われる『ヴォイス・オブ・ウエストエンド』。本公演では、ミュージカルの聖地、ロンドン・ウエストエンドで活躍するトップスターたちが日本で共演し、“最高の歌声”を聞かせてくれる。
今回来日するのは、ジョン・オーウェン=ジョーンズ(『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』)、ケリー・エリス(『ウィキッド』『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』)、ハドリー・フレイザー(『オペラ座の怪人』『ヤング・フランケンシュタイン』)、ベン・フォスター(『ジーザス・クライスト=スーパースター』『オペラ座の怪人』)、ソフィー・エヴァンズ(『オズの魔法使い』『ウィキッド』)の5名。
本インタビューでは、2017年7月より『ウィキッド』のグリンダ役を史上最年少で務めているソフィー・エヴァンズに公演に向けて話を聞いた。
――はじめまして。まず、日本の皆さんへ自己紹介をお願いしてもよろしいですか?
こんにちは、ソフィー・エヴァンズです。現在、ロンドンで上演されている『ウィキッド』でグリンダ役を演じています。この『ウィキッド』は2017年7月から始まったものですが、2019年7月まで私がグリンダ役を務める予定です。
――グリンダ役を演じていて、楽しいことはなんですか?
グリンダを演じていて最高なのは、子どもの頃に持っていた「夢の世界」に生きているような気がすることと、ショーの最後にお客様の反応が見られることですね。その時の気持ちほど、特別なものはないです。お客様が幸福な気持ちになっていることが伝わってくるんです。それはまるで、若かった頃の私が私自身を観に来ているようで、こちらも幸福な気持ちになります。
――グリンダ役に選ばれたことを最初に聞いた時は、どんな気持ちでしたか?
グリンダ役のオーディションは、長いプロセスを経て行われました。ロンドンのエージェントからの電話で、「グリンダに決まった」と言われた時のことは、今でもはっきりと覚えています。涙があふれ、すぐに家族に電話しました。今でもその日のことは忘れられません。
――ソフィーにとって、グリンダ役を得たことはどのような意味がありましたか?
『ウィキッド』を観に行った時、このカンパニーの一員になれたら、私のキャリアにとってとても大きいだろうと思いました。私は、『ウィキッド』の後もミュージカルに出演していきたいと希望していますが、『ウィキッド』は後にも先にも特別な作品で、グリンダという役は私にとって特別であり続けるでしょう。もしこの機会に巡り会えなかったら、今の私はないと思っています。
――グリンダ役の前のことも、伺ってよろしいですか?
いいですよ。私は、16歳からパフォーマーとして活動していました。アンドリュー・ロイド=ウェバーが『オズの魔法使い』のドロシー役を探していたテレビのコンテストに参加したんです。その番組では2位になることができ、それをきっかけに『オズの魔法使い』のドロシー役でウエストエンドデビューをさせていただきました。ロンドンのバラディウム劇場で17年間ロングラン上演されている傑作に出演することができたのは、最高に素敵な時間でした。
それから今まで、いろいろな役を演じてきました。その中で、ジョン・オーウェン=ジョーンズのような素晴らしい方々と一緒に仕事ができる機会があったことは、本当に幸運だと思います。映画に出る機会を得たり、アルバムを出すこともできたりしたので、私が「ラッキーだ!」って大きな声で叫んだら、皆さん、その勢いで吹き飛ばされてしまうかも(笑)。
――『ヴォイス・オブ・ウエストエンド』では、ジョン・オーウェン=ジョーンズと共演しますね。
はい。古い友人のジョンと一緒に仕事ができるのが、本当に楽しみです。彼とは、しばらく共演の機会がありませんでしたから。私たち二人は同じウェールズ人です。彼は、おそらくウエスト・エンド出身者の中で最高の歌声の持ち主の一人に数えられますね。本当に、彼の声は魔法のようです。
今度のパフォーマーたちは、皆、昔からの友人なんですよ。ケリーは、私が16歳の時に観に行った『ウィキッド』に出演するパフォーマーでした。ただ、ケリーはその時体調が悪く出演していなかったので、直接彼女のパフォーマンスを観ることはできなかったのですが、彼女こそ、私に演じることに対する刺激と希望を教えてくれた人でした。今、彼女と一緒に公演することができるのは、夢のようですね。
ベンと私は、同じような道のりをたどってきているんですよ。彼もテレビのオーディションでロイド・ウエーバーの『ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー』の主役を射止めました。本当にファンタスティックなパフォーマーだと思います。ハドリーも含め、そんな彼らとの共演は、本当に特別なものになると思います。
――コンサートのコンセプトには、「ウエストエンドの最高峰を日本でも」、ということが掲げられていますが、あなたもその中にいます。どのように感じますか?
「ウエストエンドの最高」の声の一つに選ばれたということは、驚嘆すべきことです。というのも、選ばれるべき人は非常にたくさんいますから。日本という素敵な国に行く機会を得て、日本の皆さんの前で公演できるという事実は、私にとって輝かしい経験になるでしょう。素晴らしい旅になると思っています。
――これまで、日本に行かれたことは?
非常に幸いなことに、日本には行ったことがあります。その時は、ジョン・オーウェン=ジョーンズとポール・ポッツと公演しました。美しい国でした。そして、観客の皆さんがすごかったことを覚えています。単なる旅行ではなく、日本という国のお客様の前で歌えたことが何よりの素晴らしい経験でした。
――今回のショーではどんな楽曲を歌う予定ですか?
私自身にとっても、特別な意味のある曲を歌いたいです。例えば『ウィキッド』や『オズの魔法使い』の曲。本当に、心から歌いたい曲、そして今の私を作ってくれた歌ですね。
――最後に、公演を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
日本に再び行けることに、そしてウエスト・エンドの素晴らしい人たちと共演できることにワクワクしています。どうぞ、私たちのパフォーマンスを楽しんでください。素晴らしい会場で歌えるのが本当に待ち遠しいです。たくさんの愛をこめて。
◆公演情報
ミュージカルコンサート『ヴォイス・オブ・ウエストエンド』
2019年1月9日(水)~1月11日(金) 東京・Bunkamura オーチャードホール
【出演】ジョン・オーウェン=ジョーンズ、ケリー・エリス、ハドリー・フレイザー、ベン・フォスター、ソフィー・エヴァンズ
【セットリスト(予定)】
The Music of the Night(ミュージック・オブ・ザ・ナイト):『オペラ座の怪人』より
Defying Gravity(ディファイング・グラヴィティ):『ウィキッド』より
Somewhere Over The Rainbow(虹の彼方に):『オズの魔法使い』より
『レ・ミゼラブル』メドレー
Tonight(トゥナイト):『ウエスト・サイド・ストーリー』より
ほか
※2018年11月時点での予定、曲目は変更になる場合あり