演劇製作会社る・ひまわりと明治座がタッグを組み上演する年末シリーズ『ゆく年く・る年冬の陣 師走明治座時代劇祭』(通称:る年祭【るとしまつり】)が、2017年末に上演される。一年の締めくくりを演劇で盛り上げる本公演。
今年は、安西慎太郎と辻本祐樹がW座長を務めることが発表された。合わせて、佐奈宏紀をはじめ、るひま年末公演初参加の顔もずらり。安西・辻本W座長のこれまでの経験を踏まえながら、佐奈を交え、本公演への意気込みを語ってもらった。
――年末公演が発表になりましたね!今回は、辻本さんと安西さんのW主演ということで、決まった時のお気持ちはいかがでしたか?
安西:僕が初めてこの明治座で行われる年末シリーズに出させていただいたのは、3年前ぐらいだったと思うんですけど、その時は何もできなくて・・・。辻本さんにいろんなことを教えていただいていたんですよ。そんな人間が、辻本さんと一緒にW主演を務めさせていただけるなんて、本当に光栄なことです。
僕自身としても、この作品はすごく大きなものになると思うので、幸せな気持ちを噛み締めつつ、年末なのでとにかくお客様に楽しんでいただける作品になるように、皆でがんばっていきたいです。
辻本:僕は、これまでもこのるひまさんの年末シリーズに出していただいていたんですが、主演をやるのが夢だったんですね。だからもう、ただただ嬉しくて。応援してくださる皆さん、お客様のおかげだなと思いました。その嬉しさをしばらく噛み締めた後に・・・やばい、緊張してきた!ってなりました(笑)。
この年末シリーズは、毎年まとまるようでまとまらない・・・ようで、まとまる!そんな感じなので(笑)。お客様が入らないと、何がどうなるか分からないんですよね。座長となると、緊張もしますけど、安西くんと力を合わせていきたいと思います。それから、毎年恒例の安心できるキャストの方々と、ぶっ飛んだ方々と、任せるところは任せて、ね(笑)。
――佐奈さんは、る・ひまわりさん作品、そして年末シリーズ初参加となりますね。
佐奈:そうですね、初参戦します。でも、この年末シリーズについては、『犬夜叉』で共演させていただいたたっきーさん(滝口幸広)から、いろいろ教えていただいたので!
辻本:情報聞くところ間違えてない(笑)?!
佐奈:でも、滝口さんからお話をたくさん聞けて、すごく楽しみなんです。こういう大きな企画に参加させていただけるのは良い機会なので、ビビらず、年下だからといって甘えず、ちゃんと自分のできることをしっかりやって、爪痕を残せたらと思っております。
――力強いお言葉ですね。今回、佐奈さんをはじめ、年末シリーズ初参加となる方も多いですね。座長のお二人と、佐奈さんはお会いするのは初めてですか?
辻本:そうですね。ビジュアル撮影(インタビュー当日)で初めて会いました。
――ぜひ、佐奈さんには先輩に自己紹介をしていただいて、両座長にはお互いを佐奈さんに紹介していただきたいなと・・・。
辻本:安西のすべては、なかなか語りきれないな~。
安西:そうですね、僕も辻本さんを語り尽くすには1ヶ月くらいかかります(笑)。
佐奈:自己紹介・・・!えーっと、えーっと・・・佐奈宏紀と申します。サンミュージックから参りました。今年20歳になりました。178cmです。
安西:おお、大きいんだね。
佐奈:B型、魚座・・・。
辻本:どうしよう、興味が湧かないよ・・・(笑)!
佐奈:好きな食べ物は納豆です!
辻本:納豆か、じゃあ稽古場始まったら納豆を差し入れすれば・・・って、食べにくいよ(笑)!
佐奈:納豆好きと覚えてください(笑)!!
――納豆推しの佐奈さんでしたが(笑)。お二人は、お互いをどう紹介されますか?
辻本:そうですね~・・・安西は、顔がシュッとしててクールでとっつきにくそうに見えるんですけど、全然そんなことはなくて。すごくしゃべるし、一緒に飲むとかなりおもしろいです。だから、一度飲みに行ってみてください。(安西さんと佐奈さん)二人で!
安西:僕、二人だとダメですよ!1対1だとあんまり話せないですよ・・・!
辻本:そういう方です(笑)。
安西:紹介するって難しいですね・・・(笑)。僕にとっての辻本さんは・・・初めてこのシリーズに出させてもらった時の役が、辻本さんの側近的な役だったんですね。初参加ということもあり、何も分からなかったんですけど、辻本さんが「大丈夫だよ」とか、優しい言葉をたくさんかけてくださって。辻本さんの言葉で、肩の荷が降りた感じがしました。頼りすぎもよくないですが、辻本さん、神の言葉に耳を傾けていれば大丈夫。
辻本:俺、神なの(笑)?
安西:なんか、辻本さんの言葉を聞くと「俺はできる!」って思えるんですよ。
辻本:それは・・・、俺、神だな。
安西:そういう方です。
佐奈:神様・・・!
辻本:待て待て待て(笑)。
――頼もしいW座長ですね。そんなお二人から、佐奈さんへ年末公演へのアドバイスはありますか?
辻本:僕もアドバイスできるほど慣れているわけではないんですが、役についてどう演じるのかしっかり考えた上で、その役を飛び越えて取り組んでみたりするのも、プラスに働いたりもします。さっき、自分でも言っていたけれど、ビビらずに何でも試してみてほしいですね。稽古は、試した者勝ちみたいなものですから。
安西:神様~(拝む安西さん)。
佐奈:これが神の言葉か・・・!
辻本:だから、一緒にがんばっていきましょう・・・って、おいっ(笑)!
――ありがたいお言葉でした(笑)。安西さんはいかがですか?
安西:板垣さん(演出の板垣恭一さん)は、よく「おもしろいものが好き」って言うんですが、それは、ギャグ的なおもしろさという意味だけでなくて、“お客さんの心を動かすもの”ということなんですね。それをしっかり考え抜いて、稽古場で板垣さんの前でぶつけていけたら、大丈夫だと思います。
辻本:安西はね、初めて参加した時から結構試してて。いきなりぶっ飛べる人なので、すごいなと思ったよ。
安西:いやいやいや。僕が初参加した時、コバケンさんが初対面で本気でビンタしてきたんですよ。「初対面の人にこうやってビンタできる人がいるんだ!じゃあ、俺ももっといろいろやっていいんだ!」と思ったんです。痛かったんですけど(笑)。他にもいろいろあったんですが、あの怪物のような人と、同じテンションで戦おうという気持ちは持っていましたね。
――今回かなり初参加の方が多いですね。気になっている方は?
安西:僕は、佐藤貴史さんと宮下雄也さんが・・・。宮下さんとは『遠い夏のゴッホ』でご一緒したんですけど、天才的なボケの方なので。お二人は、兄弟役なんですよね。きっと荒らしてくるだろうなと(笑)。すごく楽しみです。
辻本:2月にやった『SENGOKU WARS~RU・TENエピソード2~猿狸合戦』で共演した加藤啓さん、蒼木陣くん、二瓶拓也さん、碕理人くんとまたご一緒できるのが、本当に嬉しいですね。頼りがいのあるメンバーが集まっているなと思いました。
それから、紫吹淳さんと久しぶりにお会いできるのが楽しみです。出演されている舞台を観に行かせていただいたりはしていたんですが、共演できるのは『ドリジャン(ドリームジャンボ宝ぶね~けっしてお咎め下さいますな~)』(2013年)以来なので。今回は、どんな美しいお姿を見せてくれるのか!
――佐奈さんは、ご存知の方は?
佐奈:蒼木陣くんとは、事務所も一緒なのでよく会います。あとは、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンで一緒にやった田中涼星くんと滝川広大くんがいますね。まだあまり深い話はしていないんですけど、久々の共演で楽しみだねって言いました。お互いいろんな舞台に出て新しい経験をしてきたと思うので、どう変わっているのかかなり楽しみです。あとは、たっきーさん。
安西:出た!たっきーさん信仰(笑)!
佐奈:信仰しているわけじゃないんですが(笑)。
安西:すごい良い人だよね(笑)。
辻本:僕も大好き(笑)。
――(笑)。皆さんの役名も、キャスト発表と同時に明らかになりましたね。
辻本:僕は、伊達政宗を演じさせていただくんですが、まだ役名しか知らされていなくて・・・。多分、普通の伊達政宗ではないはず。
安西:僕は片倉重長役ですが、同じく何も分かっていません(笑)。
辻本:チラシには、僕が「現実主義者の藩主」、安西が「理想に燃える青年」とか書いてあるね。お互い有名な武将の役ではありますが、どう描かれるのか楽しみです。
――佐奈さんは真田幸村役ですが、「純真無垢な村長」と書かれていますね・・・?
佐奈:そうなんです。これ、どういう意味なんだろう。僕・・・カリスマ性ゼロなんですよ。
安西:どういうこと(笑)?
佐奈:自分の特性を示すレーダーチャートがあるとするじゃないですか。「体力」とか「スピード」とか、そういう項目はそこそこあると思うんですが、「カリスマ性」はゼロなんです。佐奈宏紀自身の「カリスマ性」はゼロ、無、です。
辻本:無(爆笑)!
佐奈:まとめる人になるには、カリスマ性が必要になってくるなと。少し前に座長をやらせていただいたんですが、その時もできることがないからひたすら、自分のことをがんばっているだけで・・・。今回も真田幸村役と聞いた時は「カリスマ性が必要?!」と思ったんですが、「村長」と書いてあるのを見て「全然なくても大丈夫じゃないか!」と気持ちが開放されて、楽しみになってきました(笑)。
――今年は、カウントダウン公演も復活します。
佐奈:僕、舞台の上でカウントダウンを経験するのは初めてです!想像できない・・・。どんな感じなんですか?
安西:カウントダウンはね、何が起こるか分からない・・・。
辻本:そう、何が起こるか分からないことを、大してリハーサルもなくやるんだよ。
佐奈:ええっ?!
安西:怒涛の年明け。でも、なんとかなる(笑)。
辻本:すごいキツいんですけど、お客さんはすごく盛り上がってくれるので。その勢いに、負けないようにするだけで必死だよ。負けるか!って感じでやるんです。だから、いつも終わった後ちょっと気絶してる(笑)。
安西:そうそう、皆何やったか覚えてない(笑)。
佐奈:類を見ない感じですね・・・!
辻本:今年は、第一部をやって、カウントダウンがあって、第二部という構成らしいから。例年よりはスムーズかもしれない。
(※例年はカウントダウン公演として別演目を上演していた)
安西:分かんないですよ。あれもやろう、これもやろうという悪巧みが出てくる可能性が・・・(笑)。
辻本:最後まで、何が起こるか分からないね。でも、まんまとやっちゃうからね!そして、終わったあと楽しいんだよね(笑)。
佐奈:ドキドキしますが、楽しみです!
――それでは最後に、公演を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
佐奈:今日、お話を聞いている感じだと、大変な稽古になると思うんですが、皆さんからいろいろ学んでがんばりたいと思います。観に来てくださるお客様もキャストもスタッフも、全員で楽しんで、最高の年越しをできたらと思います!
安西:W座長の一人としても、一役者としても、皆を引っ張っていくタイプではないんですが、「あいつがあんな芝居をやってるから、こっちももっとおもしろいことをやらなくちゃ」と思わせるような、そういう刺激を与えられるようにやっていきたいと思います。年末ということで、皆様への感謝の気持ちも込めて、一年を締めくくるにふさわしい、楽しい舞台を皆で作っていきたいと思います。
辻本:座長という夢が叶いました。こうなれたのは、本当にお客様のおかげです。と言っても、お客様皆さんがすでにご存知だと思いますが、自ら先へ先へ勝手に行っちゃうメンバーが集まったと思うので、それをちゃんと守れるように務めたいと思います。この年末シリーズがさらにパワーアップしていけるように、キャスト・スタッフ一堂、わがままをぶつけ合いながら、作り上げていきたいと思います。ぜひ、楽しみにしていてください。
◆公演情報
『ゆく年く・る年冬の陣 師走明治座時代劇祭』
【構成・演出】板垣恭一
【脚本】赤澤ムック
【出演】
安西慎太郎 辻本祐樹
佐奈宏紀、永田崇人、杉江大志、小沼将太、碕理人、白又敦、田中涼星、蒼木陣、滝川広大、小原悠輝、佐藤貴史、宮下雄也、井深克彦、中村龍介、二瓶拓也、加藤啓、滝口幸広、林剛史、兼崎健太郎、内藤大希、木ノ本嶺浩、大山真志、原田優一、松村雄基、紫吹淳
【東京公演】2017年12月28日(木)~12月31日(日) 明治座
※31日(日)20:00公演はカウントダウン公演)
【大阪公演】2018年1月13日(土) 梅田芸術劇場 メインホール
【チケット一般発売】
東京公演:9月17日(日)
大阪公演:9月24日(日)
【『る年祭』公式HP】
https://www.rutoshi.com/
【る・ひまわり公式SNS】
Twitter:le_himawari https://twitter.com/le_himawari
Instagram:lehimawari https://www.instagram.com/lehimawari/
※辻本祐樹の「辻」は「一点しんにょう」の「辻」が正式表記
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(撮影/エンタステージ編集部)