2025年3月から4月にかけて東京・福岡・大阪で上演されるパルコ・プロデュース『グッバイ、レーニン!』のメインビジュアルと全キャストが発表された。相葉雅紀主演で東西ドイツ統一という歴史的背景の中で、時代の変化に翻弄される家族の姿を描いた本作にふさわしい、懐かしさと温かみのあるビジュアルが完成した。
相葉雅紀の他、実力派俳優が集結!
2003年にドイツで公開された映画『グッバイ、レーニン!』は大ヒットを記録。ゴールデングローブ賞の外国語映画賞にノミネートされるなど、世界中で高い評価を受けた名作だ。舞台化は2021年に初めて実現し、原作映画の脚本を手掛けたベルント・リヒテンブルクが舞台化を担当。映画にはない演劇ならではの仕掛けも加わり、政治的な背景にとどまらず、家族の絆を描く普遍的な物語として広がりを見せている。
発表されたメインビジュアルは、各キャラクターの日常を切り取ったような、どこか懐かしさと温かみを感じさせる仕上がり。登場人物たちの個性が際立ち、まるで一枚の写真から物語が始まるような印象を与える。
さらに、相葉が演じるアレックスを取り巻く、全キャストも明らかに。アレックスの母役には堀内敬子、アレックスの恋人ラーラ役にはトリンドル玲奈、アレックスの同僚デニス役には浅利陽介が決定。
その他、松岡依都美、後藤剛範、福本伸一、櫻井章喜、佐川和正、今國雅彦、石井舜、塩田宙、豊本燦汰、鳴海竜明、西尾まり、山崎一らが出演する。
キャストコメント
堀内敬子
『グッバイ、レーニン!』の舞台化にあたり、今もなお続く世界の分断や不安を背景に、家族の絆や愛の大切さを改めてお伝え出来たらと思います。
子供を育てる中で、親は時に正義よりも平和を望むものだと感じる瞬間があります。未来を守るために選ぶその決断には、愛情と勇気が詰まっています。
才能あふれるキャスト・スタッフと共に、母親への「大きな愛」と「少しの嘘」で織りなす、笑いと涙に満ちた温かい物語を紡ぐことができるのが、何よりも楽しみです。
家族を想う気持ちが、時代の荒波にどう立ち向かうのか。そんなテーマを笑いと共に考えられる舞台をお届けできればと思います。
トリンドル玲奈
オーストリアとドイツに親戚がいるのですが、向こうの人なら皆が知っている映画「グッバイ、レーニン!」の舞台に立たせていただける事、そして大好きなLaraという役を演じさせていただける事、とても幸せに思います。
観に来てくださる皆さまに楽しんでいただけるように、丁寧に、そして精一杯努めます。
浅利陽介
作品を読んでみて信じていた考え方や慣習が突然変わったのにも関わらず新しい生活に順応する早さに矛盾を感じました。
デニスの台詞にありますが、「目に見えるものが絶対なのではない。そこにどんな物語が語られるかが重要なのだ。」人の数だけ真実があるということに恐さを感じました。こういう倫理的なことを考えると堂々巡りになりますが、舞台ではいつも通り素直に役を受け入れて演じたいと思いますっ!
西尾まり
学生時代に自分でチケットを取って海外に行ったのはドイツが初めてでした。そしてとても惹かれる国の一つです。ベルリンの壁が崩壊した8年後です。まだ、東側にはデパートが建設中で、やっとなにか次の生活に皆さんが馴染んできた様に記憶してます。その時にベルリンの壁博物館にいって、西側へ移動する為に作られたお手製の飛行機を見たり、勿論壁も見ました。まさか、自分が旧東ドイツ人の役をやるなんて!映画を見た方は勿論そうでない方も、当時の人の営み、激変していく生活、それぞれの思いが沢山詰まったお芝居です。全員でこの物語を、実在した歴史を、お客様に楽しく届けられたらと思います!
山崎一
多分、こういう家族は少なからずいたのだろうなぁと思うのです。何らかの事情で離ればなれで暮らさなければならなくなった家族の物語。西とか東ではなく心温まる家族の話。演出の上村さんがどんな演出をなさるのかとても楽しみです。
それから主役の相葉さんとは映画「ピカンチ」以来の親子役。楽しみにしています。
あらすじ
主人公アレックスは、母と姉と3人で、東ドイツの首都ベルリンに暮らしている。
父はアレックスが幼いころに西ドイツに単独亡命していた。東ドイツ建国40周年記念日である1989年10月7日の夜、アレックスは家族に内緒で反体制デモに参加、警官ともみあっていたところを、偶然通りかかった母に見つかってしまう。
母はそのショックから心臓発作を起こし、昏睡状態に陥ってしまうが、ある日突然目を覚ました母に、アレックスはある”ウソ”をつく…