ケラリーノ・サンドロヴィッチ×緒川たまきのユニット「ケムリ研究室」の旗揚げ公演『ベイジルタウンの女神』が、新キャストを迎え再演されることが決まった。
初演時コロナ禍の閉塞感を吹き飛ばした多幸感溢れるロマンティック・コメディがパワーアップして帰ってくる。
「ケムリ研究室」とは
「ケムリ研究室」は、劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチと緒川たまきが2020年に始動した演劇ユニット。第1弾『ベイジルタウンの女神』(2020年)、第2弾『砂の女』(2021年/原作:安部公房)、第3弾『眠くなっちゃった』(2023年)と上演を続けてきた。
『ベイジルタウンの女神』の初演時はコロナ禍での客席数制限もあり、チケットが争奪戦となっていた。
『ベイジルタウンの女神』の新キャストは?
描いているのは、お嬢様育ちの女社長(緒川たまき)が貧民街「ベイジルタウン」の再開発を巡って賭けをすることから巻き起こる寓話的な喜劇。個性あふれる登場人物たちの活気に満ちた会話の応酬、流れるようなステージング、アニメーション映像、ドラマティックな音楽が多幸感満載の世界を作り上げ、貧困層と富裕層の格差の問題など人間社会の本質的なテーマも秘めたウェルメイドなロマンティック・コメディだ。
出演には緒川のほか、劇団☆新感線の看板俳優・古田新太がベイジルタウンに住む乞食“王様”役に新キャストとして決定した。さらに、坂東龍汰、藤間爽子、小園茉奈、後東ようこ、依田朋子、中上サツキ、秋元龍太朗といった顔ぶれも新たに参加。
初演からは水野美紀、山内圭哉、尾方宣久、菅原永二、植本純米、温水洋一、犬山イヌコ、高田聖子が続投する。
ケムリ研究室 no.4『ベイジルタウンの女神』は、2025年5月6日(火・祝)から5月18日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターで上演される。5月中に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、久留米シティプラザ ザ・グランドホール、6月に穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場での公演も予定。
東京公演チケット一般発売は2025年3月予定。
『ベイジルタウンの女神』キャストコメント
ケムリ研究室(ケラリーノ・サンドロヴィッチ+緒川たまき)
コロナが蔓延し始めた年、人恋しさも手伝ったのでしょう、ケムリ研究室の旗揚げ公演は、誰もが多幸感を感じられるコメディを目指しました。
これまでになくハートウォーミングでハッピーな今作は、我々にとってもかけがえのないものです。この度の再演では、さらにパワフルに、さらにチャーミングな味わいとなるよう、今からあれこれと画策中。早くもワクワクしております。
初めての方も、初演をご覧下さった方も、どうぞご期待ください。
古田新太
さてさて「ベイジルタウン」である。
いつだったかケラっちとたまきちゃんに「ケムリ」に出てくれないかと言われた。「いいよー」と軽く答えたがその時ケラっちが「ごめーん古ちんの苦手ないい話だけど」と言った。
そうなのだおいらはいい話が苦手なのだ。
いつも下品で感じの悪いお芝居ばかり考えている。
大丈夫なのかおいら「いい話」
古ちん60才の年にいまさらのチャレンジである。
高田聖子
ベイジルタウンは夢のように素敵で優しい場所でした。あの緊張感溢れていた時期に、この作品に関われて救われました。今回も心から楽しみです。
ただ・・・あの、かっこよくてそこはかとない面白さが堪らなかった王様が、あの、極悪で節操なく面白いあの先輩に代わって、あの優しい街が悪の巣窟になってしまうのではないかと心配しています。
それはそれでいいのですけれどね。