石丸さち子が企画・脚本・作詞・演出を手掛ける新作オリジナルミュージカル『翼の創世記』が、今冬に上演決定。今年6月に第2弾が上演された舞台『鋼の錬金術師』でもタッグを組んだ石丸の作・演出と森大輔の音楽で、海外上演を視野に入れた作品作りを行う。
石丸さち子がミュージカル『翼の創世記』創作を始めたきっかけは
石丸は、個人プロデュース団体「Theatre Polyphonic」を立ち上げ、現代劇から古典、ストレートプレイ、オリジナルミュージカルと、幅広く作品を創り出してきた。本作はその第7回公演となる。
「ずっとライト兄弟のことが気になっていた」という石丸。1903年に成し遂げた世界初の動力有人飛行という夢の産物が、1911年に開戦した第一次世界大戦で偵察機、そして爆撃機として急速な進化を遂げていったことから、「夢を叶える長い時間と、夢が消えていく短い時間に、漢然と興味を持っていた」という。
その漠然とした興味は、弟オーヴィル・ライトのインタビュー記事を読んだ時「これを舞台作品に、ミュージカルにしたい」という強い思いに変わった。
早くに亡くなった兄ウィルバー、二つの世界大戦を見届けた後でも「飛行機は平和に貢献する機械」だと語っていた弟オーヴィル、そして非常に進歩的な女性でありながら、巨大な兄二人を支える人生に徹した妹キャサリン。石丸は、3人の光と影を史実に基づいた大胆なフィクションとしてミュージカル化することを決めた。
ミュージカル『翼の創世記』のキャストは?
今年の初めには、この作品のためのオーディションも実施。石丸と今まで作品を創り上げてきた俳優陣に新しくオーディションで選ばれた俳優も加わった。
兄ウィルバー・ライト役には上口耕平、上川一哉、鈴木勝吾、百名ヒロキ。弟オーヴィル・ライト役には工藤広夢、鈴木勝吾、DION。鈴木は、兄と弟の 2 役演じる(組み合わせによって回替わり)。そして、2 人の妹キャサリン・ライト役には門田奈菜、福室莉音、山﨑玲奈が選ばれた。
いずれも実力を備えた顔ぶれをみると、小さな限られた劇場空間の中でどう化学反応をしてくのか楽しみだ。
ミュージカル『翼の創世記』は、2024年11月29日(金)から12月25日(水)に東京・ブルースクエア四谷にて上演される。チケットは9月14日(土)より一般発売開始。
ミュージカル『翼の創世記』石丸さち子、森大輔コメント
◆作曲・音楽監督・演奏:森大輔
ライト兄弟が初めて空を飛んだ瞬間、どれだけ大きな興奮を抱いていたのか。
また、その後彼らはどれだけ重たい絶望と向き合ったのか。
飛行機の発明は 100 年以上も前の出来事ではありますが、この作品の音楽は懐古的ではなく、彼らと妹キャサリンの生涯をリアルタイムで追体験できるようなものにしたいと思っています。
まだ見ぬ景色に劇場で出会えることを楽しみにしています!
◆脚本・演出・プロデューサー:石丸さち子
ずっと、ずっと、ライト兄弟のことが気になっていました。
誰も信じない空を飛ぶ夢を、自分たちだけ信じて、叶えるために、どんな時間を過ごしたのか。
空飛ぶ機械が戦闘機に姿を変え、夢が変容し、消えていった後の長い時間とどう向き合ったのか?
二人だから出来たこと。でも、一人ずつこの世界から消えていくこと。記憶とともに生きること。
心強い出演者が集まってくれました。
出演者はたった三人。
小さな劇場で、幼児期から老年期までを歌い、演じる俳優たちに、是非会いに来てください。