2024年4月より、東京と兵庫にて『GOOD』‐善き人‐が上演されるが、このほどメインビジュアルが公開された。
『GOOD』はローレンス・オリヴィエ賞受賞演出家のドミニク・クックがC・P・テイラーの戯曲をリバイバル上演した作品。ローレンス・オリヴィエ賞ベストリバイバル賞をはじめ4部門ノミネートされている。
舞台はヒトラー独裁が進む1930年代のドイツ。善良で知的なジョン・ハルダー教授は過去に書いた論文を読んだヒトラーに気に入られ、自身の意図とは関係なくナチスに取り込まれてしまい人生が一変する。
自身が生き残るために、ユダヤ人の親友を裏切り、変わっていくハルダー。私たちは同じ立場に立った時、果たして“善き人”でいられるのか。今を生きる私たちへの警告として、新たな解釈で再構築する作品を長塚圭史が演出する。
自分意思と関係なくナチスに取り込まれていく善良な大学教授ジョン・ハルダーを務めるのは、2024年に俳優歴25年を迎える佐藤隆太。共演には萩原聖人、野波麻帆、藤野涼子、北川拓実、那須佐代子らが名を連ねている。
『GOOD』‐善き人‐は2024年4月6日(土)から4月21日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて、4月27日(土)から4月28日(日)まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演される。
上演スケジュール
【東京公演】2024年4月6日(土)~4月21日(日) 世田谷パブリックシアター
【兵庫公演】2024年4月27日(土)~4月28日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
キャスト・スタッフ
【出演】佐藤隆太、萩原聖人、野波麻帆、藤野涼子、北川拓実、佐々木春香、金子岳憲、片岡正二郎、大堀こういち、那須佐代子
【作】C.P テイラー
【演出】長塚圭史
あらすじ
ヒトラーが台頭し始めた1930年代のドイツ・フランクフルト。
大学でドイツ文学を教える“善き人”ジョン・ハルダーは、妻や3人の子供たち、認知症の母親の面倒をみながら暮らす良き家庭人であった。ただ一人の親友はユダヤ人の精神科医モーリス。
彼には家族の問題や突然訪れる妄想について打ち明ける事ができた。その妄想は、幻の楽団と歌手が登場し、状況に合わせた音楽を演奏するというもの。現実と妄想の区別がつかなくなっていると、ハルダーはモーリスに訴える。一方、モーリスも、自分がユダヤ人であることで、ナチスの反ユダヤ主義により、自分がドイツにいられなくなるのではないかという大きな不安を抱えていた。
そんなある日、ハルダーは講義を受ける女子学生アンから、このままでは単位が取れないと相談を受け、その夜自宅に彼女を呼んでしまう。夜遅く雨でずぶ濡れになって現れたアンに、彼は好意を寄せ、関係を持ち始めてしまう・・・。