『PERSONA5 the Stage #3』佐々木喜英×松島勇之介インタビュー!新キャスト迎え「よりカラフルに」

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人気ジュブナイルRPGゲーム「ペルソナ5」の舞台化作品、『PERSONA5 the Stage #3』(通称:P5ステ)が、2021年12月10日(金)に大阪で開幕する。ストーリーは、現代日本を舞台に「ペルソナ能力」(=自分の中に眠る別人格が、伝来の神や悪魔の姿となって出現した特殊能力)に目覚めた高校生たちが、仲間と協力し合いながら困難に立ち向かう姿を描く。「P5ステ」シリーズは本作で3作目となる。

今回、明智吾郎役の佐々木喜英と、新キャストとして座組に加わる喜多川祐介役の松島勇之介に、作品のことやそれぞれの役のことなど、話を聞いた。

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部  1号)

――『PERSONA5 the Stage』も第3弾となりましたが、作品に最初に触れた時のことを教えていただけますか?

佐々木:初演の時に原作ゲームとアニメから作品に入ったのですが、これは舞台化したらすごく映えるし、化学反応が起こってすごく素敵な作品になるぞという予感がしました。原作の主題歌や使われている音楽は、「アシッドジャズ」というジャンルをイメージされたようで、おしゃれで、ついつい踊りたくなってしまうような雰囲気が、作品の雰囲気ともマッチしていて。舞台も西森(英行)さんの演出のもと、とても素敵なシーンがたくさん生まれていて、舞台映えするだろうなっていう予感は間違いなかったなと思いました。

――『ペルソナ55』の音楽は世界観を生み出す上で重要な要素となっていますよね。

佐々木:原作の音楽を作っていらっしゃるアトラスのサウンドチームの皆さんが、舞台の音楽にも携わってくださっているのが大きいですよね。僕のソロ曲に関しては、事前の歌稽古の時に、「こういう感じで歌いたい」とか「キーを少し変えてみようか」といったディスカッションをしながら、曲を作っていただいたんです。だから、それぞれのソロ曲がそのキャストにすごく合っているんですよ。
特に僕は出番がほとんど歌うシーンだったので、自分のナンバーを歌うのがいつも楽しみでした。

――松島さんは新キャストとして、今回から座組に加わりますね。

松島:はい、今作から参加させていただきます。僕も原作ゲームをプレイして、アニメも拝見しました。佐々木さんもおっしゃったように、おしゃれな世界観の中にいろんな要素がありますよね。派手なアクションもあるし、頭を使うところもあるし、内容の非常に濃いゲームだなと。最初は勉強のために始めたんですが、普通に楽しくなっちゃって(笑)。そのあとに舞台の1作目と2作目を拝見させていただきましたが、ゲームの世界観そのままと言いますか。音楽はもちろん、視覚的なアプローチもおしゃれですし、敵を倒していく爽快感なども忠実に再現されているなという印象でしたね。

――松島さんは怪盗団側、佐々木さんそれを追う立場のキャラクターを演じられますが、それぞれご自身の役についての印象は?

佐々木:僕が演じる明智吾郎は、怪盗団を追う高校生探偵なんですが、舞台で描いているストーリーの範囲内ではまだ真実が謎に包まれているところなので・・・今は、猫かぶってます(笑)。僕、途中でガラッと変化のある芝居をすることがものすごく好きでして。明智が本当に思っているなどは、回を重ねるごとに徐々に見えてくると思うので、その変化をぜひ楽しんでもらえたらと思っています。

松島:喜多川祐介は、とにかくクールで、大人で、落ち着いている・・・という表現が一番しっくりくるような印象です。でも、ちょっと変わっていますよね(笑)。個性があってすごく好きです。今回のストーリーでは、感情の開放を見せる部分はあまりないので、祐介の好きな「絵」の要素をどこまで出せるかが、僕の一番のテーマになるのかなと思っています。

――2作やってきて、カンパニーはどのような雰囲気ですか?

佐々木:僕と新島冴役のくんちゃん(茉莉邑薫)の怪盗団を追う側と、怪盗団チームとで、それぞれで高め合っていくような印象です。だから、どちらかというと僕は稽古場でみんなが結束していくのを見守る立場だったんですよね。新しい仲間がどんどん増えて、一つになっていく感じが、作品を重ねていく上でワクワクするところでもあります。

松島:佐々木さん、見守る立場を演じられること多いですよね。

佐々木:そうかも。最近、すごく強い敵キャラクターとか、ラスボスをやらせていただく機会が本当に多くなって。だからかな、10代のキャストの子とかは「怖くて近寄りがたい」みたいなイメージを持ってるみたいで・・・。

――(笑)。松島さんとも初共演になりますよね。松島さん、佐々木さんのご印象は?

松島:僕、前2作を映像で拝見させていただいた時に、明智吾郎が出てきた瞬間「かっこい・・・」って声がもれちゃって。

佐々木:いやいやいや(笑)。

松島:とにかく美しくて!明智吾郎というキャラクター自体が原作でも非常に男前で、女子高生にも人気という設定なので、ビジュアルからも説得力がすごくてぴったりだなと思って、声が漏れちゃいました。

佐々木:ありがとうございます・・・そんなに褒めてもらえて嬉しい(笑)。

松島:今回もかっこいい明智吾郎を、楽しみにしています!

佐々木:僕も一つ思ったことがあって。初めてお会いした時、メイクルームでヘアメイクさんが流していた音楽に合わせて、松島くんが鼻歌を歌ってたんです。それを聞いて「あっ、めっちゃ歌うまい!」って思いました。

松島:いやいやいや!

佐々木:僕も好きな、とても素敵なバラード曲だったんですけど、それをさらっと歌いこなしていて。いいな、一緒に歌いたいなって思っちゃいました。

松島:趣味が合いそうですね?

佐々木:ひょっとしたら。

――ある程度出来上がっている座組の中に加わる時って、どういう心構えを持たれますか?

松島:そうですね・・・。正直に言うと、不安とまではいかないかもしれないですが緊張します。特に、今回はほぼはじめましての皆さんばかりですし。ビジュアル撮影の時に、猪野広樹さんと塩田康平さんにはお会いできていたので、その時に少しお話させていただきました。お二人とも非常に暖かく迎えてくださり、少し緊張がほぐれて楽しくできそうだなという予感に変わりましたね。

喜多川祐介という役は、前2作で小南光司さんが演じられてきたので、リスペクトをしつつ、小南さんが演じてきた喜多川祐介とはまた違う一面を出せたらと。今は、ある種挑戦するような気持ちでいます。

――演出の西森さんともはじめましてですよね。

松島:実は僕のすごく好きな作品を、西森さんが演出されているんです。その時もかっこよくて胸を打たれる演出をされていたので、今回もすごく楽しみにしています。

――西森さんって、テーブル稽古をしっかりやるというお話をよく伺いますが。

佐々木:そうですね。時間がある時は、テーブル稽古の時間を設けてくださいます。主に台本を最初からみんなで追っていって「このシーンはこういう解釈で合ってるよね?」とか、「この役はこういうことを考えていて、ここにつながっていく」みたいな流れを、みんなで一通り最後まで追うという作業をやることが多いです。西森さんが学校の先生をされていたということもあって、本当に授業を受けているような感じです。これは、西森さんの現場でしか体験したことがないかも。

松島:へぇ~!!

佐々木:改めてみんなで話し合うことで気づけることもあるし、自分の役以外のことも新しい発見がたくさんあるので、大事な時間ですよね。

松島:確かに、稽古の最初の段階では、シーン稽古といっていろんなシーンを抜き取ってやっていくので、通し稽古で「こことここは、こういう繋がりがあったんだ」とか気づくことがいっぱいあるんですよ。それを早い段階でやっていただけるというのは、非常にありがたいですよね。それを分かった上で通し稽古、本番と臨んでいけるから、より深いところまでいける気がします。

――3作目の物語が、どのように深められるか楽しみですね。

佐々木:僕、毎回台本をいただく時にドキドキするんです。自分は出番がどれぐらいあるのだろうかと・・・(笑)。1作目も2作目も無い舞台オリジナルのシーンを作っていただいたり、原作でも象徴的なテレビ局のシーンとかをものすごく派手に演出していただいたりしたので、今回もどこで登場するんだろうというワクワク感と、今回何曲歌えるかな?という楽しみと。稽古場で生まれていくものを大切にしつつ、みんなと作っていきたいと思います。

松島:今回は、双葉のお母さんの物語がめちゃめちゃキーじゃないですか。特に重要な印象なので、支えていきたいですね。それから、パレスの表現がいつもおもしろいですよね。現実から現実とは異なる世界へという、まさに2.5次元の醍醐味だなと思います。

――新たな『PERSONA5 the Stage』の世界を、楽しみにしています。

佐々木:僕、初演の時は主人公と舞台上で出会っていないんですが、2作目で、歌詞にもあったように「運命の出会い」として出会うことができました。3作目、どんな風に描かれるのか僕自身も楽しみですし、この『PERSONA5 the Stage』の世界に新しく加わったキャストの皆さんと作品をよりカラフルにお見せしたいと思いますので、楽しみにしていてください。

松島:僕は今回から参加ですが、何よりこれまで小南さんが作り上げてきた喜多川祐介像と、皆さんが思う喜多川祐介像を、自分の中にしっかり取り入れて、そのうえで僕が演じることの意味を見出しつつ演じることをモットーにしたいと思います。話の内容としても、非常に作品のキーとなるものだと思いますので、喜多川祐介の、新しい強さをお見せできたらなと思います。ぜひ劇場でお待ちしております!

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『PERSONA5 the Stage #3』公演情報

上演スケジュール

【大阪公演】2021年12月10日(金)~12月12日(日) メルパルクホール大阪
【横浜公演】2021年12月16日(木)~12月19日(日) KT Zepp Yokohama

スタッフ・キャスト

【原作】「ペルソナ5」(アトラス)
【脚本・演出・舞台音楽作詞】西森英行
【音楽】目黒将司、小西利樹(アトラス)
【舞台音楽】小林哲也、喜多條敦志(アトラス)
【編曲】小林哲也
【舞台音楽監修】喜多條敦志(アトラス)
ほか

【出演】
主人公:猪野広樹/
坂本竜司:塩田康平
高巻杏:御寺ゆき
喜多川祐介:松島勇之介
新島真:石塚朱莉
佐倉双葉:福田愛依
奥村春:菅原りこ/
三島由輝:田村升吾/
明智吾郎:佐々木喜英
新島冴:茉莉邑薫
奥村邦和:松本寛也/
佐倉惣治郎:森山栄治/
校長:山岸拓生(映像出演)/
モルガナ:大谷育江(声の出演)

<アンサンブル>
菅原健志 坂本和基 佐々木駿也 御林杏夏 轟大輝 山下朱梨 山田隼人 神谷春樹 山﨑紫生 大野匠

【公式サイト】https://p5-the-stage.jp/
【公式Twitter】@p5_the_stage
(C) ATLUS ©SEGA (C) SEGA/PERSONA5 the Stage Project



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この記事を書いた人

ひょんなことから演劇にハマり、いろんな方の芝居・演出を見たくてただだた客席に座り続けて〇年。年間250本ペースで観劇を続けていた結果、気がついたら「エンタステージ」に拾われていた成り上がり系編集部員です。舞台を作るすべての方にリスペクトを持って、いつまでも究極の観客であり続けたい。

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