柚希礼音インタビュー『REON JACK 4』はファンとの“コラボ”の場であり「宝物」

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柚希礼音インタビュー『REON JACK 4』はファンとの“コラボ”の場であり「宝物」

2021年9月に東京・北九州・大阪の3都市で開催される、柚希礼音のソロコンサート『REON JACK 4』。柚希の“今”を映す『REON JACK』は、毎回様々な挑戦が盛り込まれてきた。3年ぶりの今回も、初の日替わりゲストを迎えたり、新曲が用意されていたりと、盛りだくさんの様子。

柚希は、ファンの方々と“作品”ではない機会で久しぶりに顔を合わせられることを心待ちにしていた。どんな公演にしようとしているのか?その片鱗を聞いた。

目次

“柚希礼音の今”が出る、それが『REON JACK』

――『REON JACK』が開催されるのは、約3年ぶりになりますね。

そうですね。第3弾の時に、結構やりきった感があって。でも、自分にとって『REON JACK』はファンの皆様との繋がりを感じられるすごく大切な場なので、3年ぶりにはなりましたが開催することになりました。

もともと、宝塚財在団中に、「トップスターになったら1回くらいコンサートをやりたい」と思って挑戦したのが『REON!!』だったんです。その時に、役でもなく、ショーでもなく、“自分”のコンサートをやるには、もう少し「柚希礼音の本当の中身」を出していかないといけないなと感じたんです。

そうしたら、それまで作ってきた「男役・柚希礼音」像にも、少しずつ人間味が増して、その後の男役像にも変化が出てきたんですね。宝塚退団後も、様々な作品でいろんなことに挑戦していますが、『REON JACK』では「やっぱり“柚希礼音の今”が出るな」と思いました。

――『REON JACK』は、定期的にずっと続けていこうと思っていましたか?

第1弾をやった時は退団したてだったこともあり、とにかく私のことを「遠い存在になっちゃった」と思っているファンの皆様に「退団しても前のままだ」と感じてもらいたかったんです。そこから今まで続いていくものと認識はしていなかったんですけど、続けていけたら嬉しいなとは思っていました。

――先ほどおっしゃられていたように、まさにその時々の柚希さんの“今”が反映されているのを感じました。

コンサートをやる時は、“今”の反映と共に「客席との距離感」「どの場面で皆さんの心が解けるか」といったことまで考えているんです。第2弾は思いっきり振り切って「いいものを作ってしっかり見せる」、第3弾は「少しほっとする一面を見せる」といったコンセプトでやってきました。

今回の第4弾は、コロナのことなどもあり、お客様の緊張した心が解き放たれるような、温かい気持ちになれるものにしたいなと思っています。皆さんとファンミーティングのような場所でお会いすることができなくなって久しいので。

――第2弾からは、本間昭光さんを音楽監督に迎えられましたよね。それはどんな刺激になりましたか?

第1弾は、『REON!!』からの流れを汲んで、温かい宝塚の色が出た内容でしたが、本間さんをお迎えしたことで、ライブ感の強いものに変化した気がしました。舞台の演出家みたいな感じではないんですが、ライブの作り方になったんです。登場でどれくらい盛り上げて、どのタイミングでお客様が参加できる曲を入れて、どうやって終わるのか。本間さんのお力を借りることで、より『REON JACK』にライブ感が生まれた気がします。

本間さんは宝塚時代に初めて出したCD「夜空に眠るまで」を手掛けてくださったので、すごくご縁を感じるんですよね。昨年の自粛期間に元宝塚のみんなと歌った「青い星の上で」のアレンジや演奏でもお世話になりましたし。本間さんだけでなく、『REON JACK』を一緒に作ってくれるメンバーとは、誰ひとり欠けることのできない繋がりを感じています。

コロナ禍で感じた想いを込めて、生まれた新曲

――多彩な楽曲ラインナップもいつも楽しみなのですが、今回はどうなりそうですか?

公演に向けて新曲を3曲作りました。1つ目の「I miss you」という曲では、作詞もさせていただきました。コロナ禍で感じたファンの皆さんとの心の繋がりを、バラードではなくて、明るい気持ちになれるようなものを目指しました。

2つ目の「PARTY!」は、第二の「REON JACK」になったらいいなと思っています。自分が人生の主役なんだ!こうじゃなきゃいけないことなんて何もない、めちゃめちゃ笑ってめちゃめちゃ幸せだったらもう最高だ!みたいな気持ちを、歌詞に込めました。今回は難しいけど、皆さんが覚えてくれて一緒に歌える時が来たらいいなって。

そして、3曲目はダンスナンバーで「溺れたい」というタイトルです。「Maybe If…」という楽曲のような「切なカッコイイ」ダンスナンバーをまた作ってみました。どれも、私の“今”が反映されていると思うので、お楽しみに。

――タイトルナンバーでもある「REON JACK」がいつ歌われるのかも、毎回楽しみなところです。

「REON JACK」をどこに置くかというのは、毎回のこだわりどころなんですよ。第2弾の時は、パフォーマンスをしっかり見せたかったのでかなり後半に持ってきました。逆に、第3弾の時は少し早めに。「REON JACK」は、皆さんの心を一瞬で解いてくれるので、そのポイントをどこに持ってこようかなというのはすごく考えます。

「これこれ!」って思ってもらえるものを

――今回の第4弾に向けては、皆さんとどんなお話をされていますか?

SHUN(大村俊介)さんが中心となって仕切ってくださっているのですが、3年ぶりですし、何よりもお客様と私が会えていないことをコンセプトにしようと話しています。そして、『REON JACK』でしか見られない“踊りまくる私”を観て頂きたいなと。各ジャンルの素晴らしい方々とのコラボを、お見せしたいなと思っています。

ファンの皆さんって、本当に愛情深いから、これまで『REON JACK』に出てくださった方々のことも愛してくださっているんですよね。第3弾でやりきったと思ったから、メンバーを変えてみたりした方がいいのかとか考えたりしたんです。でも、「ほっとする」というコンセプトのもとでお客様とメンバーにも再会してもらいたかったので、またあのすごい方々に集結してもらいました。私と一対一で踊る以外にも、みんなにもいろいろ挑戦していただく場面があったりするので、楽しみにしていてほしいです。

――今回だからこそ、やってみたいと思っていることはありますか?

コンサートをやる時って、「ポップアップで登場したい」とか「ステージからシュッ!ってキラキラしたものを飛ばしたい」とか、そういう細かい「やりたいこと」を挙げるんですけど(笑)。今回は、お客様がマスクをして参加しなければいけないことが今までと一番違う点なんですよね。これまでは、フリートークの場面では、みんなが客席から突っ込んでくれたりして、そういうやりとりが私の心を溶かしてくれていたんですけど、今回はそれが絶対にできない。じゃあ、どうしたらコミュニケーションが取れるのか?を考えています。もちろん、しっかり感染対策をして、皆さんが安心して参加できる方法で。

――今回ならではと言いますと、初めて日替わりゲストを迎えられますよね。

満を持して、『REON JACK』にゲストが来てくださいます!私と縁のある方々ばかりです。今はまだ、皆さんとの時間をどう見せようか、どういうことをしようかとそこもしっかり話し合いながら決めました。

東京公演の初日(9月11日)に来てくれる甲斐翔真くんとは共演経験がない、と思うでしょう?でも、ミュージカル『マリー・アントワネット』で甲斐くんが演じたフェルセンのビジュアルをアドバイスさせてもらったり、というご縁があるんです(笑)。それから、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』をやる時に、対談させていただいたり。温かみがあって包容力のある、いい俳優さんですよね。もちろんコラボレーションする歌は・・・ロミオの取り合いになってます(笑)

ねね(夢咲ねね/9月12日ゲスト)とは、2019年にファンクラブ限定で開催したディナーショーに出てもらって以来かな。その時、見つめ合うだけでその作品の目線になれたんですよ。数年ぶりなのに、こんなにすぐに戻れるってすごいなと思ったので、今回もとても楽しみです。きっと皆さん「これこれ!」と思ってくださるはずです。

北九州公演に来てくださるシュガーさん(佐藤隆紀/9月18日・19日)は、ミュージカル『マタ・ハリ』初演での共演をきっかけに、歌のことなど今もいろいろ教えていただいて、すごくお世話になっております。『マタ・ハリ』再演ではご一緒できなかったので、お忙しい中オファーを受けてくださって嬉しかったです。そして、もちろん『マタ・ハリ』からの楽曲をお届けする予定です。

大阪公演には私の育ての親とも言える湖月わたるさん(9月23日・24日)が来てくださいます。柚希礼音は、わたるさんにいろんなことを教わって作られたと言っても過言ではないので。とはいえ、一緒に舞台に立つのは15年ぶりぐらいなんです。すごくお忙しいと思うんですが、「ちえの願いならば。私も楽しみにしてる」と快くお返事くださいました。せっかくご一緒させていただくので、どの楽曲がよいか本当に悩みましたが、わたるさんとダンスでコラボレーションさせていただく予定で、本当に私も楽しみで仕方ありません。

東くん(東啓介/9月25日)はミュージカル『マタ・ハリ』で共演させていただきましたが、初演から再演までの3年間で、すごくいい男性に成長されて。一緒にステージに立っていて、心震わされる俳優さんなんですよね。コラボレーションする楽曲は、もちろん『マタ・ハリ』の楽曲を。私、この歌が本当に大好きで、本編では叶わなかったアナザーストーリーという形で披露させていただく予定です。

千秋楽に来てくださる西川さん(西川貴教/9月26日)は、地球ゴージャスの『ZEROTOPIA』以来ですね。連絡したら「ほんま何かと思ったわ~しゃあないなぁ(笑)」とおっしゃっていました。まさか出ていただけるなんて。西川さんの大ヒットナンバーを一緒に披露させていただく予定で、本当に楽しみです。

こだわればこだわるほど、良かったって思えるから

――3年前と“今”、変わったなと思うことはありますか?

役によっていろいろ学ばせていただいていますけど、私自身はあまり変わってないんじゃなかろうか。3年前の頻繁に会えていた頃とは環境が変わってしまっているけれど、来てくださった方が幸せな気持ちになってくれて、全日程を終えることができたら、きっとめちゃめちゃ幸せになれますね。

――柚希さんにとって、『REON JACK』を一言で表すと?

「宝物」・・・ですね。私は、『REON JACK』をお客様とコラボできる場だと思っているんです。単なるファンミーティングでもなく、きっちりとパフォーマンスをお見せしながら、いろんなことに挑戦する。それに対して、ファンの皆さんもしっかり受け止めて返してくださる。そういう“コラボ”ができる大切な場所であり、大切な宝物です。

私のアイデアをたくさん活かしてもらえるのも『REON JACK』なので、考えるのはとっても大変だけれどこだわって作り上げたいですね。こだわればこだわるほど、良かったなと思えるので。そう思えるように、公演の日が来ることを楽しみに毎日をがんばりたいです。

『REON JACK 4』公演情報

<h3>上演スケジュール

【東京公演】2021年9月11日(土)・9月12日(日) TOKYO DOME CITY HALL
【北九州公演】2021年9月18日(土)・9月19日(日) 北九州芸術劇場 大ホール
【大阪公演】2021年9月23日(木・祝)~9月26日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

クリエイティブ・スタッフ/キャスト

【音楽監修】本間昭光
【音楽監督】NAOTO
【演出・振付】大村俊介(SHUN)
【振付】辻本知彦 YOSHIE Cristian & Nao

※辻本知彦の「辻」はしんにょうの点ひとつが正式表記

【出演】
柚希礼音/上野水香(東京公演のみ)/宮尾俊太郎(北九州公演・大阪公演のみ) 大村俊介(SHUN)/YOSHIE/クリスティアン・ロペス ほか

<日替わりゲスト(※出演順)>
【東京公演】
9月11日(土):甲斐翔真
9月12日(日):夢咲ねね
【北九州公演】
9月18日(土)・9月19日(日):佐藤隆紀(LE VELVETS)
【大阪公演】
9月23日(木・祝)・9月24日(金):湖月わたる
9月25日(土):東啓介
9月26日(日):西川貴教

【公式サイト】https://reonjack.com/
【公式Twitter】@REONJACKconcert

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