劇団鹿殺しが、2020年11月公演を発表した。コロナ禍で以前の様な創作活動が難しくなる中、縮こまるのではなく、どの様な状況にもフレキシブルに戦える力を持った、自由でシンプルな作品作りへの挑戦を信条に、鹿殺しが打ち出した作品形態は、「ザ・ショルダーパッズ」。男性出演者の衣装は2枚の肩パットのみで、シンプルな肉体と、想像力のみを武器に、演者と観客、双方の世界を無限に解放することに挑戦する。
鹿殺しは、8月に劇団再起動宣言を行い、クラウドファンディングを実施(9月25日までモーションギャラリーにて実施中)。「ザ・ショルダーパッズ」は、2004年の劇団公演『百千万』を皮切りに、ライブハウスでの音楽劇、PLAY PARK2012、福岡演劇フェスティバルなど様々な公演・会場で上演されており、いわば、劇団鹿殺しの伝統表現。今回は、その一つの集大成として、多才なゲストと共に劇団鹿殺しの新たな作品ラインに昇華することを目指す。
上演するのは、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」、江戸川乱歩の「少年探偵団」。二つの名作文学を、丸尾丸一郎が戯曲化し、菜月チョビによる「ザ・ショルダーパッズ」ならでは演出で音楽劇に仕立てる。
ゲストには、初参戦となる君沢ユウキ。鹿殺しとは2011年から交流を持っており、この度満を持しての参戦となる。そして、梅棒主宰の伊藤今人も、昨年に続き2度目の参加。さらに松浦司、 “ふんどしダンサー”でこれが初舞台となる五十嵐結也らの出演も決定した。
音楽は、シンガーソングライターのタテタカコが担当。映画『誰もしらない』(2004年/監督:是枝裕和、主演:柳楽優弥)の主題歌など、映画作品への楽曲提供でも知られるタテが舞台音楽を作曲するのはこれが初めて。
そして『銀河鉄道の夜』は、出演者でもある伊藤がステージングを担当。『少年探偵団』は、ミュージカル『キューティブロンド』や地球ゴージャス作品など手がける藤林美沙が手掛ける。
劇団鹿殺し ザ・ショルダーパッズ『銀河鉄道の夜』『少年探偵団』は、11月7日(土)から15日(日)まで東京・あうるすぽっとにて交互上演される。1公演 60〜70分を予定。全公演で配信も予定。チケットは、10月11日(日)12:00より一般発売開始。
チケット販売スケジュール
【期間限定チケット最速先行発売】9月26日(土)12:00~10月4日(日)23:59
※限定4大特典付き!
300円OFF!お友達割引 /前側?後ろ側?座席エリアチョイス/非売品のビジュアルポストカード/特設サイト限定フルカラーチケット
【特設サイト】http://shika564.com/sp
コメント紹介
◆菜月チョビ
降って湧いた自分見つめ直しの数ヶ月を経て、
劇団再起動宣言をした劇団鹿殺し。
まだまだコロナの影に怯える状況ではあるものの、
それに限されて縮こまるのではなく、どうなろうとフレキシブルに
戦える力を持った、自由でシンプルな作品作りがしたい!
自由でシンプルってことは演劇の最高の魅力をまた味あわえるってことじゃないか!
ということで、ザ・ショルダーパッズと銘打って劇団の第一歩を踏み出したわけなのです。
仰々しく宣言していきなり肩パッドかよって笑われますかね・・・。
でもそれも嬉しい。
自由でシンプルでパワフル、この状況下で一番頼もしいメンバーで作品を作れることに感謝です。
そして念願のタテタカコさんの音楽がザ・ショルダーパッズに羽を与えてくださる!
肩パッドを侮ることなかれ!
日々の肥料になるような、そんな演劇で皆さまとの再会を楽しみにしております。
◆丸尾丸一郎
演劇をちゃんと作ろうとすると、お金がかかるものです。
劇場費、舞台美術、役者のギャランティ、スタッフ人件費、機材費、宣伝広告費などなど・・・目に見えないところまで逐一、お金がかかります。
僕はアーティストだと自分に言い聞かせ、大きな夢を語ってみても、
「そりゃあ、お金があればねぇー」と鼻で笑われるだけです。
劇団を始めて19年、ずっとこんな風に何度も唇を噛んできました。
このコロナ禍、憎きコロナ対策費なるお金も肩にのしかかってきます。
途方に暮れていた夏、「そうだ、肩パットだけでお芝居を作ろう!」と 起死回生の秘策を思いつきました。
お客様に「ケチりやがったな!」なんて言わせないために、 火事場のクソ力でおもしろい演劇を作ります。
劇場でも配信でも、とにかく小さな革命をご覧ください。
(※注:結果、今回もお金がかかってます)