惣領冬実が描く、累計140万部を突破する大ヒット歴史漫画『チェーザレ 破滅の創造者』がミュージカル化され、2020年4月より東京・明治座で上演される。1月14日(火)には製作発表が行われ、中川晃教、宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー)、松田凌、鈴木勝吾、山崎大輝、風間由次郎、近藤頌利、木戸邑弥、藤岡正明、今拓哉、横山だいすけ、岡幸二郎、別所哲也、演出の小山ゆうなが登壇。本作に懸ける思いを語った。
本作は、15世紀のルネッサンス期イタリアを舞台に、イタリア半島の統一、次いで欧州統一の野望を抱いた名門ボルジア家の後継者、チェーザレ・ボルジアの戦いを描いたミュージカル作品。脚本を宝塚歌劇団在団中から数々の名作を送り出してきた荻田浩一、演出を独自の世界観で注目を集める小山、音楽を島健が手がける。また、明治座始まって以来、初となるオーケストラピットを稼働させ、生演奏で本格ミュージカルを作り上げる。
主人公・チェーザレを演じる中川は、会見冒頭の挨拶で「近年、僕が関わらせていただく役は16歳が多いのですが、僕は現在37歳です。チェーザレも16歳から始まります」と話し出して笑いを誘うと「チェーザレはリーダーです。そのリーダーがどのように成長していくのかをお見せできたら」と思いを語った。
そして、本作での役作りについて、ポイントに「音楽」を挙げ「僕ができる音楽をひとつの武器にして表現していきたい。チェーザレの思惑や彼のクレバーな部分を歌でどう表現するかが、ミュージカルである本作の見せ場だと思います」と気合いを入れた。
チェーザレの父・ロドリーゴ役の別所は「権力、財力、知力と力があるものが美しいと思っている父親に、どこまで歌唱力と演技力で迫っていけるか」が自身の役柄のポイントだと話し「今回は、ご覧のようにいろいろなタイプの男子が揃いましたので、それぞれの男子の魅力が花開く舞台になると思います」とアピールした。
また、チェーザレに生涯忠誠を誓う腹心のミゲル役を演じる宮尾は、本作では踊りを封印し、歌を初披露する。宮尾は「歌を歌わせていただくのですごく緊張していますが、皆さまの胸を借りて一生懸命精進していきたいと思います」と改めてその決意を明かした。
そして、ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ役の岡は「きっと素晴らしいミュージカルが出来上がると確信し、私もその一コマになれればと思っています」、ダンテ・アリゲエーリ役の藤岡は「歴史的な幕開けの瞬間をぜひ期待していただき、劇場に足を運んでいただけたら」、ロレンツォ・デ・メディチ役の今は「あの空間で、生オケでどんな響きが、音が生まれるのか、今から楽しみでワクワクしております」、ハインリッヒ7世役の横山は「今回“伝説の皇帝”という重い役。今回は変顔は一切ありません。伝説の男になれるようにがんばりたいと思います」とそれぞれコメントを寄せた。
今回、若手キャストたちはWキャストで本作に参加。各界で活躍する実力派が集まった“スクアドラ ロッサ”チームには松田、平野、井澤勇貴(この日の会見には不参加)、鈴木が名を連ねる。一方で、注目の人気若手キャストが集まる“スクアドラ ヴェルデ”チームは、山崎、風間、近藤、木戸の4人だ。
“スクアドラ ロッサ”の松田は「今、自分の持てる力全てを出し切って、舞台の上に立たせてもらいたいと思います」、平野は「最後まで高貴であり、威厳のあるメヂチ家を作れたらいいなと思っています」、鈴木は「初めてのグランドミュージカル。尊敬している大先輩方と同じステージに立てるということを噛み締めながら、千秋楽まで頑張っていきたい」と意気込む。
“スクアドラ ヴェルデ”の山崎は「皆さんからいろんなものを吸収して成長していきたい」、風間は「原作ファンの方にも楽しめる作品になれたらと思います。僕らだからできる群像劇を見せたい」、近藤は「初ミュージカルです。僕にとっては挑戦です。努力に努力をして作品作りの一員になれるように頑張ります」、木戸は「明治座さんの新たな挑戦ということで、僕自身もどんどん挑戦していきたいと思います」と思いを寄せた。
この日の会見では、中川による歌唱披露も行われた(歌唱動画はこちら)。「できたてホヤホヤ」という楽曲「チェーザレ」を伸びやかかつ力強い歌声で聴かせた中川は「全身全霊をかけ、新たなミュージカルの幕開けの歴史的瞬間に立ち会っていただけるようにがんばります」と力強く語り、会見を締めくくった。
ミュージカル『チェーザレ 破滅の創造者』は4月13日(月)から5月11日(月)まで東京・明治座で上演される。
【公式サイト】https://www.cesare-stage.com/
(取材・文・撮影/嶋田真己)