つかこうへい演劇祭第二弾として、2020年3月から新宿・紀伊國屋ホールで『熱海殺人事件 ザ・ロンゲストスプリング、モンテカルロイリュージョン』が上演されることが決まった。令和初となる「熱海殺人事件」は2本立てで、『ザ・ロンゲストスプリング』では荒井敦史が、『モンテカルロイリュージョン』では多和田任益がそれぞれ木村伝兵衛部長刑事を演じ、演出は中屋敷法仁が務めるという。
1973年に文学座に書き下ろされ発表された『熱海殺人事件』は、つかこうへいの代表作。最年少で岸田戯曲賞を受賞し、紀伊國屋ホールを拠点につかこうへい事務所の春の名物となっている。何度も再演を重ね、東京の“春の風物詩”とも呼ばれた本作の2020年公演が決まった。
『熱海殺人事件』の決定版として有名な『ザ・ロンゲストスプリング」で木村伝兵衛部長刑事を演じるのは、つか作品では、2016年に「新・幕末純情伝」で勝海舟を好演し、ドラマや映画など幅広く活躍する荒井。
また、『熱海殺人事件』の数あるバージョンの中でも異端な作品で、かつて阿部寛が演じ強烈な印象を残した「モンテカルロ・イリュージョン」で、木村伝兵衛部長刑事を演じるのは、2017年に上演された「熱海殺人事件 NEW GENERATION」では熊田留吉役を演じ、ストレートからミュージカル、2.5次元やダンス公演など、あらゆる舞台作品で活躍する多和田だ。
そして、演出は小劇場界の風雲児として頭角を表し、今や商業演劇を主戦場にストレートプレイから2.5次元ミュージカルなどを手掛けている中屋敷が『改竄・熱海殺人事件』として令和初の『熱海殺人事件』を作り上げていく。
『熱海殺人事件 ザ・ロンゲストスプリング、モンテカルロイリュージョン』は2020年3月に新宿・紀伊國屋ホールで上演。大阪、福岡公演も予定されているという。