2005年に始まった、大手芸能事務所アミューズ所属の若手俳優たちによるファン感謝祭、通称「ハンサム」の15周年を記念した「ハンサム15周年プロジェクト」の一環として、2019年11月30日(土)から東京・HMV&BOOKS SHIBUYA 6Fにて写真展「15th Anniversary SUPER HANDSOME MUSEUM」が開催されている。このスタートに、会場では小関裕太、松岡広大、甲斐翔真、渡邊圭祐、鈴木仁による囲み会見が行われた。
歌・ダンス・ミュージカル・映像など、俳優ならではのエンターテインメントを追求し続け、毎年恒例となったこの本イベント。この15周年を記念し、「ハンサム15周年プロジェクト」として様々な取り組みが行われる。その第1弾として、写真展のスタートと同日には15 thAnniversary SUPER HANDSOME COLLECTION 「JUMP↑」(ジャンプ)を発売された。
また、2020年2月15日(土)・2月16日(日)には約2年ぶり、ハンサム史上過去最大規模となる両国国技館でのライブイベント開催も決定しており、登壇者5名のほか、石賀和輝、太田将熙、田川隼嗣、福崎那由他、藤原大祐、細田佳央太、正木郁、三船海斗、日替わりで青柳塁斗、植原卓也、風間由次郎、平間壮一、水田航生、吉村卓也、猪塚健太、神木隆之介、桜田通、松島庄汰が参加する。
写真展には、ハンサム出演メンバーたちの等身大写真や、過去の公演写真、衣裳など、15周年の歩みを感じられる展示がずらりと並ぶ。衣裳は、過去に出演していたレジェンドハンサムたちが着用していた貴重なものばかり。中には、2014年の最終日に出演するはずだった平間が体調不良により着ることが叶わず涙を呑んだ幻の一着も・・・。
渡邊は「今回、僕は新人として出演させていただくんですが、こういう催しが出来てしまうことはすごいことだなと・・・。この大きなイベントに自分も携わらせていただけることはすごく貴重ですし、光栄なことなので、この場を存分に楽しんでいけたらと思います」と、会場をぐるりと見回していた。
同じく、ハンサム初参加の鈴木も「こんな大きなイベントに参加できることは自分にとってもとても嬉しいことです。今までの歴史が、写真一つ一つから感じられるこの場所を楽しみたいと思います」とコメント。
これまでのハンサムイベントでは、若手だった小関、松岡、甲斐は、どちらかというと今回のライブでは経験のある先輩の立場となる。15年前からハンサムライブを見ており、「憧れの場」だったという小関は、「過去の写真からも、15周年の重さを改めて感じます。これをこれを見たら、出ている僕たちも、観に来てくださる方々も、実際のライブをより楽しめるなと思いました」と語る。
松岡も「アミューズでないときっとできないだなと思います。僕らが独自で築き上げてきた“ハンサム”というカテゴリが持つエンターテインメントの力の大きさを実感します」と続く。また、ハンサムたちの等身大写真を見て「女性のファンの皆さんに、喜んでいただけるのかな」とはにかんだ。
甲斐は「僕が初めてハンサムに参加させていただいたのは2016年なので、まだまだ浅いのですが、その何倍もの歴史をここでは肌で感じることができます」としみじみと言いながら、“等身大”写真に触れ、「僕、ちゃんと頭一つでかいですね・・・。それも肌で感じていただけたら(笑)」とアピール(甲斐の身長は185cm)。
ハンサム初参加の渡邊と鈴木。渡邊は「歌もダンスも、人前で見せられるようなものではないなと思っていたんですが、この場にいる3人の先輩をはじめ、15周年の歩みから感じたことを自分の中で消化して、僕が感じた“ハンサム”を来てくださった方に伝えられればいいなと思います」と参加への心構えを見せた。
鈴木も、歌は苦手と思っていたようだが「ハンサムはお客様へ感謝を伝える場でもあると思うので、すべてを完璧にというよりも、自分を出し切って、精一杯やることを意識しながら、真剣に、一生懸命やりたいと思います」と意気込む。また、これまでモデルとしての活動が多かったため、「今までは先輩と絡む機会があまり多くなかったので、先輩の皆さんと関われることが嬉しい」と加えた。
そんな二人に、「仁くんが言ったように、一生懸命はすごく大事。僕らは俳優だから、アーティストの方々と比べたら(パフォーマンスにおいて)敵わないところはあると思うんですけど、やっぱり1年に1回、若手が集まってがんばることに意味があるなって」(甲斐)、「来てくださるお客様の方が熱気がすごかったりします。いつも、僕らも負けていられないなと思うんですけど、自然とステージに上がったらテンションも上がるし、今まで以上のことができるんですよ。二人にも楽しんでほしいですね」(小関)、「自分の個性が出せればいいと思います。役者として、表現者として、舞台に立てる素晴らしい機会なので、個性を出すことが熱量となってお客様に届けばいいなと、個人的には考えています」(松岡)と、口々にアドバイスしていた。
来年2月のライブは、両国国技館での開催と、ハンサム史上最大規模となる。小関は「今回は出演人数がこれまでにより少なく、お客様の入る人数は増えるんです。より気合いを入れて、エネルギーを出していかないと」と言いながら、やってみたいことには「両国国技館ということで、お相撲さん用のトイレを確かめたい」という、まさかの舞台裏での楽しみをピックアップ。
何でも、小関は小学生の頃に両国国技館に立つ機会があったそうで、「裏に、普通のトイレの1.5~2倍くらいの、お相撲さん用トイレがあったんですよ。小学生の僕は『おしり、入っちゃうじゃん!』とそれで遊んでいたんですけど、再びステージに立てることになったので、あのトイレにもう一回行ってみたいです」と目を輝かせる。
小関は「実際にどれくらい大きかったのか。そして、自分のお尻の大きさがどれくらい変わったのか、確認したいです」と、見えない部分の楽しみを大真面目に語り続け、松岡に「15周年の成長、そこじゃない(笑)!」と松岡にツッコまれる天然(?)ぶりを発揮。
ちなみに、5人の中での“スーパーハンサム”は誰?と問われると、鈴木は「ハンサムライブでみんながなります。なるために、一生懸命練習して舞台に臨みます」と答えつつ、「これ、逃げですか(笑)?」と苦笑い。
松岡は、小関を挙げ「小学校6六年生ぐらいからの付き合いですが、自分の意見もちゃんと伝えられるところがすごいと思っています。もちろん、それは強要ではなく、ちゃんと相手に伝わるように相手をしっかり見ている。僕が言うのはおこがましいんですけど、言葉の選び方も柔らかさも、人に優しい距離感が取れる人です」と、その理由を話す。それに対し、小関は「すごいね、(松岡は)肩についてる定点カメラ?よく見てるね!」という不思議発言で、ここでは松岡の首を傾げさせていた。
そんな小関は「けすけっちかな」。普段から渡邊をこう呼んでいるわけではないそうで、周囲を驚かせながらも「顔立ちも、冷静さも、声の良さもあって、何より話がうまい。けすけっちが一家に一人いるだけで安心できると思うんです。安心感があるというのは、ハンサムの要素だなと思います」と大絶賛。
甲斐も「貫禄あるのは、圭佑くんかな。僕らには真似できない“何か”を持ってるんです。その何かがすごくいい」と続いたことで、「本番のハードルがどんどん上がっていく・・・」と呟いた渡邊だが、すかさず自分の“スーパーハンサム”は「マッティ(松岡)かな?」と、すかさず“呼んだことのない呼び方”を重ねる機転を見せた(「マッティ?!呼ばれたことない!」と松岡の目はまん丸に)。
渡邊が松岡を選んだ理由は「一緒に取材を受けさせていただいた時など、率先してみんなを引っ張っていってくれる感じがして“ハンサム”ってまさにこういうことなんだろうなと思わせてくれるたんです。・・・(取材中、松岡の)等身大のパネルとずっと目が合っているので、ちょっと気を使ってます(笑)」と、ユーモアを交えながら先輩の良いところをしっかりと語った。
最後に、5人はそれぞれの2019年を振り返った。中でも、2020年に『デスノート THE MUSICAL』で初めてミュージカルに挑戦する甲斐は「今年は2020年に対する助走の年だったかなと思います。オーディションを受けさせていただけたことが非常に大きく、新しく学ぶことをより多く自分から求めていった年になりました」と、自身の中に残る大きなトピックスを振り返った。
小関は「いい意味でも悪い意味でも、葛藤の年でした。今年の初めに、自分の出来なさや時間の使い方の難しさにぶつかりもがいていたんですが、お仕事でフィンランドに行ったりする中で、10代の頃とはまた違う自分のあり方と向き合えた気がします。フィンランドということで、サウナで整えるような1年でした。整った来年の小関は、新しい自分を外に発信できるかなという気がしています」。
松岡は、いつもストイックだが「常に挑戦の年であり、自分の技量のなさや未熟さに打ちのめされながらあがいているのですが、2019年はその中でも自分の個性がよく出せたかなと思っています。また強くなれましたし、自分中で目標も明確に見えてきました」と、手応えのある1年になったようだ。
TVドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS)のC5・成宮一茶役などで注目された鈴木も「映像作品のほかにも、写真集(鈴木仁ファースト写真集「INTRO.」/集英社)も出させていただくなど、自分にとって大きな変化のある年だったので、来年はもっと進化していけるようにできればなと思います」とさらなる飛躍を誓う。
そして、渡邊は「去年は地元を離れ東京に来て、バタバタと役者というお仕事をさせていただいていたんですが、2019年は、仕事に対する自分のペースが分かってきた気がしています」と地に足のついた語り口だったが、突然「来年、2022年は・・・」とタイムトラベル。
すかさず、周囲から「(『仮面ライダージオウ』で渡邊が演じていた)仮面ライダーウォズ!時空移動しちゃった(笑)?」とツッコまれる事態に汗をかきつつも、「淡々と嘘をついてしまった・・・。改めて、2020年は地に足ついた状態から跳んでいけるように、がんばっていきます」と抱負を述べた。
そんな個性豊かなハンサムたちの歴史が、ぎゅっと詰まった写真展。会見の最後、小関は「自ら“ハンサム”と名乗る我々の過去が、東京から始まって、各地域の皆様のもとへ行きますので、この15周年の機会を逃さず見てほしいなと思います!」と締めくくり、「ハンサム15周年プロジェクト」を華やかにスタートした。
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)