2020年3月に、演劇ユニット「unrato(アン・ラト)」が木下順二の戯曲『冬の時代』を上演することを発表した。本作は、堺利彦や大杉栄、荒畑寒村、伊藤野枝など実在の人物をモデルにした登場人物たちが、大逆事件(1910年)以降の約5年間、“冬の時代”と呼ばれた社会主義運動の中で、文化運動にも力を注いだ姿を力強く描いた作品。演出は大河内直子。出演者には、須賀貴匡、宮崎秋人、壮一帆らが名を連ねた。
須賀は「売文社」を起こした堺利彦をモデルとした渋六役、宮崎は雑誌「近代思想」を発行した大杉栄をモデルとした瓢風役、壮は渋六の妻役を演じる。
このほかにも、本作は登場人物の実年齢に近い20代、30代、40代のキャストが配されており、青柳尊哉、池田努、若林時英、結城洋平、山下雷舞、溝口悟光、戸塚世那、小林春世、佐藤蛍、井上裕朗、羽子田洋子、青山達三が出演。
【あらすじ】
舞台は、大逆事件(1910年)の後、渋六が設立した、代筆や文章代行を行う「売文社」の一室。あちこちから、忍術の本や広告作成などの依頼が次々と届いている。楽天家の渋六社長のもとには、ショーやノギ、不敬漢、デブ、文学士ら多士済々の社員が集まっている。激動する社会、飄風の恋愛事件・・・。
雑誌「新社会」の旗上げ宣言を奥方が読み上げて――。
unrato#6『冬の時代』は、2020年3月20日(金)から3月29日(日)まで東京・東京芸術劇場 シアターウエストにて上演される。チケットは2019年11月に一般発売を予定。
【公式サイト】http://ae-on.co.jp/unrato/