2019年9月13日(金)に行われた新宿プレビュー公演を皮切りに、富山、愛知、大阪の公演を経て、9月21日(土)より東京・新国立劇場 中劇場にて、オリジナルミュージカル『THE CIRCUS!-エピソードFINAL-』の東京公演が開幕。その東京公演初日にフォトコールと囲み取材が行われ、屋良朝幸、矢田悠祐、越岡裕貴(ふぉ~ゆ~)、寺西拓人(ジャニーズJr.)、青柳塁斗、壮一帆、植木豪、TETSUHARU(企画・構成/演出・振付)が登壇した。
世界を股にかけるストリートサーカス団「ミラージュ」の花形パフォーマーであるケント・バーンズ(屋良)と固い絆で結ばれた仲間たち。その実態はアメリカ合衆国大統領直属のスペシャルエージェント「ザ・サーカス」であった。秘密結社「オメガ」と戦う中で、彼らは謎のパワーを秘めたコアの影響で強大な能力を得る。そんなケントの前に死んだはずのかつての親友ベン(植木)が現れる。ケントはベンの能力で洗脳され、オメガの仲間となり、サーカスのメンバーたちもベンの前に倒れてしまう・・・。そして時が経ち、ケント不在のサーカスは、コアの秘密を握る謎の女サーシャ(壮)と共に体制を立て直し、ケント救出とオメガ計画阻止のため再び動き出す!
アメコミの世界から飛び出したような世界観で贈るニュースタイルダンスエンターテインメントショーとして2016年に『THE CIRCUS!-エピソード0-』として誕生した本シリーズは、2017年のエピソード1、2018年のエピソード2を上演。今回、ついにFINALを迎える。
主演を務めるのは、パフォーマー、そしてコレオグラファーとして活躍する屋良。共演に矢田、越岡、寺西、青柳、壮、さらに、ボーカルダンスグループPaniCrewメインボーカルの植木が名を連ね、そのほかに田野優花、高橋駿一(PADMA)、奥村佳恵、菜々香が出演する。
フォトコールでは、洗脳されたケントらとサーカスの戦いが、圧巻のダンス・パフォーマンスとアクションシーン、そして映像とのコラボレーションによって繰り広げられ、ミュージカルシーンも披露された。わずか5シーンの公開であったが、エンターテインメント性を増して進化を遂げてきたシリーズの集大成が凝縮されていた。
今作が完結編となることについて、屋良は「僕の中ではエピソード20ぐらいあると思っているので、『もう終わっちゃうんだ』という気持ちです。TETSUHARUさんの頭の中にもたくさんあると思いつつ、実際のところはどうなんだろうとは思っているんですけどね」と名残惜しい表情を浮かべ、「今までのエピソードの中で一番踊っているので、体力的にも大変ですけど、師匠のTETSUHARUさんと豪くんもいて、ダンス的には僕からしたら贅沢な時間です。終わってほしくないという気持ちはあります」と打ち明けた。
TETSUHARUは「演出的にも映像などたくさんの方々の協力を頂いて、より奥行きのある作風に仕上がっているので、見どころがたくさんあります」とアピール。さらに「このシリーズは“コア”編というもので、他にもいろいろと何々編というのが頭の中にあるんです」と構想を明かすと、登壇者たちからも驚きの声が。
今回からの出演となる壮は、屋良との共演について「かっこよくて、毎日ときめいています。ダンスもかっこいいし、歌にしてもお芝居にしてもすごくハートがあるので、一緒にしていて毎日キュンキュンさせてもらっています」とべたぼれの様子。
女性の役としてアクションをやるのは初めてという壮とアクションを繰り広げる植木は「失礼の無いように、生まれて初めて映像で殺陣の振りを全部覚えて、家で100点を出してからお会いしたんです。めっちゃ緊張していたんですけど、お会いしたらすごく優しくて、あらっと思いました」と笑顔を見せると、「二人の殺陣は結構あるので、毎日本番前に二人でそこだけは合わせて出るようにしています」と裏話を披露した。
公演ごとにバージョンアップしているという本作。植木は「映像もTETSUHARUさんが変えていて、思いついたらすぐ増やしていくんです。今日のフォトコールでも昨日渡された台詞をみんながしゃべっているんです。全員が新しい台詞を一日で覚えて、一発でさっきやっていて、裏でこの人たちすごいなと思っていました」と感心すると、TETSUHARUは「迷惑をいっぱいかけちゃうんです・・・」と恐縮しきり。
続けて、TETSUHARUは「“あきらめない心”という思いがメッセージとして作品全体の中にあるので、僕らもあきらめないでブラッシュアップして上がっていけたらいいなと思っています。ファイナルにふさわしい作品にしたいです」と意気込んだ。
また、植木が今回の音楽監督がTETSUHARUの兄である増田俊郎が務めていることを話し、「今回、お芝居にいろんな音楽がついてくるんですけど、音楽もすごくかっこいいんです」とアピールした。
越岡は、ジャニーズの舞台とは違った形での出演について「ジャニーズ事務所じゃない先輩の方々もいっぱいいらっしゃるので、その方たちの取り組み方というのは毎回学ばせてもらっていて楽しいです」とコメント。
寺西と矢田はエピソード2からから続いて4回目の共演。二人の関係性の変化を、寺西は「(矢田が)年上なんですけど、タメ語で話させていただいています」と話すと、矢田は「立場が同じぐらいになってきています。俺はあんまり気にしていなくて、一瞬、俺のほうが下かなとも思っています(笑)」と返し、仲の良さを見せていた。
9月22日(日)にはエピソード0から数えて100回公演を迎えるという本作。屋良は、堂本光一主演で2005年から続いているミュージカルシリーズ『Endless SHOCK』と比べて「まだまだです」とコメントして笑いを誘い、改めて「全然意識していなかったですけど、普段と変わらずにやっているんじゃないですかね」と語った。
最後に、屋良は「エピソード0からやらせていただいていますが、今回、初めて観に来る方でもパフォーマンスだけでも圧倒させるものを見せられると思います。全力で命をかけてステージに立っておりますので、ぜひ楽しみにして来てください」と呼びかけて会見を締めた。
オリジナルミュージカル『THE CIRCUS!-エピソードFINAL-』は、以下の日程で上演。
【プレビュー公演】9月13日(金) 新宿文化センター 大ホール ※終了
【東京公演】9月21日(土)~9月29日(日) 新国立劇場 中劇場
【富山公演】9月15日(日) 黒部市国際文化センター コラーレ カーターホール
【愛知公演】9月16日(月・祝) 刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール
【大阪公演】9月18日(水) 森ノ宮ピロティホール
【神奈川公演】10月2日(水) やまと芸術文化ホール メインホール
【公式HP】https://www.thecircus.jp/
【公式Twitter】@THECIRCUS_JP
(取材・文・撮影/櫻井宏充)