藤田貴大の新作『CITY』開幕!「柳楽優弥さんの鏡のような眼に、どんな現代が映るか」

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2019年5月18日(土)にさいたま・彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて『CITY』が開幕した。本作は、劇作家・藤田貴大(マームとジプシー主宰)が、自身の“新たなフェーズ”と位置づける新作公演。故郷や子ども時代、架空の異国の町を題材にして来た藤田だが、今回舞台としたのは現代の都市。「ヒーロー」をモチーフに、多様な価値観が共存する現代社会での善悪の相克を描く。

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主演は、5年ぶりの舞台主演となる柳楽優弥。演じるのは、正義のためには暴力もいとわない主人公。対峙するヴィラン(敵)として重要な役どころを演じるのは井之脇海。主人公を支える協力者として物語の要を宮沢氷魚が担っている。

このほか、青柳いづみ、菊池明明、佐々木美奈、石井亮介、尾野島慎太朗、辻本達也、中島広隆、波佐谷聡、船津健太、山本直寛、内田健司(さいたまネクスト・シアター)、續木淳平(さいたまネクスト・シアター)が出演。

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開幕にあたり、作・演出の藤田と主演の柳楽よりコメントが届いた。

◆藤田貴大(作・演出)
光と影のアンサンブルを、都市というコンセプトでつくりました。柳楽優弥さんの鏡のような眼に、どんな現代が映るか。そしてその様子を、いくつもの眼が凝視する。劇場にて、考え続けています。

◆柳楽優弥(主演)
久しぶりの主演舞台なのでしっかり集中して挑みたいなと思います。(初めての藤田さんとの作品作りですが)稽古をしていて、藤田さんの新しいことへのチャレンジに参加できているんだなと実感しています。いい意味で刺激的な舞台になっているんじゃないかなと思います。ファッションと音楽の融合やパネルでの映像表現だったり、エンターテインメントととしても楽しめる作品になっているので、ぜひ、劇場へ足を運んでいただけたら嬉しいです。

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【あらすじ】
妹の死の真相を追う兄は、町を守るために悪と対峙する。
彼は言う。「ただしさは、みえるか?」――。
現代の都市。事故で死んだ妹(青柳)の死を不審に思った兄(柳楽)は、孤児として共に育った青年(宮沢)の助力を得ながら、妹の死の真相を追っていた。猟奇的な連続殺人犯(内田)など、都市の暗部に否応なく触れることになった兄は、いつしか町を守る存在として悪と対峙するようになっていく。やがて妹の死から端を発した出来事が都市を脅かす一大事件へと発展する頃、兄は事件の背後にいる一人の男(井之脇)に辿り着く――。

また、本作では、2014年以来パリで新作を発表しているアンリアレイジを率いる森永邦彦が、初めて舞台衣裳のデザインを手掛けている。藤田とは『みえるわ』(2018年)に自身のアーカイヴ(旧作)を提供して以来のタッグ。光を当てると鮮やかな色彩が浮かび上がる漆黒の素材、こだわり抜いた細密なパッチワークなど、森永の斬新な発想と日本の高い技術力にも注目だ。

『CITY』は、以下の日程で上演。上演時間は1時間45分(休憩なし)を予定。

【さいたま公演】5月18日(土)~5月26日(日) 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
【兵庫公演】5月29日(水) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
【豊橋公演】6月1日(土)・6月2日(日) 穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホール

(撮影/井上佐由紀)

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