ナショナル・シアター・ライブ(NTLive)2019年の締めくくりは『イヴの総て』史上最多の新作公開

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イギリスのロイヤル・ナショナル・シアターが厳選した傑作舞台を映画館で上映する“ナショナル・シアター・ライブ”(NTLive)が、2019年に公開する全ラインアップが決定した。NTLiveは、2019年に史上最多の9本の新作公開を予定。最後を飾るのは『イヴの総て』。

『イヴの総て』は、大女優マーゴとお付きの若い女性イヴの野望と嫉妬を描きアカデミー賞主要部門をほぼ独占した映画の舞台化作品(1950年/ジョセフ・L・マンキウィッツ監督)。演出はイヴォ・ヴァン・ホーヴェ、女優マーゴ役は『X-ファイル』シリーズでおなじみのジリアン・アンダーソン、イヴ役は映画『ベイビー・ドライバー』などで知られるリリー・ジェームズが演じている。

なお、2019年のラインアップ第1弾『リア王』の公開が4月19日(金)に控えているが、上映を予定していたTOHOシネマズ日本橋が当面上映中止となっており、東京ではヒューマントラストシネマ渋谷での上映のみとなる。4月28日には、『リア王』を語るトークイベントの開催も決定。詳細は、以下のとおり。

◆NTLive語る会vol. 3――『リア王』の回
【日時】2019年4月28日(日)13:00会場/13:30開始(16:00終了予定)
※先着200名入場無料・予約不要  
※満席の場合は入場できない場合あり、席に余裕があれば途中入場可、途中退出可
【場所】東京大学駒場キャンパス レクチャーホール
【参加資格】4月19日より公開されるNTLive『リア王』を観た方
【司会進行】河合祥一郎(東京大学教授)
【ゲスト】松岡和子、兵藤あおみ(演劇ライター)、柏木しょうこ(字幕翻訳家)

『イヴの総て』を含む、NTLive2019年の新作公開は、以下の通り。

◆『リア王』(原題:King Lear)
2019年4月19日(金)~4月25日(木)
【上演劇場・時期】デューク・オブ・ヨークス劇場(ロンドン)/2018年9月
【上演時間】4時間(休憩あり)
【作】ウィリアム・シェイクスピア
【演出】ジョナサン・マンビィ
【出演】イアン・マッケラン、ほか
【概要】
シェイクスピアの四大悲劇の一つ。退位にあたり3 人の娘の愛情を試した老王リアだったが、長女と次女に裏切られ、国を追われてしまう・・・。
パトリック・スチュアート共演の『誰もいない国』も記憶に新しいイアン・マッケランが、NTLiveに再び登場。演出を手掛けるのは堤真一主演の『民衆の敵』などで日本でも作品を手掛けたジョナサン・マンビィ。

◆『英国万歳!』(原題:The Madness of George III)
2019年5月31日(金)~6月6日(木)
【上演劇場・時期】ノッティンガム・プレイハウス(ノッティンガム)/2018年11月
【尺】2時間56分(休憩あり)
【作】アラン・ベネット
【演出】アダム・ペンフォード
【出演】マーク・ゲイティス、エイドリアン・スカーボロー、ほか
【作品概要】
18世紀、英国王室の狂騒をブラックユーモア満載でつづったアラン・ベネット(『ヒストリーボーイズ』)の戯曲。1991年の初演時、演出・主演をそれぞれに担ったニコラス・ハイトナー×ナイジェル・ホーソーンのコンビで映画化(1994年)もされている。今回の再演ではマーク・ゲイティス(トム・ヒドルストン主演の『コリオレイナス』など)が原因不明の錯乱状態で英国王室を大混乱に陥れる国王ジョージ3 世に扮している。

◆『アントニーとクレオパトラ』(原題:Antony & Cleopatra)
2019年6月21日(金)~6月27日(木)
【上演劇場・時期】英国ナショナル・シアター オリヴィエ劇場(ロンドン)/2018年12月
【尺】3時間51分(休憩あり)
【作】ウィリアム・シェイクスピア
【演出】サイモン・ゴッドウィン
【出演】レイフ・ファインズ、ソフィー・オコネド、ほか
【作品概要】
『ジュリアス・シーザー』に次いで古代ローマに題材をとった、シェイクスピアによる歴史劇。ローマの武将アントニーとエジプトの女王クレオパトラの悲恋を描く。『人と超人』の演出家&主演俳優、サイモン・ゴッドウィンとレイフ・ファインズのタッグが再び実現。ファインズの相手役を務めるのは『嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~』シーズン2でマーガレット王妃を演じたソフィー・オコネド。

◆『アレルヤ!』(原題:Allelujah!)
2019年7月12日(金)~7月18日(木)
【上演劇場・時期】ブリッジ・シアター(ロンドン)/2018年9月
【尺】2時間52分(休憩あり)
【作】アラン・ベネット
【演出】ニコラス・ハイトナー
【出演】サミュエル・バーネット、サーシャ・ダワン、ピーター・フォーブス、ほか
【作品概要】
『英国万歳!』や『ヒストリーボーイズ』など、ヒット作を多数手掛ける劇作家&演出家コンビ、アラン・ベネットとニコラス・ハイトナーによるコラボレーション第10作目。とある病院の患者や医療スタッフ、見舞客らが織りなす悲喜こもごもの人間模様を通し、イギリスの国営医療サービス事業「国民保健サービス」の在り方を浮き彫りにする。若手からシニアまで25 名のキャストたちが見せる見事なアンサンブルが見どころ。

◆『リチャード二世』(原題:The Tragedy of King Richard the Second)
2019年9月6日(金)~9月12日(木)
【上演劇場・時期】アルメイダ劇場(ロンドン)/2019年1月
【尺】1時間55分(休憩なし)
【作】ウィリアム・シェイクスピア
【演出】ジョー・ヒル-ギビンズ
【出演】サイモン・ラッセル・ビール、レオ・ビル、ほか
【作品概要】
王権の簒奪をテーマにしたシェイクスピア劇。英国王リチャード2世の栄光と王座からの転落、そしてボリングブルック(ヘンリー4世)の台頭を描く。タイトルロールを担うのは、NTLive Japanには2014シーズンの『リア王』以来の登場となる名優サイモン・ラッセル・ビール。無理やり退位させられ、その後幽閉されたリチャードの長い独白などの見せ場をどう演じるか?気鋭ジョー・ヒル-ギビンズの演出と共に注目したいポイントだ。

◆『みんな我が子』(原題:All My Sons)
2019年10月4日(金)~10月10日(木)
【上演劇場・時期】オールド・ヴィック劇場(ロンドン)/2019年5月
【尺】未定
【作】アーサー・ミラー
【演出】ジェレミー・ヘリン
【出演】サリー・フィールド、ビル・プルマン、ほか
【作品概要】
アメリカ現代演劇を代表する劇作家アーサー・ミラーの1947年初演作。一見円満そうな家族の崩壊を描く。戦争特需によって事業を成功させた工場主と、次男の戦死を受け入れられない妻。そんな二人の前に恐るべき秘密を知る人物が現れて・・・。映画『インデペンデンス・デイ』でおなじみのビル・プルマンと、オスカー女優サリー・フィールド(『ノーマ・レイ』『プレイス・イン・ザ・ハート』)が主演を務める。

◆『イヴの総て』(原題:All About Eve)
2019年11月8日(金)~11月14日(木)
【上演劇場・時期】Noel Coward Theatre(ロンドン)/2019年4月
【尺】未定
【作】ジョセフ・L・マンキウィッツ
【演出】イヴォ・ヴァン・ホーヴェ
【出演】ジリアン・アンダーソン、リリー・ジェームズ、ほか
【作品概要】
ジョセフ・L・マンキウィッツ監督・脚本のオリジナル映画『イヴの総て』を、現代を代表する気鋭の演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェが手がける。大女優マーゴは演劇界の栄光総てを我がものにしていた。彼女の人生に、若い女性イヴが登場するまでは。イヴは若く美しく、身近に感じられる存在で、マーゴが今や手にしていないものを持っていた。そして、今手にしているものすら徐々に奪っていく・・・。輝ける女性の野望と嫉妬を見事に描いた作品。

【上映劇場】
『リア王』
ヒューマントラストシネマ 渋谷/TOHO シネマズ 川崎/TOHO シネマズ 名古屋ベイシティ/大阪ステーションシティシネマ/福岡中洲大洋劇場

『英国万歳!』以降:TOHO シネマズ 日本橋(予定)、シネ・リーブル池袋/TOHOシネマズ 川崎/TOHOシネマズ 名古屋ベイシティ/大阪ステーションシティシネマ/福岡中洲大洋劇場

【料金】一般:3,000 円、学生:2500 円(学生証の提示が必要)

【NTLive 日本公式HP】http://www.ntlive.jp
【NTLive イギリス公式HP】http://ntlive.nationaltheatre.org.uk

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