2019年11月から12月まで東京と大阪で上演されるミュージカル『ファントム』の演出家およびキャストが決定した。本作は、フランスの小説家ガストン・ルルーのベストセラー小説「オペラ座の怪人」を原作としたミュージカル。脚本家アーサー・コピットと作曲家モーリー・イェストンにより、怪人ファントムの人間像に焦点を当てたストーリーと独創的な楽曲で、高い評価を得てきた。2004年に日本でも初演された本作が、15年の時を経て、新たに生まれ変わる。
新演出を手掛けるのは城田優。城田は、主演としてファントムも演じる。本作で、主演ファントム役が演出も手掛けるのは初。作曲家モーリー・イェストンも城田に期待を寄せており、「優が演出すると聞いて、それはとても良いアイデアだ!と嬉しくなった」とコメントしている。
そして、もう一人の主演としてファントム役を務めるのは加藤和樹。怪人ファントムと純真無垢な人間エリックという二面性を持つ繊細な役どころに、城田と共にWキャストで挑む。
ヒロインのクリスティーヌ役は、元宝塚歌劇団月組トップ娘役の愛希れいかと、大作ミュージカルに次々出演を果たす木下晴香(Wキャスト)。ファントムの恋敵となるシャンドン伯爵役は廣瀬友祐と木村達成(Wキャスト)が務める。オペラ座のプリマドンナ・カルロッタ役にはエリアンナ、カルロッタの夫ショレ役にはお笑いタレントのエハラマサヒロ、ファントムの謎を追うルドゥ警部役には神尾佑。神尾は、これがミュージカル初出演。そして、物語のキーマンとなるオペラ座の支配人キャリエール役には岡田浩暉が決定した。
以下、作詞・作曲のイェストンと、演出・主演の城田からのコメント全文を紹介。
◆モーリー・イェストン(作詞・作曲)
優が演出すると聞いて、それはとても良いアイディアだ!と嬉しくなりました。彼は実に魅力的なスターで、表現者として優れているだけでなく、考える俳優でもあります。知性に溢れてユーモアのセンスも冴えている。何より、演出家は登場人物の感情を事細かに把握しなければいけませんが、その点、優は既に演じているから心強い。これまで『ファントム』は世界中で多数上演されてきましたが、エリックを演じた俳優が演出を務めるのは今回が初めてです。
私がこの『ファントム』を創った時には、既に同じガストン・ルルーの原作を元にした有名映画がありました。それでも創りたいと思ったのは、全く新しい解釈の作品を作れると確信したから。『ファントム』がこうして日本で愛され、新たな演出で進化していくのは、光栄であり喜びです。優を信頼していますし、彼の本能の赴くままに自由に演出してほしい。今まで見たことのない、優ならではのオリジナリティが生きた『ファントム』を期待しています。
◆城田優(演出・主演)
この度、ミュージカル『ファントム』において、再びエリック役を、そして演出をさせていただくことになりました。これまで20年間エンターテイメントの世界で培ってきた、城田優の想像力の限りを尽くし、まったく新たな『ファントム』を、最高のキャスト、スタッフ、チーム一丸となって、造りあげていきたいと思っています。
また、作者のモーリーさんからは「優の思い通りに演出していいよ、楽しみにしています」と、温かい言葉で背中を押していただき、ただでさえプレッシャーを感じていた僕にとって、大きな大きな勇気となりました。
この魅力溢れる大好きな作品を、これから更に精一杯磨き、より美しく、儚い物語をお届けしたいと思っていますので、皆様どうか、劇場まで足を運んでください!まだまだ不束者な私ですが、応援よろしくお願い致します。
ミュージカル『ファントム』は、11月10日(日)から12月1日(日)まで東京・TBS 赤坂ACT シアターにて、12月7日(土)から12月16日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演される。チケットは、9月7日(土)10:00より一般発売開始。