2018年12月22日(土)・12月23日(日・祝)に、千葉・幕張メッセ 国際展示場にて開催された「ジャンプフェスタ2019」。今年もネルケプランニングやマーベラスが出展し、舞台化新情報が飛び交うなど、大盛り上がりとなった。ネルケプランニングブースでは、今年もキャストが登壇するトークステージを開催。ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」、ミュージカル『テニスの王子様』、『僕のヒーローアカデミア』The “Ultra” Stage、『銀牙-流れ星 銀-』~絆編~、4タイトルについて2日間で6ステージが行われた。
本記事では、その中から12月22日(土)に行われたハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」トークステージの模様をお届けする。この回には、永田崇人、近藤頌利、高崎俊吾、東 拓海の4名が登壇。
まずステージに登場したのは、音駒高校・黒尾鉄朗役の近藤。この日は司会も任されていたため少々緊張の面持ちだったが、多くの観客にあたたかい拍手で迎えられ、ほっと胸をなでおろした様子。早速「朝イチのステージなので、皆さんまだ固いかなと。コール&レスポンス、やっちゃいますか!マイクの声に勝つぐらいの声で盛り上がれますかー!」と煽った。
しかし、音駒高校・孤爪研磨役の永田、梟谷学園・赤葦京治役の高崎、梟谷学園・木葉秋紀役の東、という順で呼び込む予定が、高崎と東の順番を逆に言ってしまい、東がフライングでステージに出てしまうというプチハプニングを発生!「見てのとおり、めっちゃ緊張しているので(笑)!」と慌てる近藤を、観客は微笑ましく見守っていた。
そして・・・近藤の「皆さん!なぜここに呼ばれたか分かりますか?!」という呼びかけに、「分かります!」と食い気味に答える3人。何故ならば、この日の朝に演劇「ハイキュー!!」の新作として、東京都代表決定戦が描かれる〝東京の陣〞が、2019年春に上演されることが発表されたばかりだったのだ。
発表直後に、キャストからの“速攻”報告を受け、会場からは大歓声が上がる。「(発表できる日が)待ち遠しかった!直後に生で言える場があるって嬉しいことだよね」と近藤。情報が出た直後の楽屋は「イェーイ!」と、ファンに負けず劣らずの盛り上がりだったという。
音駒高校は、この〝東京の陣〞で演劇「ハイキュー!!」5作目の参加となるが、メインビジュアルに登場するのはこれが初となる。永田は「皆さん、どうですか?」と呼びかけ、「かっこいい~!」の歓声を存分に浴びてご満悦。近藤も「こんな近くで、こんな大きな歓声聞いたことない!」と興奮気味だった。
永田、近藤、高崎、東と言えば、2018年4月から6月にかけて上演された〝はじまりの巨人〞で共演した顔ぶれ(東は木兎光太郎役の代役として出演)。思い出に残っていることを聞かれると、「黒尾が・・・」と東が切り出した。公演中、低い姿勢で構えた木兎光太郎に黒尾鉄朗が覆いかぶさるようにして対峙するシーンで、いつも近藤があることを仕掛けてきたのだという。「お客様に背中を向けている時に、すごい顔をしながら口パクで何か言ってるんですよ。何を言っているかまでは読み取れないんですけど、何かと仕掛けてきがち(笑)」と暴露。
「お客様には見えていなかったんでしょ?じゃあ、今ここでやってみてよ」という永田の提案で、二人はそのシーンを再現することに。大真面目なシーンだが・・・近藤の表情は明らかに笑わせにかかっているもの。明るみに出た真実に、会場は爆笑!近藤も「だんだんと拓海も仕掛けてくるようになったんだよ(笑)」と反論し、水面下で別の戦いが繰り広げられていたことを伺わせた。
一方、高崎は「名前がしゅんごではなく、“しょうご”と覚えられていた」と苦笑い。永田は「しょうご」と言い間違えるネタとしてわざと呼んでいたのだが、それが演出のウォーリー木下にまで広まってしまい、「ウォーリーさんもネタで言ってるのか、本気で間違えているのかわからなくて(笑)」と戸惑ったという。永田が再び「今日から“しょうご”でいい(笑)?」と振ると、「よくない(笑)!“しゅんご”です!」としっかりアピールしていた。なお、高崎の呼び名は「(しゅんごの“ご”を取り)ごーくん」になっていたという。
また、楽屋は白鳥沢学園高校の牛島若利役を演じた有田賢史を交え、5人でずっと話をしていたそう。主に永田と近藤がボケて「誰かしらがツッコまなあかん状況」が生まれる中で、一同がツッコミとして太鼓判を押したのが東の存在。「今日も発揮してよ。がんばってね、“あずま”!」と永田が早速ボケのトスを上げたが、「いやぁ、“ひがし”だよ・・・」と、クロスの打ち方を忘れてしまった木兎光太郎並みにキレが感じられず・・・ツッコミ不発!
「コレあかん!〝東京の陣〞で鍛え直さな・・・!!」と青ざめる近藤。永田がさらに「がんばってよ、“あずま”!」と畳み掛けるも、東は「いや、でも・・・」とまさかのボケスルー。「だからぁ~!ボケを潰すな~~~!!」と肩を落とす永田だった。果たして〝東京の陣〞で東は木葉秋紀役として、板の上でも降りても、ツッコミ役としてのメンツを保つことができるのだろうか。
話はいよいよ新作公演へ・・・・と、その前に、ジャンフェス恒例(?)となった演劇「ハイキュー!!」のあいうえお作文コーナーを行うことに。この企画は、2017年のジャンフェスに続いて登場となり、今回のお題は「東京の陣」。それぞれ一文字ずつ担当し、文章を作っていくのだが、「陣の人難しくてかわいそうじゃない?」と永田が心配していたように、ちょっと難易度が高そうだが・・・。
「とにかくやってみよう」と誰がどの文字を担当するか話し合いを始めたが、早々に東が手を上げ、「東 拓海が!」といきなり作文スタート!シンキングタイムゼロだったが、高崎が「京」を選択し「ケージ・アカアシ(赤葦京治)と一緒に」、「の」に滑り込んだ永田が「のんびりとお風呂に入って」と続ける。難しい「陣」を担当することになり、ちょっと慌てた近藤だったが、「きた~!整いました!!ガチでいっていい?」とビッグスマイル。
「東 拓海が/ケージ・アカアシと一緒に/のんびりとお風呂に入って・・・/ジーン(陣)とあったまる」
「もっとボケようかと考えとったんけどな(笑)」と言いつつ、見事に仕上げたあいうえお作文に、会場からはおお~っ!と歓声が上がる。トークの中で、打ち合わせでは永田が「陣」をやる予定だったことが判明した。「無理!頌利に任せようと思って」と速攻シフトチェンジしたそうだが、「パスがよかった。絆、深まっとったな」と、見事なコンビネーションが決まったことに満足げな二人。
一方、永田から「東さんと一緒にお風呂に入った赤葦さんはなんて声をかけるの?」と問われた高崎が「はじめまして・・・西さん」と控えめにボケると、東は「・・・東だよ」と一拍置いてから反応。まだ、ツッコミの感覚を取り戻せない東に「お前はツッコミできるって言っちゃダメ~!」と音駒陣から総ダメ出しが出てしまった。
ゲームを終了し、トークはいよいよ〝東京の陣〞の話へ。解禁されたばかりのCMが流れると、最後のナレーションの声が「かっこいい!誰だ誰だ?」と大盛り上がり。担当した永田は「須賀健太じゃない(笑)?」とはぐらかしながらも、「一言言うだけだからすぐに終わるって言われて始めたんだけど、めちゃくちゃこだわって1時間ぐらいかけて録音したんだよね」と裏話を明かした。永田的には、「ゲーム、スタート」の「ト」の言い方がしっくりきたテイクが使われているという。公演までCMを何度も見て、ぜひ士気を高めてほしい。
なお、本作から木兎光太郎役の新キャストとして、桜庭大翔が参加する。代役として木兎光太郎役を経験した東に「新しい木兎さんはどうなの?」と質問が飛ぶと、「・・・大きいな、と(笑)」と素朴な感想が返ってきた。桜庭の身長は近藤よりも高いそうだが「かわいらしい、愛嬌のある人懐こい感じの子やった」と近藤。どんな木兎光太郎と出会えるのか、公演が楽しみだ。
CMやチラシ撮影では、永田がトス、近藤がスパイクの動きを皆に指導していたそう。永田にいたっては〝最強の場所(チーム)〞の稽古場を訪れた際にも何人かに「トスを教えてください」と頼まれ、指導を行ったという。高崎も初参加の際、「崇人に教えてもらってから、(動きを)すごく褒められるようになったよ」と、その指導の筋の良さを絶賛。「俺、バレーボールの経験者じゃないんだけど(笑)」と言いつつ、永田自身も5作を経験し、自分の上達を実感していると語っていた。
会場でも配られていたチラシは、二つ折り の豪華な仕上がり。見開きの中には、戸美学園高校・大将 優役の福澤 侑も含め、動物の名前を学校名に持つ3校がそれぞれの“らしさ”をしっかり表現している。こちらも、ぜひチェックを。
念願の公演の実現、しかも発表当日ということで、終始嬉しそうだった4人。春の公演に向け、東は「(梟谷学園が初登場した)〝進化の夏〞の時から、メンバーと東京都代表戦をできたらいいねと話していたんです。今回、お話をいただいて嬉しかったですし、お客様も楽しみにされていると思うので、期待に応えられるように精一杯がんばっていきたいと思います」とコメントし、高崎は「僕は、木兎さんと二人でお芝居はしたんですが、梟谷のチームとしてはまだなので、皆で、一丸となって戦える機会をいただけたことがすごく嬉しいです。絶対、負けないぞ!ということで。応援よろしくお願いします」と静かに宣戦布告。
近藤も「僕らも〝烏野、復活!〞の時からやりたいと話していた悲願の公演です。新しいキャストが何人か加わるので、その人たちを取り入れつつ、音駒としてまた新たなチームワークの高みを目指してやっていきます!」と宣言し、永田は「この公演ができるのは、演劇「ハイキュー!!」を愛してくださる皆さんのおかげです。僕らの夢を叶えていただいたと、すごく感謝しております。本番で、恩返しできたらいいなと思っています」と続けた。
最後、永田から「今回は音駒がメインとなる公演なので、音駒の“あの台詞”で締めさせていただいていいですか?」と提案があり、「この台詞言うの、久々だぁ!」と気合いを入れる近藤。梟谷の二人も参加し、「この日を忘れずにね、がんばっていこう」と4人で円陣を組んだ。
「俺たちは血液だ 滞りなく流れろ 酸素を回せ”脳”が 正常に働くために!」
観客も一緒に声を上げ、4人は改めて、〝東京の陣〞の成功を誓った。
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」〝東京の陣〞は、以下の日程で上演される。チケットは、2019年3月3日(日)10:00より一般発売開始。
【大阪公演】2019年4月5日(金)~4月14日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
【宮城公演】2019年4月20日(土)・4月21日(日) 多賀城市民会館 大ホール
【東京公演】2019年4月27日(土)~5月6日(月・休) TOKYO DOME CITY HALL
【公式HP】http://www.engeki-haikyu.com/
※高崎俊吾の「高」は「はしごだか」、「崎」は「大」の部分が「立」が正式表記
(C)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)