山田孝之と柿澤勇人がW主演を務める、ミュージカル『シティ・オブ・エンジェルズ』が、2018年9月1日(土)に東京・新国立劇場 中劇場にて開幕した。本作はトニー賞6部門、 オリヴィエ賞2部門受賞を誇る話題沸騰のミュージカル・コメディ。舞台は映画最盛期の1940年代後半のハリウッド、ハードボイルドのシナリオを描くためにやってきた脚本家が執筆に四苦八苦する中で、シナリオの世界と現実に起こる出来事に混乱し様々な事件が巻き起こる。
演出・上演台本手掛けるのは福田雄一。出演者には、山田と柿澤のほか、渡辺麻友、瀬奈じゅん、木南晴夏、勝矢、山田優、佐藤二朗らが集結した。木南、山田優、佐藤は、これが初めてのミュージカル挑戦となる。
【あらすじ】
ハリウッドでは映画『シティ・オブ・エンジェルズ』の製作が進行中。脚本家・スタイン(柿澤)は、タイプライターに向かって日夜、映画のストーリーを綴っていた。
―主人公のストーン(山田孝之)はロサンゼルスの私立探偵。彼を支えるのは秘書のウーリー(木南)。ある日、謎の女性アローラ(瀬奈)が、継娘のマロリー(渡辺)を探して欲しいと依頼する。怪しいとは思いつつも、依頼を引き受けたストーン。ところが、この件から手を引けと暴漢に襲われる羽目に。目を覚ましたストーンは元同僚のムニョス(勝矢)から女に弱いと揶揄され、かつての恋人ボビー(山田優)と映画界の大物アーウィン(佐藤)とのトラブルを思い出す。何もかももう懲り懲りと、ストーンは依頼を断りにアローラの家に向かうも、脅され、誘惑され(?)、再びマロリーを探し始めることに・・・。―
名声を得るため、 やる気満々でこの仕事に臨んだスタインだったが、 プロデューサーから脚本のアチコチにケチをつけられ、削って、直して、悩んでの繰り返し、創作活動は混迷を極め、ある日思いがけない出来事が―!
物語は、柿澤演じる脚本家・スタインが生きる現実の世界と、彼が生み出した、山田孝之演じる・私立探偵ストーンの生きるフィクションの世界を交錯させながら、スリリングに進行していく。山田と柿澤は「福田組」の常連で映像作品での共演経験もあるが、舞台では初共演。テンポの良い息のあった掛け合いで笑いを誘う。現実とフィクション、その二つの世界に生きる個性豊なキャラクターたちを、6名のメインキャストが一人二役で演じ分けるのも大きな見どころの一つだ。
上演にあたり、山田、柿澤、福田よりコメントが届いている。
◆山田孝之(私立探偵・ストーン役)
稽古を終えて気がついたことは、無謀な挑戦が好きとはいえ、無謀すぎる挑戦は人々を心配させてしまうと学びましたので、今後は身の丈に合った仕事選びをする無難な俳優として生きてゆくと、何処かの誰かに誓いました。皆様に観ていただきたいポイントとしましては、 一幕序盤で僕が爆死してメタル山田として完全復活を成し遂げた時の凛とした表情です。 皆様が生きてきた中で、これほどまでに凛とした表情は見たことがないと、確実に思わせてみせます。乞うご期待。
◆柿澤勇人(脚本家・スタイン役)
濃い稽古ができ、カンパニーも一致団結しております。最後のワンピースにお客様がいらっしゃることでこの作品は完成されます。お洒落な音、笑い、踊り、芝居・・・様々なエンターテイメント要素が盛り込まれているので、それを存分に楽しんでいただきたいと思っております。あっという間に終わってしまうんだろうと思うと、今からとても寂しいです。ぜひお見逃しなく!
◆福田雄一(演出・上演台本)
山田孝之くんが2回目、佐藤二朗さん、山田優ちゃん、木南晴夏ちゃんは、なんとミュージカル初です。そんなドキドキなキャスト陣ですが、やっぱりミュージカルって楽しいな!と思える作品に仕上がりました!音楽がジャズベースなので大人っぽいのですが、中身は、まあ、いつもの感じも盛り込んでおります。ちょっとほかでは観れないメンバー勢揃いでお送りするハードボイルド&ギャグミュージカル!お楽しみに!
ミュージカル『シティ・オブ・エンジェルズ』は、9月17日(月・祝)まで東京・新国立劇場 中劇場にて上演。その後、静岡、大阪を巡演する。日程の詳細は、以下のとおり。上演時間は約3時間(1幕95分/休憩20分/2幕65分)を予定。
山田孝之 柿澤勇人/渡辺麻友/瀬奈じゅん 木南晴夏 勝矢/山田優 佐藤二朗 ほか
【東京公演】9月1日(土)~9月17日(月・祝) 新国立劇場 中劇場
【静岡公演】9月21日(金)・9月22日(土) 静岡市清水文化会館(マリナート)
【大阪公演】9月27日(木)~9月30日(日) 新歌舞伎座
(撮影/宮川舞子)