アカデミー賞助演男優賞や監督賞など、7部門にノミネートされたウディ・アレン作品の中でも、傑作との呼び声高い映画をウディ自らがミュージカル化した『ブロードウェイと銃弾』の日本初演が開幕した。W主演を務めるのは、浦井健治と城田優。売れたい劇作家・デビッドを浦井が、ギャングの部下でボディーガード・チーチを城田が演じる。初日前日には囲み会見が行われ、浦井、城田のほか、平野綾、前田美波里、演出の福田雄一が登壇し、見どころなどを語った。
本作は、1920年代・・・禁酒法時代のニューヨークを舞台に、売れない劇作家とギャングのボディーガードが、凹凸タッグを組んで作品の成功を目指していくコメディ・ミュージカル。TVドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズや、舞台『ナイスガイin ニューヨーク』、ミュージカル『エドウィン・ドルードの謎』など、話題のコメディの数々を手掛ける福田が演出を担当する。
浦井は、「色々な試行錯誤がありながらも、最終的に一人の男性が成長していく過程が描かれています。(僕の)とても頼りないところは、この役にはまっていると思います!」と挨拶し、「おしゃれでセクシーで、ムードもたくさんある、日本ではなかなかない小粋なミュージカルをご覧いただけると思います」とアピールした。
さらに浦井は、「見どころはたくさんありますが、僕が一番推したいのは、城田優のタップ」とにっこり。浦井によると、朝練や居残りを一人でして、汗びしょびしょになって練習していたという。城田のタップは、福田からも「本当にかっこいい。僕、稽古の時に、(稽古を)見ないで、ずっとiPhoneで撮影しているんですよ、家に帰って観たいから。城田優ありきのタップ(シーン)です」と絶賛されるほど。
一方、城田は「どんどんプレッシャーがかかっていく・・・」と苦笑いしながら、「最初に(振り付けを見たときに)絶対に無理だと思いました。タップは10年以上前に1度レッスンを受けたことがあるだけで。それ以来だったので、最初は8カウントの振りを覚えるのに2時間ぐらいかかりました」と明かした。
そして、「なるべくミスのないようにと、個人的には思っています。この作品は演劇の裏側や、深いところまで見られる深い作品。セットも豪華で、本当にブロードウェイに来ちゃったみたいな感覚になると思います。お客さんがどんな反応をしてくれるのか楽しみです」と初日を待ち遠しく思っている様子。
本作では、冒頭に見られる平野のダンスも見どころの一つ。平野は「私史上、一番、布が少ない(衣装)です。多分、日生劇場史上初でもあると思います(笑)。なかなか、こんな衣装の舞台はない・・・」とセクシーな姿で笑顔を振りまいた。
また、前田は「城田さんのタップはもちろん最高ですし、女性ダンサーのセクシーダンスもあります。ご夫婦や恋人で見ていただきたい、大人のユーモアたっぷりな作品です」と語っていた。
このほかの出演は、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、加治将樹、青山航士など。
ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』は、2月7日(水)から2月28日(水)まで東京・日生劇場で上演。その後、大阪、福岡を巡演する。日程の詳細は、以下のとおり。
【東京公演】2月7日(水)~2月28日(水) 日生劇場
【大阪公演】3月5日(月)~20日(火) 梅田芸術劇場
【福岡公演】3月24日(土)~4月1日(日) 博多座
(取材・文・撮影/嶋田真己)