ヴィクトル・ユゴーの小説を原作とした大ヒットミュージカル『レ・ミゼラブル』が、2017年5月25日(木)から7月17日(月・祝)まで、東京・帝国劇場にて上演される(プレビュー公演は、5月21日(日)から24日(水)まで)。それに先駆け、2月28日(火)に製作発表記者会見が同劇場で行なわれ、福井晶一、ヤン・ジュンモ、吉原光夫、生田絵梨花(乃木坂46)ら、総勢70名を超える2017年版キャストが集結した。
本作は、19世紀初頭のフランスを舞台に、動乱の最中にある民衆の生活や社会情勢を忠実に盛り込んだ壮大なユゴーの小説「レ・ミゼラブル」をミュージカル化した作品。1985年のロンドン初演を皮切りに、世界中で7000万人以上の観客動員数をほこる。日本では、1987年の初演以来3000回以上も上演され、2017年版は上演30周年を迎える記念の公演となる。
今回で3度目のジャン・バルジャン役となる福井は、「ここに戻れて幸せです」と感慨深げ。だが、「久しぶりに(帝劇の舞台に)立つと、ワクワクと恐怖が押し寄せてくる」と正直に告白。「その恐怖を拭い去れるように、準備して臨みたいです」と意気込みを見せる。
同じくバルジャン役のヤンは、韓国出身のミュージカル俳優。「日本ではまだまだ新人俳優です」と、会場の笑いを誘うも、10年以上ミュージカルに出演してきた経験を持つ実力派。「小さい力ですが、日本と韓国の文化交流の役に立ちたいです」と意欲的だ。
バルジャンとジャベールの2役を演じる吉原は、「特に使命感を感じてはいません。実直に役を演じるだけ。そのくり返し」とするも、「作品のメッセージが強く伝わるように、エネルギーを使い切りたい」と真摯に語った。
そして、鈴木ほのかと共に「宿屋の主人の歌」を歌ったテナルディエ役の橋本じゅんは、「役者は1+1=2にならない。そこに挑戦していくので、ドキドキしていましたが、ワクワクに変わった」と余裕を見せ、「応援よろしくお願いします」と挨拶。アンジョルラス役を演じる相葉裕樹は、「新しい風を巻き起こしたい」と気合を込めた。
コゼット役に抜擢された生田は、今年成人式を迎えたばかり。初々しく、「帝劇には魔物がいると聞きました。精神的にどう構えたらいいですか?」とスペシャルゲストで登場した先輩の島田歌穂に質問する場面も。「練習した自分を信じるしかない」とアドバイスされ、「信じます!」と力強く宣言した。
また、この日は、800名の一般オーディエンスが見守る中、キャストたちが劇中歌を披露。二宮愛が「夢やぶれて」、相葉と男女アンサンブルが「レッド&ブラック」と「民衆の歌」、生田が「プリュメ街」、生田&内藤大希&唯月ふうかが「心は愛にあふれて」、松原凛子が「オン・マイ・オウン」をそれぞれ熱唱し、最後はオールキャストで「ワン・デイ・モア」を歌い上げた。その圧倒的な迫力に、会場からはいつまでも大きな拍手が鳴り響いていた。
ミュージカル『レ・ミゼラブル』は、5月25日(木)から7月17日(月)まで、東京・帝国劇場にて上演(プレビュー公演は、5月21日(日)から24日(水)まで)。その後の全国公演スケジュールは以下のとおり。
8月 福岡公演 博多座
9月 大阪公演 フェスティバルホール
9月・10月 名古屋公演 中日劇場