2010年に初演されて以来、再演の度に大ヒットを記録し続けている、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』。新演出版となる本作のプレスコール&囲み取材が2017年1月15日(日)に東京都内で行われ、ロミオ役の古川雄大と大野拓朗、ジュリエット役の生田絵梨花(乃木坂46)と木下晴香、ベンヴォーリオ役の馬場徹と矢崎広、マーキューシオ役の平間壮一と小野賢章、ティボルト役の渡辺大輔と広瀬友祐、潤色・演出を務める小池修一郎が初日に向けた意気込みを語った。
初日となる15日に行われたプレスコールでは、ロミオ役に大野、ベンヴォーリオ役に矢崎、マーキューシオ役に小野という組み合わせと、ロミオ役に古川、ベンヴォーリオ役に馬場、マーキューシオ役に平間という組み合わせで、それぞれ「世界の王」を披露。続いて、ロミオ役・大野、ジュリエット役・木下で「バルコニー」の場面、ロミオ役・古川、ジュリエット役・生田、乳母役・シルビア・グラブ、ロレンス神父役・坂元健児で「エメ」の場面が公開された。
プレスコール後に行われた囲み取材では、キャストたちが初日を迎える思いを熱く語った。2013年公演に続いてロミオ役を務める古川は、「以前にやらせていただいた時に、もう一回やるんだと密かに、強く深く思っていました。その思いをぶつけていきたい」と力強く宣言すると、「(本作は)音楽も魅力ですが、ダンスも魅力の一つ。今回、振付も新しくなり、かっこいいダンスに仕上がっています」と見どころを明かした。一方の大野は、「(本作は)初演から何度も見させていただいた一番好きなミュージカルで、憧れの舞台でした」と本作への思いを語り、「休む間もなく毎日稽古して、一生懸命戦ってきた成果を舞台上で届けたい」と意気込んだ。
また、生田は、「やっと幕が開くというワクワク感もあり、緊張もしています。エネルギーいっぱいの舞台なので、それを自分も感じながら発せられるよう精一杯頑張りたい」と笑顔。本作で初舞台を踏むことになる木下も「稽古場で積み重ねてきたものを舞台上で思いっきり発揮できるように演じたい」と緊張した面持ちでコメントした。
続いて、馬場は「ベンヴォーリオは最後まで生き残る役なので、幕がしまるところまで舞台上で楽しめる役。精一杯、最後まで楽しみたい」、矢崎は「稽古でやってきたことを、みんなを信じてぶつけるだけだと思っています」、平間は「この個性的なメンバーならではの舞台になると思う。その中で、自分らしいマーキューシオを演じたい」、小野は「若者のエネルギッシュな作品なので、そこを前面に出していきたい」、渡辺は「1日1日楽しんで進化していければいいなと思っています」、広瀬は「全員で千秋楽まで突っ走りたい」とそれぞれ、本作にかける強い意気込みを語った。
アイドルグループ・乃木坂46のメンバーとしても活躍中の生田の演技には、多方面から高い注目が集まっている。この日の取材でも、多くのマスコミが生田に注目していたが、そんな生田について小池は「生田絵梨花のジュリエットに、新しい日本のミュージカル女優の誕生を見ました」と大絶賛。「忙しいスターなので、ミュージカルをどこまでやっていくのかは分からないけど、日本のミュージカルをリードしていくと思います」と断言すると、「今どきいない清純さを持っている。(その清純さは)作っているのかなと思っていたけど、日々きちんとした生き方をして今どきいない強い心を持っている」と太鼓判を押した。
これに生田は「この後、力んじゃってできないかも」とはにかみながらも、「うれしいですし、常に満足せず、高みに向かっていきたいと思います」と決意を新たに語った。
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、2017年1月15日(日)から2月14日(火)まで東京・TBS赤坂ACTシアター、2月22日(水)から3月5日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。
(取材・文・撮影/嶋田真己)