2016年10月28日(金)に東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにてハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」”烏野、復活!”が開幕した。2015年11月の初演、2016年4月の再演を経て、待望の新作公演となる本作。その初日前に公開ゲネプロと囲み会見が行われ、須賀健太、木村達成、永田崇人、近藤頌利、新井將、木村敦、松田裕、遊馬晃祐、脚本・演出を手掛けたウォーリー木下が登壇した。
ウォーリー木下は、本作が高校バレーをテーマとしていることを踏まえ「部活のおもしろさや、熱さなど、誰もが一度は横目に見ていたり、当事者になったりしたことのある物語ですので、共感していただけると思います。漫画が原作ではありますが“舞台ならでは”の演出もたくさん入れています。『舞台っておもしろいな』と思ってもらえたら嬉しいです」と作品に込めた思いを語った。
今回、烏野高校の他、音駒高校、伊達工業高校、常波高校、青葉城西高校の4校が登場し、総勢29名が出演するという非常に賑やかな舞台となっているが、日向翔陽役の須賀は「OPで映像と音楽に合わせて全員が次々と登場するところは、熱いものがこみ上げてきます。初演、再演のOPと重なる部分もありつつ、プロジェクションマッピングもさらに進化しているので、僕たちも負けないぐらいの熱量で全力を出しています」とアピール。
影山飛雄役の木村達成は「初演、再演を経て、この舞台が自分の生活の一部になってきています。影山という役と向き合うことに、すごく長い期間を費やしてきました。これから1公演ずつ、烏野として戦える時間を大切にしていきたいと思います」と意気込んだ。
“ゴミ捨て場の決戦”として、烏野高校の因縁の相手である音駒高校。孤爪研磨役の永田は「研磨は根暗で静かなキャラなので、それを舞台上でどう表現するか苦戦しました。音駒は“繋ぐ”がテーマなので、それを掲げてがんばっていきます」と決意表明し、黒尾鉄郎役の近藤は「黒尾は音駒のキャプテンなので、個人としてはキャプテンシーを出しつつ、研磨にボールを繋いで、烏野高校に勝ちたいと思います」と烏野に勝利宣言。
そして、“伊達の鉄壁”と呼ばれ、烏野高校にインターハイ予選で立ちはだかる伊達工業高校。青根高伸役の新井は「原作を知っている方からすると、今回の僕の役は驚かれると思います。その驚きをおもしろがってもらえるように、熱量を持って、烏野の最大の敵役として立ちはだかって行きたいと思います」と気合十分に語った。二口堅治役の木村敦は「アンサンブルとしても出演するという、僕の中では新しい感覚の舞台です。全員で作るという演劇らしい舞台なので、汗だくになりながら作っています」と、本役以外にアンサンブルとして出演している点を見どころとして挙げた。
烏野高校のキャプテン・澤村大地(秋沢健太朗)と中学時代にチームメイトだった常波高校・池尻隼人役の松田は「今回のタイトルの裏には“スポーツは勝ち負け”という、もう一つのテーマが隠されています。烏野が復活するということは(その裏に)どんな人たちが存在するのか、という点にも注目してもらえたら嬉しいです」と解説。今回、試合シーンはないものの、要所で存在感を出している青葉城西高校・及川徹役の遊馬は「岩泉(小波津亜廉)と僕が出ることによって、烏野に良いプレッシャーを与えられるようにがんばっていこうと思っています」と烏野のライバルらしくコメントした。
そして、大所帯をまとめる座長の須賀について、木村達成が「背は小さいですけど、背中はデカイです。烏野メンバーは健太を信頼していますし、今回入ってきたメンバーも皆、健太を信頼するようになりました。座長としてバッチリです!」と讃えると、須賀は「最初の方の言葉はカットしてください(笑)!」と照れながらツッコんでいた。そんなナイス・コンビネーションなカンパニーが見せる、バレーに打ち込む高校生たちの成長物語を、ぜひお見逃しなく!
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」”烏野、復活!”は、10月28日(金)から11月6日(日)まで東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演。その後、岩手、福岡、大阪、東京凱旋公演が行われる。日程の詳細は、以下のとおり。
【東京公演】10月28日(金)~11月6日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo
【岩手公演】11月12日(土)・11月13日(日) 田園ホール 矢巾町文化会館
【福岡公演】11月17日(木)~11月20日(日) キャナルシティ劇場
【大阪公演】11月24日(木)~11月27日(日) 梅田芸術劇場 メインホール
【東京凱旋公演】12月1日(木)~12月4日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo
(取材・文・撮影/櫻井宏充)
(C)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会