2016年10月から11月にかけて音楽劇『ダニー・ボーイズ』~いつも笑顔で歌を~が東京と大阪で上演される。原作は、2008年に手塚治虫文化賞を受賞した島田虎之介による漫画「ダニー・ボーイ」で、これが初の舞台化。上演に先駆け、9月12日(月)に都内で製作発表が行われ、真田佑馬と水田航生をはじめ、柄本時生、悠未ひろ、AKANE LIV、ベンガル、剣幸が登壇し、公演に向け意気込みなどを語った。
主人公となるのは、1976年1月11日にブロードウェイのウィンター・ガーデン・シアターに初めて日本人俳優として出演した実在の人物「サトウ・イサオ」をモデルにした伊藤幸男。彼とその周囲の人々が、音楽を通じて絆を深めていく物語となっている。
真田は、ミュージカル主演初挑戦となる本作への出演を、ポスター撮りの前日に知ったと言う。「出演が決まってから、すごい緊張とプレッシャーを感じて、日々この役をどう演じればいいか考えています。伊藤幸男という役は、明るくてポジティブに生きている役なので、普段の僕とは真逆ですが、僕自身も前向きに演じられるようにがんばりたいと思っています」と、心境を語った。
幸男の親友、田上英喜役の水田は、自身の役について「笑顔が絶えない役で、僕にぴったりの役だと思っております!」と極上のスマイルで説明し、「共演者の方や演出家の方(元生茂樹)とたくさんディスカッションして、素敵な『ダニー・ボーイズ』を作っていきたいと思います」と挨拶。
真田と水田は、2014年に上演された『オーシャンズ11』以来の共演。前述のとおり、直前まで出演を知らなかった真田は、ポスター撮影の合間に水田に「今、オールバックで撮影中なんだけど、これ、航生くんも出るの?」と連絡したそう。真田との再会について、水田は「2年経って、大人になったなと思いました。髪型がオールバックだったからかもしれないけど(笑)」と冗談めかしながら振り返った。
二人と共に「ダニー・ボーイズ」となるミッキー・岡田役の柄本は、真田、水田と今日が初対面。「二人の顔がよく似てるように見えて、兄弟かと思って思わず聞いてしまった」とその印象を語った上で、役どころについては「(ミッキー・岡田役の他に)狂言回しの役もやるので、稽古に入ったら、皆を見ながら楽しくできたらと思います」と抱負を口にした。
そして、湖島みちる役の悠未は、今回が宝塚歌劇団退団後初の女性役ということで、「(男性役を演じる時は)役を作り込むので、女性として自然に演じるにはどうしたらいいか、ご指導いただきながら・・・。共演者の方々の個性が合わさって、私の想像を超えることが繰り広げられるんじゃないかと今からワクワクしています」と新たな一歩に期待を寄せていた。
「台本を読んで共感する部分が多かった」というAKANEは、エイミー・城戸という自身と同じハーフの役を演じる。「今回の役はアメリカ人と日本人のハーフで、私自身もハーフ。その辺りも踏まえて、深いところで芝居ができたらと思っています」と意気込んだ。
若手を支えるベテランのベンガルと剣が演じるのは夫婦役。ベンガルは「戦後の大変な時にアメリカに渡って活躍するというのは相当なエネルギー。(それを演じる若い人たちを)邪魔しないようにしながら(笑)、自分の立ち位置を決めて、楽しんでやっていきたいと思います」、剣は「私の役は、5千人以上の赤ん坊を取り上げた産婆で、こういう役を演じるのは初めて。ベンガルさんに夫婦役として助けていただきつつ、温かい夫婦像を演じられたら」と、それぞれ出演への思いを語った。
最後に、真田は「僕自身、ジャニーズJr.内のユニットとしてLove-tuneを組ませてもらったんですが、そこで改めて、仲間と歌うことや、仲間と一緒に何かを達成する喜びは一生ものだなと知りました。『ダニー・ボーイズ』でも皆さんと歌うシーンがたくさんあるので、その瞬間を大切に、観に来てくださった方に届けたいと思います」と締めくくった。
音楽劇『ダニー・ボーイズ』~いつも笑顔で歌を~は、10月26日(水)から10月29日(土)まで東京・東京国際フォーラム ホールCにて、11月5日(土)・11月6日(日)に大阪・新歌舞伎座にて上演される。