2016年7月9日(土)より神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場 ホールにていよいよ幕を開けるブロードウェイミュージカル『CHICAGO(シカゴ)』宝塚歌劇OGバージョン。公演を間近に控えた7月1日(金)に、稽古場が報道陣に公開された。また、公開稽古後に行われた囲み取材には峰さを理、麻路さき、姿月あさと、和央ようか、朝海ひかる、大和悠河、振付のゲイリー・クリストが登壇し、それぞれ公演に向けて意気込みを語った。
本作は2014年に宝塚歌劇100周年を記念して上演され、7万人を動員 した世界初・女性キャストのみの『CHICAGO』の再演で、今年は神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場大 ホールを皮切りにニューヨーク、東京、大阪と巡る。
公開稽古では本編より「Overture」、「All That Jazz」、「All I Care About」、「We Both Reached For The Gun」、「Roxie」、「Razzle Dazzle」をパフォーマンス。また、ニューヨーク公演のみで行われる約20分間のレビューショー「タカラヅカ・アンコール」の一部も披露され、出演者たちが羽根を手に横に並び、「すみれの花咲く頃」を熱唱した。ちなみに、この「タカラヅカ・アンコール」は全キャストが黒い燕尾服を着る予定になっている他、ラインダンスなども盛り込まれ、より一層華やかなショーになるようだ。
囲み取材で、峰は「タカラヅカ・アンコール」で歌われる「すみれの花咲く頃」について触れ「全員黒燕尾を着てビシッと決めて、ある種妖しいムードで踊っていますのでそれも楽しんでもらえたら」と笑顔をこぼした。
また、麻路は「宝塚の男役のショーを、また披露できる機会が得られるとは思っていませんでした。とても嬉しいです」と出演の喜びを語り、和央は「衣装合わせの時に羽根を持たせていただき、独特の感情が芽生えました。羽根を持つなんてことは一生ないと思っていた」と感慨深く話すと、朝海は「宝塚を引退してから羽根を持たせていただくのは初めてで、今作の魅力だと思いますので、ぜひ皆さんニューヨークまで観に来てください(笑)」とにこやかにアピール。
振付のクリストは、前回公演との違いについて「2年の時が経ったということです。稽古もその間積んでいますし、人生経験も違います。それが最大の違いですね」と説明すると、ニューヨーク公演について「宝塚の芸術の様式には熱い期待が寄せられています」と明かした。
クリストの発言に対して、峰は「ゲイリーさんは、人に合わせた細かい演出をしてくれるので毎日がとても楽しいですし、新鮮です。宝塚のOGとしてニューヨークで恥じないように頑張れたら」と応えた。続けて姿月が「世界初、女性キャストだけの『CHICAGO』ということで、私たちにしかできないことにニューヨークで挑戦したいと思っています」と微笑むと、大和は「宝塚100年の歴史をニューヨークの皆さんにどうだ!ってお見せしたいと思います」と熱く意気込んだ。
最後に報道陣から稽古場の雰囲気について尋ねられた峰が「今回のアンサンブルの中には、私が宝塚を退団してから生まれた人もいるのですが、稽古を通して宝塚の土壌というか、魂は同じなのだと感じることができるんです。何も言わなくても空気感が一つになれる。そこに、私たちが宝塚を引退した後で経験したことが上乗せされる。だからOG公演は魅力があるのだと思います。ぜひ、皆様お越しくださいませ」と本作への思いを熱く語り、囲み取材は終了した。
ブロードウェイミュージカル『CHICAGO』宝塚歌劇OGバージョンの神奈川公演は、7月9日(土)から7月14日(木)まで神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて上演。その他の日程は以下のとおり。
【神奈川公演】7月9日(土)~7月14日(木) KAAT 神奈川芸術劇場 ホール
【NY公演】7月20日(水)~7月24日(日) デビット・H・コーク・シアター(リンカーン・センター内)
【東京公演】8月10日(水)~8月21日(日) 東京国際フォーラム ホールC
【大阪公演】8月25日(木)~8月31日(水) 梅田芸術劇場 メインホール
(取材・撮影/大宮ガスト)