柿澤勇人、松下洸平、平間壮一らが80年代を生きる!ミュージカル『ラディアント・ベイビー』公開稽古レポート!

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2016年6月6日(月)にシアタークリエで開幕する『ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~』。80年代にNYのアートシーンで斬新な作品を発表し続け、31歳の若さでこの世を去ったキース・ヘリングの人生を歌とダンスで綴ったミュージカルだ。

初日まで1か月を切った5月13日(金)、都内スタジオにて本作の公開稽古が行われ、演出の岸谷五朗を始め、キース役の柿澤勇人、カルロス役の松下洸平、クワン役の平間壮一、アマンダ役の知念里奈らのキャストが報道陣の前に姿を現した。今回はその模様をレポートしたい。

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広いスタジオにまず登場したのは物語の案内役でもある三人の子役たち。彼らの歌い出しから一幕冒頭のナンバー「THIS IS THE WORLD」と「FASTER THAN THE SPEED OF LIFE」がスピーディーに表現されていく。通常なら舞台裏に当たるであろう後方スペースで、膝を抱え、胎児のような姿勢で気持ちを作る柿澤の姿が印象的だった。

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続いては約8分間の大ナンバー「PARADISE」。ディーバウーマン(エリアンナ)の歌声が響く中、平間が登場し、華やかなダンスを魅せる。クワンの誘いでディスコ「パラダイス」に訪れたキースは、ここで彼の運命の相手となるカルロスと出会うのだ。作品中で最もパワフルなナンバーが炸裂する中、キャストたちが80年代のエネルギーを全身で体現していく。

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そして最後に披露されたのは、作品の終盤で披露されるバラード「STAY」。それぞれが“居場所”について思いを馳せ「まだここにいたい」と歌い上げる本作を代表するナンバーだ。人は自分の“居場所”を求めて生きていく…そんなメッセージに胸が熱くなった。

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場面公開の後に行われた囲み取材では岸谷が「アクト・アゲインスト・エイズの活動を通じて縁が深いキース・ヘリングの生涯をミュージカルとして演出することで、キースへの“恩返し”が出来るのでは、と思っています」と語り、キース役の柿澤は「まだ全員で“キース・ヘリング”を探している感じです。熱い奴らが集まっている稽古場ですよ」と現時点での手ごたえを熱を持った口調で話し、クワン役の平間は「本当に楽しい!楽しいしかない稽古です。(岸谷)五朗さん演出の現場は普段のチームワークが大切なんですよ」とチャーミングな笑顔を見せた。最後にカルロス役の松下が「部活みたいな稽古です。この感覚は久し振りですね。五朗さんが褒めてくれるので、モチベーションを下げずに頑張りたいと思います…今のところ怒られていないのですが…それはこれからかな?」と岸谷の顔をチラ見し、岸谷が「怒りません!僕は優しいので(笑)」と、報道陣の笑顔を誘うシーンもあった。

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また、前日に訃報が報じられた演出家・蜷川幸雄氏について岸谷は「ショックを受けていない演劇人はいない。たくさんの“不可能”を演劇の力で具現化していった方。本当に演劇の神様になってしまった……」と悲痛な表情で語り、劇団四季退団後に『海辺のカフカ』初演と再演とで演出を受けた柿澤は「本当に今でも信じられない。なんで逝っちゃったの?という感じ。稽古では1000本ノックを打たれて“ブス!下手くそ!やめちまえ!”と怒鳴られ、40度の熱を出したこともありました。僕の芝居を根底から変えてくれた人です。ワールドツアーの後、初めて褒めてくれて……」と涙を滲ませた。

ミュージカル『ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~』は2016年6月6日(月)からシアタークリエ(東京・日比谷)にて上演される。

なお、エンタステージでは関連インタビューを掲載予定。お楽しみに!

(取材・文 上村由紀子)

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