海洋科学に関する研究機関、JAMSTEC(海洋研究開発機構)を舞台にした海洋ロマン溢れるヒューマンドラマ『連続ドラマW 海に降る』。いよいよ今週末2015年10月10日(土)夜10時、WOWOWにて放送がスタートする。放送に先立って完成披露4K試写会が行われ、監督の山本剛義、キャストの有村架純、井上芳雄、板谷由夏、時任三郎が登場し、撮影中のエピソードを語った。
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今回ドラマでは初主演となる有村。「毎日必死で主演らしいことはできませんでした・・・」と控え目ながらも、「とにかくいい作品にしようという気持ちだけをもって最後まで走りきることができたので、早く続きが見たいです」と自信ものぞかせた。
自身が演じた、しんかい6500(以下、6K)の運航チームに所属する天谷深雪について、「とてもたくましくて“男気”がある、かっこいい役」と語り、撮影現場では実際に6Kの出航を見送ったことも明かし、充実感いっぱいだった様子。
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「偏屈王子」と呼ばれるほどの変わり者、地質学研究者・高峰浩二役を演じた井上は、「今まで数々の王子を演じてきたのですが、“偏屈”がついた王子は初めてです」と場内を笑いで包む。「知りたいことに純粋に向かっているだけで回りから偏屈に見えてしまうが実はいいやつ」と高宮の人物像を語り、「最初は本当に感じが悪い高宮ですが、回を重ねるごとに深雪との関係性が変わっていく。その変化を楽しみに観てほしいです」と見どころを語った。
ドラマ撮影期間は、ミュージカル『エリザベート』のトート役もこなし、この夏は大忙しだった井上。「死神メイクで台詞をぶつぶつ言っていた(笑)。役者って面白いな、と思いました」と語る。研究者ということで専門用語も多く、台詞も多かったのだそうだが、「知らないことを知っている喜びがありました」と頼もしいコメント。「先輩俳優の皆さんから「高宮大変だな~」などと圧力が大変で・・・僕は長台詞を覚えるのは苦ではない方なんですが、「大変なんですよ〜」といいながら覚えていました」と、和やかな現場の秘話を打ち明けた。
JAMSTECのエリート広報ウーマンを演じた板谷は、役作りとして、まずJAMSTECがどういう機関かを学んだという。「役を通してJAMSTECを知ることができたのは貴重な経験でした」とコメント。一方で、実際の6Kを目の当たりにできたことに感動し、「機会があったら息子を連れて行きたい!」と母親の一面ものぞかせていた。
また、有村との共演について話題が及ぶと、「若い世代がもっているパワーについていこうと思っていました」と語り、以前取材で板谷を「女優として女性として憧れの存在」と語っていた有村も、「撮影中は板谷さんの存在にほっとしていた。ご一緒すると居心地がよくて・・・大好きです」と相思相愛。
深雪の亡き父で元6Kパイロットの天谷厚志を演じた時任。「象徴的な父親像を演じられればと思って取り組んだ」とコメント。
撮影に入る前、実際に6Kに乗り、取材を敢行して役作りに励んだ。「一緒に取材に行った出演者は、みんな子供のように目をキラキラさせて、パイロットや広報の方を取材攻めにしていました」と取材の様子を語る。特に6Kの中に入った時は感動したそうで、「とても狭かったのですが、同じメンバーでも外で6Kを見ていた時の距離感と、実際6Kの中に入った時の距離感はまったく違って感じられて面白いです」と感想を話した。
「俳優が素晴らしい方ばかりでとても気持ちよく仕事をさせてもらった」と語った監督の山本は、撮影のために実際に6Kに乗船したのだという。6Kは誰もが乗船できる訳ではなく、まさにプレミアチケット。「このドラマのために1席いただいたことに感謝しています」とコメントし、深海の世界については「絶対に人が立ち入れない場所。落ちている石も絶対触れられないのかと思うと神秘的で神々しい世界に思えた」と感慨深げに感想を語った。
本作は、前編4K収録を行ない、ドラマとしては日本初の、HDR(ハイダイナミックレンジ)と呼ばれる最新の映像技術で制作されている。
HDRとは、輝度の幅を拡大する技術で、実際にデモ映像が上映されると、観客からも拍手があがった。キャストも「実際にその時見ていた風景に非常に近い」(井上)「奥行きがある」(板谷)と、HDRの映像美を絶賛した。
土曜オリジナルドラマ「連続ドラマW 海に降る」
2015年10月10日(土) WOWOWにて放送スタート!
毎週土曜夜10:00(全6話) 【第1話無料放送】