井上芳雄らが、めくるめく男女の愛を描く―ミュージカル『パッション』

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『ウェストサイド物語』はじめ数多くのミュージカルを手掛け、“ミスター・ミュージカル”との異名を持つスティーヴン・ソンドハイムが作曲・作詞を手掛けたミュージカル『パッション』が、2015年10月16日(金)~11月8日(日)東京・新国立劇場 中劇場にて上演される。本作は、1994年にブロードウェイで初演され、トニー賞最優秀作品賞、主演女優賞、脚本賞、楽曲賞を受賞した傑作だ。

舞台は19世紀のイタリア。騎兵隊の兵士ジョルジオは、美しいクララとの情熱的な逢瀬に夢中になっている。しかし、ほどなくして彼は、大都市ミラノからへんぴな田舎への転勤を命じられ、その地で上官の従姉妹で病気療養中のフォスカに出会う。病に冒されているフォスカは、ジョルジオを一目見て恋に落ち、執拗なまでに彼を追いかけるようになる。クララへの愛に忠誠を誓い、フォスカの愛を受け入れないばかりか、冷たくあしらうジョルジオだったが、やがて――。

本作の翻訳を手掛けた浦辺千鶴は、イタリア映画『パッション・ダモーレ』(愛の情熱)をオリジナルとする本作について、次のようにメッセージを送っている。
「『パッション』は、愛の強さ、脆さ、愚かさ、尊さなど様々な愛の側面を描き、まさに「愛」に彩られている。ただ登場人物それぞれの愛の形には隔たりがあり、一筋縄ではいかない。物語が進むにつれて、表面に見えていたものとは別の表情が浮かび上がり、最後には固定観念、先入観、そして自分の気持ちすら覆されている。そのさまは鮮やかな裏切りの感覚に満ちている。ソンドハイムの美しくも複雑な旋律が、さながら愛の迷宮にさまよう男女の心象風景のように、どこか危険な、抗うことのできない魅力で突きつけるように迫ってくる。
愛を求め、愛に翻弄される人間の姿が、時に可笑しく、時に愛しく描かれているこの作品を最初に読んだ時、なんだか少し心がざわついた。愛することの本質について、考えさせられたからかもしれない。愛の情熱という劇薬がボディブローのように効いてくるこの作品の、魅力的な毒気を是非楽しんでいただきたい」

出演は、井上芳雄、和音美桜、シルビア・グラブ、福井貴一 ほか。

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なお、新国立劇場では、同劇場で上演される舞台『パッション』『桜の園』『バグダッド動物園のベンガルタイガー』の3作品を楽しめる特別割引通し券「濃密な時間(とき)を愉しむ~秋から冬~」を発売するとのこと。気になる方は新国立劇場のホームページにてご確認を。

ミュージカル『パッション』は、2015年10月16日(金)~11月8日(日)東京・新国立劇場中劇場にて上演される。

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