大竹しのぶ×三浦春馬、実り多き充実の稽古を語る『地獄のオルフェウス』開幕

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アメリカの現代演劇界に確固たる地位を築きあげたテネシー・ウィリアムズ作の『地獄のオルフェウス』が、2015年5月7日(木)より東京・Bunkamuraシアターコクーンにて幕を開ける。5月6日(水)に行われたプレスコール及び囲み取材では、大竹しのぶ、三浦春馬、水川あさみ、三田和代、演出を務めたフィリップ・ブリーンが登壇。初日を控えたそれぞれの心境を語った。

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シアターコクーン・オンレパートリー公演で初の英国人演出家となるブリーンは、日本の役者陣とのコミュニケーションについて「言葉の差というのは、ほとんど障害にならなかった」と語った。「何語を話しているかに関わらず、そこで生まれた感情の真実というものをみんなで作りながらできたと思います」とコメントし、日本での創作活動が実り多きものであったことを伝えた。そんなフィリップについて、大竹は「毎日が本当に楽しくて、夢のような時間でした。稽古が終わりフィリップとの時間がなくなることが一番悲しい。それぐらい豊かな時間だった」と名残惜しんだ。水川も「アドバイスをもらってもそこに自分がなかなか辿りつけず歯がゆい思いもしましたが、がんばりたいと思います」と決意をあらわに。

フィリップ・ブリーン

三田は、演出を受ける中で自らの台本への認識が変わったエピソードを披露。「自分の役は台本を読んだ時は繊細で少女めいた人だと思ったんですが、フィリップさんの最初の一言が“ブレッドを千切るような”イメージだと言われ、役への認識が変わり非常に立体的な人間として感じられました」という。三浦も「うわべだけでなくて心の奥底から感情を引き出してくれるような、そういう演出を毎日頂いた」と感謝を述べた。

三浦演じるヴァルは自由な魂の象徴として、大竹演じる主人公レイディ、水川演じる自由を求める生き方が反感を招いてしまっているキャロル、三田演じる保安官の妻で絵描きのヴィーをはじめ、登場する女性陣を惹きつけていく。こんな男性がいたらどうか?という質問に、大竹は「ついて行きます」と即答。水川にも「ミステリアスで素敵」と褒められ、三浦は「汗かいてきちゃった…」とひとしきり照れていた。

水川あさみ、大竹しのぶ、三浦春馬、三田和代『地獄のオルフェウス』

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作品について「描かれていることは国境と問わず、人間に共通する感情を描いていると思います。詩的な表現、作品の持つ豊かさを是非感じてほしい」とブリーン。最後に、大竹は「お芝居ってこんなにおもしろくて、ドキドキして、胸が突かれるんだって感覚を劇場で味わってもらいたい。そのために日々積み上げてきたので、がんばっていきたいと思います」と笑顔で呼びかけた。

水川あさみ、大竹しのぶ、三浦春馬『地獄のオルフェウス』

『地獄のオルフェウス』は2015年5月7日(木)から5月31日(日)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて、6月6日(土)から6月14日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演される。

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