2014年2月~5月、オリジナルエンターテインメントを模索する実験枠として放送された「大人番組リーグ2」。13番組の中からWEBでの視聴者投票を基に、4番組をレギュラー化するという視聴者参加型番組だ。その4本の中の1本として勝ち残ったのがこの『シティボーイズノテツガク』だ。自分とは?他人とは?考えるとは?生きるとは?古代から脈々と受け継がれてきた「哲学」にシティボーイズが鋭く迫る、最も敷居の低い哲学バラエティ。
関連記事:「大人番組リーグ2」をはじめ、番組・舞台の裏側にこだわり密着!WOWOWのプログラムから目が離せない!
そこでシティボーイズのお三方(きたろう、斉木しげる、大竹まこと)と、番組の演出を務める大人計画の細川徹にお話を伺ってきました。
――視聴者の投票で選ばれた番組なのですが、この結果をどう思っていらっしゃいますか?
きたろう「演出の細川が頑張ってくれたからね」
斉木「俺らはダラダラやってるだけで」
きたろう「でもそれが観たいってことなんじゃないかなと。だから嬉しいね」
斉木「僕は最近役者の仕事が多いせいでこういう素のしゃべりができるバラエティが嬉しくて。役者としての評価も高いんだけどね、聴くところによると」
大竹「誰がそんなこと言ってんだよ!」
大竹「もっとすんなりレギュラー番組にしてくれよ。ダメならダメって言ってください。もともとサブカルの流れできているだけだから」
斉木「でも、この番組を望む人って、ものすごくコアなファンだと思うので、そういうファンに番組提供できるのは嬉しいね」
大竹「でももう、馬鹿がバレてきているかも」
きたろう「でも老人だから経験値はすごいよ」
大竹「経験値って…自宅の半径2mくらいしか動いてないだろ?コンビニくらい遠出しろよ!お前らの話、近所の話だけじゃないか!」
――細川さん、人生の大先輩たちとのお仕事で、やりやすいところとそうでないところってありますか?
細川「やる前は、どこの誰よりもやりづらいです。で、本番が始まったらどこの誰よりもやりやすいんです」
きたろう、斉木、大竹「うまい事いうねー!誰でも同じこと言ってんだろう?」
細川「打ち合わせの楽屋に入った瞬間に3人に攻められるんですよ。『このテーマ、つまんねーだろ?』とか、3人がバラバラに話しだすから。きたろうさんに至っては、話しながら席を立ってトイレにいっちゃうから。こんなに社会性のない大人っているんだなー。やっぱやりづらいっす。で、本番は思いもよらない展開になっているんです」
大竹「細川は昔から台本を書くのが好きじゃないからね」
細川「好きですよ!」
大竹「今日の台本だって何にもないもんなあ!」
斉木「そうはいっても、お前、台本あっても読まないだろ?」
大竹「そうだけど(笑)」
きたろう「編集に自信があるんじゃないの?細川は」
細川「ええまあ」
斉木「だから細川に任せてます(笑)」
――シティボーイズのコントの脚本、演出も多く手掛けている細川作品の魅力とは?
きたろう「ナンセンスがぶっとんでるよね」
斉木「見事だよね」
大竹「昔、原発のコントをやったとき、『ちょい悪オヤジ』から『ちょい悪原発』ってギャグを考えてくれて、それをやったらお客さん大爆笑だったんだけど、『あれすごいね』って細川に聴いたら「女房が考えました」って言うの。コイツのすごいところはそういうことを「女房が考えました」って正直に言えるところね。だから今度は細川の女房と組みたいね」
――今回のトークのテーマにもあった「自由」ですが…
細川「やりたいことをやらせてもらえる…WOWOWって自由ですよね(笑)」
斉木「シティボーイズのコントもね。ここまで自由な局もないですよね」
きたろう「観ている人が少ないからね」(←さらっと笑顔で)
斉木「怒られるよ」
細川「(ヤバい事やっても)バレないし」(笑顔で)
大竹「大変なことですよ。TVでやってバレないって!」
きたろう「細川はこういう番組を作る責任感ってある?」
細川「ありますよ」(即答)
きたろう「いや、俺はないと思うねー」
細川「いやいやいや」
大竹「人は平気で心にもないことを言うんだな。今の発言聴いて思うよ」
細川「いやいやいやいや」
斉木「意外と自由奔放なところがあるからね、細川の場合。制約があるところからどう脱出してやろうかって考えるから」
大竹「細川の場合は即答したときは嘘だから」
きたろう「(何かあったら)すぐ辞めりゃあいいんだって思ってるから」
細川「…ほら…こういうところが面倒くさいんですよ、この人たちは!(笑)」
『大人番組リーグ Presents シティボーイズノテツガク』
WOWOWプライム
11月16日(日)23:00~【第1話無料放送】
出演:大竹まこと・きたろう・斉木しげる(シティボーイズ)
コント出演:津田寛治、大堀こういち、飛永翼(ラバーガール)、じろう・長谷川忍(シソンヌ)、塚本直毅・溜口佑太朗(ラブレターズ)、バッファロー吾郎A
脚本・演出:細川徹