『ロカビリー☆ジャック』昆夏美インタビュー!華やかな新作ミュージカルで「2019年を締めましょう!」

当ページには広告が含まれています

作・作詞・楽曲プロデュースを森雪之丞、演出を岸谷五朗が手掛ける、ロカビリー音楽をテーマにしたミュージカル『ロカビリー☆ジャック』が、2019年12月に上演される。主演は屋良朝幸。このほか、海宝直人、昆夏美、青柳塁斗、岡千絵、平野綾、吉野圭吾らが集結し、新作ミュージカルを作り上げる。さらに、2018年にデビュー25周年を迎えたシンガーソングライター・斉藤和義が自身初のミュージカル作品への参加でテーマ曲を手掛けるなど、話題目白押し。

今回は、愛と夢に突き進む眩しいほどに光り輝くヒロイン、ルーシー・ジョーンズ役を演じる昆夏美にインタビュー。キュートな笑顔とパラフルな歌声が魅力で、今作でのルーシー役にも期待が高まる昆に、本作の印象やポスタービジュアル撮影の裏話、共演者の印象、自身にとっての“愛”とは何か?などを語ってもらった。

013245_02.jpg

――最初に、台本を読んだ時の印象を教えてください。

とてもハッピーでエンターテインメント性の強い、華やかな作品であり、コメディになるだろうなと思いました。正直、ロカビリーとか当時の音楽のことはあまり知らなくて・・・でも、台本に「このシーンの雰囲気はレイ・チャールズとかエルヴィス・プレスリーとかのイメージで」みたいなト書きが書いてあるんですよ。だから、ピンとくる方は「ああいう雰囲気なのか」と思えるだろうし、雪之丞さんの中にしっかりとした世界観があって書かれているんだなと感じました。岸谷さんの演出と共に、そこに寄り添っていければなと思います。

――キュートなお姿が印象的なポスタービジュアルの衣裳は、岸谷さんと一緒に選ばれたとか?

そうなんです。岸谷さんが撮影にいらっしゃって、「こっちの衣裳に変えてみよう」と声をかけてくださったりして、現場を盛り上げてくださいました。今回、ロカビリーの雰囲気に合わせたヘアメイクなので、インパクトがすごいと思うんですけど、担当してくださったヘアメイクさんもファンキーな方で「もっとこうしちゃおう!」とノリノリで!音楽もガンガン流していただいて、小物として口紅を持つアイデアを出したり、ノリながら自然とポーズが出てきちゃったりと、そんな楽しい撮影でした。

――ちなみに普段はこういう服装は・・・?

着ないですねぇ・・・(笑)。でも、かわいいなと思います。スタイリストさんから「この時代の女の子たちの服はすごくおしゃれなんだよ」って聞いたので、家に帰って調べたら、ビジュアル撮影で私が着たような水玉のスカートとか、シャツをまくるスタイルとかが出てきて、本当にかわいくて!古着屋さんによく行くので、この時代のワンピースを見つけると「あ、かわいい!」って目がいくようになりました。

――今回、作曲で斉藤和義さんが参加されていますが、楽曲を聞いていかがでしたか?

デモが、斉藤和義さんの声、斉藤和義さんのギター演奏で送られてきたんです。デモをいただくなんて、私の今までのミュージカル人生の中ではなかったことですし、今後もこんな貴重な機会はそうそうないだろうから「デ、デモ!すごい!」みたいな感動がありました。斉藤さんのデモは男性キーだったので、これから編曲などして女性の声に合うようなキーに変わると思うんですが、そうしたら楽曲の印象も変わるでしょうし、未知数ですね。未知数だからこそ楽しみというか、今までのミュージカルの楽曲とは異なる新しい楽曲になることは間違いないと思います。

斉藤さんの楽曲は「歌うたいのバラッド」とか「ずっと好きだった」とか耳に残るものが多いですよね。つい口ずさんじゃう、みたいな。そういう斉藤さんらしいテイストがそのまま反映された楽曲もあるでしょうし、ロカビリーを意識して作られた楽曲も、今後もっと出てくるんじゃないかと思うのでとても楽しみです。斉藤和義さんが初めて手掛けられるミュージカルの楽曲に触れられるのはすごく光栄です。

013245_03.jpg

――昆さんが演じるルーシー・ジョーンズはどんな女の子ですか?

ルーシーは(平野)綾ちゃんが演じるサマンサの事務所が売り出し中の歌手で、“光るものがある”と注目を集めている女性です。そして、屋良さん演じるジャックに恋をしていて、「ジャック命!」。なので、ジャックをひたすら見ています!

――“ルーシー・ジョーンズ”と言えば、ミュージカル『シャーロック・ホームズ~アンダーソン家の秘密~』で昆さんが演じていた役と同じ名前ですよね。

あ、本当だ!役名が“ルーシー・ジョーンズ”って知って、なんか既視感はあったんです。今「それだ!」って気づきました(笑)。『シャーロック・ホームズ』は5年くらい前の作品になりますが、雪之丞さんが訳詞を務められていたので、もしかしたら何か意図があるのかも・・・?たまたまですかね・・・?でも、たまたまだったらすごいですよね!

『ロカビリー☆ジャック』のルーシーはキャピキャピしている、ハッピーで明るいルーシーです(笑)。タイプ的には真逆かなと思うんですけど、『シャーロック・ホームズ』のルーシーも『ロカビリー☆ジャック』のルーシーも一人の人を真っすぐに一途に愛している女の子なので、そこは共通しているかもしれませんね。

――そんなルーシーが思いを寄せるジャック役の屋良さんのご印象は?

屋良さん主演の『ドッグファイト』を観ているんですが、すごくステキで、真ん中がぴったりな方という印象でした。その姿を思い出すと、とても魅力的なジャックになるんじゃないかなと。踊っているところを、同じ舞台で見られるのがすごく楽しみです!

――本作は“愛”がキーワードだと思うのですが、昆さんにとっての“愛”とは?

この作品では、ジャックとルーシーの恋愛、ビルのジャックに対する尊敬や友愛を中心に物語が進みつつ、どんでん返しがあったりするのですが・・・自分にとっての愛・・・って考えると難しいですね・・・(笑)!愛によって人が動くこともあるでしょうし、それによって人生が狂わされたりすることもあるでしょうし・・・。そういうことを含めて、愛を経験して人は成長するのかなと思います。人間の本質的な部分を形成するのは、恋愛や友愛、親の愛だったりするのではないでしょうか。大恋愛も失恋も、経験することで自分の引き出しが増えるから、先輩たちに「たくさん経験しなさい」とアドバイスをいただくことがあるんですけど、その経験が自分を大人の女性にしてくれるのかなと。人を成長させてくれて、明るく前向きな気持ちにさせてくれるのが本物の愛なのかなと私は思います。

013245_04.jpg

――ちなみに、今“愛”を注いでいるものはありますか?

今とても大切にしているのは「一人の時間」ですね。昔は「誰かと一緒にいないと絶対イヤ!」みたいなタイプだったので、20歳くらいで一人暮らしを始めた頃は、一人でいたくないからずっと友達とお茶して、寝るためだけに家に帰るみたいな生活をしていました(笑)。寂しくて、毎日誰かに「ご飯食べよう」って声をかけていたんです。でも、いつからか一人で本を読んだり、一人で海外ドラマを観たり、家に一人でいる時間が欲しいなと思うようになりました。自分では、大人になったのかなと感じています!焼肉やラーメンにも一人で行けるようになったし、楽だなと思えるようになりました。お友達とワーッと騒いだり話したりするのもリフレッシュできて好きなんですけど、一人の時間を楽しむというリフレッシュの仕方も覚えました。

――稽古に向けて、楽しみにしていることはありますか?

『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』など、再演ものに出させていただく機会が増えて、気心の知れたカンパニーの方々とまたご一緒することが多くなっているのですが、今回のように初めましての方が多いカンパニーで新しいものを作るというのは、楽しみでもあるし、新学期みたいな感じでドキドキします!それが、今回のように日本オリジナルの作品に参加させていただく醍醐味だと思うので、『ロカビリー☆ジャック』の作品の一部になれるのがとても楽しみです。

――最後に、舞台を楽しみにしている皆様へメッセージをお願いします。

演出が岸谷五朗さん、作・作詞・楽曲プロデュースが森雪之丞さん、作曲が斉藤和義さん。この3名のクリエイターが日本初の作品を作るっていうのがとてもすごいことで、そんな作品に出演させていただけると決まって、私自身もすごく楽しみです。屋良さんをはじめ、才能溢れるキャストの皆様とご一緒出来ることもとても楽しみですし、お客様にも楽しんでいただけると確信していますので、年末はロカビリーの音楽とともに華やかな舞台を一緒に楽しんで、2019年を締めましょう!

013245_05.jpg

ヘアメイク:五十嵐友美
スタイリング:津野真吾(impiger)
衣装協力/GOLDY、RPKO

【あらすじ】
ジャック・テイラーはアメリカの片田舎のステージで歌う冴えないロカビリーシンガー。彼を慕うトラック運転手のビル・マックローは彼のマネージャーに転身、スターを目指すジャックとともにラスベガスに乗り込む。しかし中々花は開かない。ロカビリーは下火、しかも女癖が悪く、“愛”という概念を理解できないジャックはその歌に本当の“愛”を込められず、聴衆の心を掴むことができない。ついには小さなクラブのステージも追い出される始末。しかも、ビルはマネージャーの修業をしに、必ずジャックを迎えに来ると約束し単身ニューヨークへ向かった。

ジャックは自分の才能の無さを嘆き、自暴自棄となって一人酔いつぶれ、国道の十字路で死のうとするが・・・そこに悪魔が現れる。悪魔はジャックにある契約を提案する。それは“愛”を歌えないジャックにシンガーとしての成功を約束する代わりに、彼の中に“愛”が生まれ、それが大きく育った時、命とともにそれをもらう・・・という契約だった。

ジャックが契約を交わして1年後――。ジャックは悪魔の約束どおり、マネージャーのビルと共にニューヨークで新進のロカビリーシンガーとして大躍進を遂げていた。成功の階段を駆け上がるジャック。ビルもやり手のマネージャーとして八面六臂の大活躍。そんな彼らの前に、サマンサ率いるライバル事務所所属のルーシー・ジョーンズという女性シンガーが現れ、ジャックと彼女は一瞬で恋に落ちてしまう。悪魔がささやく「こりゃ意外と早く“愛”を味わえそうだ・・・」果たしてジャック、ビル、ルーシーの運命やいかに――!?

◆公演情報

ミュージカル『ロカビリー☆ジャック』

【東京公演】2019年12月5日(木)~30日(月) 日比谷シアタークリエ
【福岡公演】2020年1月11日(土)・12日(日) 福岡市民会館
【愛知公演】2020年1月16日(木) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

【作・作詞・楽曲プロデュース】森雪之丞
【作曲】斉藤和義、さかいゆう、福田裕彦
【演出】岸谷五朗

【出演】屋良朝幸、海宝直人、昆夏美、青柳塁斗、岡千絵/平野綾、吉野圭吾
真瀬はるか、中村百花、かちゃ、蛭薙ありさ、田村雄一、上野聖太、宮野怜雄奈、村井成仁、常川藍里

【公式サイト】https://www.tohostage.com/rockabilly_jack/

チケットぴあからの購入はこちら

(取材担当・撮影:エンタステージ編集部3号)

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

舞台・映画・YouTubeなどが好きな生粋のエンタメっ子。現場取材や動画撮影・編集などやってます。人生で一番好きな作品は映画『ムーラン・ルージュ』(ミュージカルも最高!)。休日は推し活に勤しんでます。動画編集のスキルアップ中!よろしくお願いします。

目次