松崎史也×三浦香×福澤侑×荒牧慶彦が目指した“化学反応”の形!Experimental Theater『結合男子』レポート

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松崎史也×三浦香×福澤侑×荒牧慶彦が目指した“化学反応”の形!Experimental Theater『結合男子』レポート

2024年5月7日(火)に東京・日本青年館ホールにてExperimental Theater『結合男子』が開幕した。初日当日に公開ゲネプロと囲み取材が行われ、高橋祐理、高野渉聖、早乙女友貴、荒牧慶彦、福澤侑、松崎史也(演出)が登壇した。

目次

「結合男子」の舞台化に2.5次元のトップクリエイターたちが集結

「結合男子」は、2023年に発売され話題沸騰となったスクウェア・エニックス原作の友情結合シミュレーションアドベンチャーゲーム。元素の力を宿す10人の志献官(しけんかん)たちが、万物を呑み込み虚無へと還す「デッドマター」から世界を救うため、命をかけて戦う物語。 舞台では世界の危機に立ち向かう10人の志献官とミラーズ・天空王九慈(そらたかくじ)との物語が描かれる。

その舞台版となる本作では、演出を松崎、脚本を三浦香が担当。振付は福澤が、振付集団REX(福澤侑、Daiki、皇希)として総勢14名のダンサーを率いる。そして、製作陣には2.5次元俳優界のトップランナーである荒牧がS-SIZE、TBS、SQUARE ENIXのプロデューサー陣と共に参加。

出演は、荒牧、福澤のほか、ダンスを得意とする高橋や、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -New Encounter-では山田三郎を演じる新人俳優・高野、劇団☆新感線などの作品で華麗で迫力のある殺陣が絶賛される早乙女。さらに、武子直輝、磯野大、吉高志音らが名を連ねる。

取材会レポート:福澤侑は荒牧慶彦を「ボス」と呼ぶ?

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囲み取材では、まずキャストたちから開幕に向けての意気込みや挨拶が行われた。源朔役の高橋は「稽古初日から今日までやってきたこと全てを、千秋楽まで全力でお客様に届けられたらいいなと思っております。カンパニー一同、全力で千秋楽まで駆け抜けてまいりますので、応援のほどよろしくお願いいたします」と力強くコメント。

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安酸栄役の高野は「稽古初日からずっと松崎さん、荒牧さん、いろんな先輩方にいろんなことを教えてもらって、自分自身も成長できたと思っております。その成長できた分、その蓄えてきたものをこの舞台に全てぶつけようかなと思います」と気合いを入れた。

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宇緑四季役の早乙女は「とにかく盛りだくさんの作品になっております。アクション、ダンス、歌と、そしてこの舞台設備だったり、映像なり、照明だったりとか、原作を知らない方でも楽しんでもらえる作品になっていると思いますので、ぜひ楽しんでもらえたらなと思います」と期待を寄せた。

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舎利弗玖苑役の荒牧は「若手の俳優たちのフレッシュさだったりとか、情熱あふれる姿が本当に素敵で、そういうフレッシュなパワーを受け取っていただいて、ともに楽しんでいただけたらと思います。それに僕たちも力を託して共に素晴らしい作品を作り上げて来られたと思っておりますので、あとはお客様に楽しんでいただくだけです」と自信を覗かせた。

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塩水流一那役の福澤は「本当に新しいものを観られるんじゃないかなと個人的に思ってます。本当に誰が見ても楽しんでいただけるような作品になっているので、ぜひ体感してほしいです」と呼びかけた。

初タッグとなるクリエイター陣。演出の松崎は「荒牧さんや脚本の三浦さんとスクウェア・エニックスで打ち合わせしてたことがすごく懐かしいです」と感慨深い表情を浮かべると、本作の見どころの一つでもある結導(ゆうどう)ライトを手に取りつつ、「必ずしも皆様ではないんですけど、お客様にペンライトのように持っていただくという演出があるんですが、その打ち合わせのブレインストーミングで生まれたアイデアなので、それがこうして実を結んだことにすごくワクワクしています。演劇でこういうやり方をしてるのは自分が知る限りでは初めてなので、この光の力がみんなを導いて結んで、結合が起こるから舞台が輝くという、その見どころをプロデューサーとしての荒牧さんたちと一緒に作れたっていうことが、すごくいい演劇作りだったなと思っています」と製作を振り返った。

出演と振付を務める福澤は「個人的にも大好きな方々と一緒に作ることができて楽しかったです。キャストやスタッフさんたちを含めて、本当にこのメンバーじゃないとできないことが多かったと思います。今回、いろんなことで携わらせていただいたんですけど、僕のクリエイターチームもそうですけど、本当に全勢力をかけて挑んだので、そこも楽しみにしていただけると嬉しいです」と期待を抱いた。

そして、プロデューサーの1人でもある荒牧は「本当に信頼できるクリエイターの皆様で、僕の中の信頼度が改めて上がりました。この方たちの生み出すものとか作るものが、本当に素敵なものなんだなというのが改めて実感できました」とクリエイター陣への信頼を明かすと、“Experimental Theater”と銘打つ本作について、「実験的な要素がたくさんあるんですけど、初めはぼんやりとしたプロットでしかなかったものが、こうしてゲネプロまで持ってこれて、そして今、クリエイター陣の僕らが自信を持ってお出しできるというものに昇華できたことが誇らしいですし、たくさんの方に楽しんでもらえるものになったなと思っております」と自信を見せた。

続けて、結導ライトの魅力に関して「今までは手拍子とか、拍手とか、声援とかで参加型としての舞台をいろいろとやってきたんですけど、今回は光の演出ということで、皆様に1人の媒人(なこうど)として参加していただくこの舞台は、また違った観点で楽しめるのではないかなと思っております」と語った。

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本作の見どころに対して尋ねられた登壇者たち。高橋は「観るとこだらけなんですけど、あらゆるエンタメ要素がめちゃくちゃ詰め込まれて込いる作品になっておりまして。でも史也さんでしか作り上げることができない、舞台ならではの『結合男子』の世界観があって、本当にここでしか体験できないエクスペリメンタルな作品を観られると思いますので、素敵な化学反応を媒人の皆さんと起こせるように頑張りますので、ぜひ本編お楽しみにしていてください」とアピールした。

高野は「個人的には、やっぱり結合するシーンが大好きです」と見どころを挙げ、「こんな輝かしいシーンを自分ができるということに、こんなに誇らしいことはないなと思っていて、本当に大好きなシーンなので、もう絶対に皆さんも大好きになると思います。その上ではもうすでにお客さんと僕は結合しているのかなと思います」と観客との結合を示唆すると、荒牧からの「結合するのは観ていただいてからだから」とのツッコミに笑いが起こった。

早乙女は「個人的にはやっぱり福澤侑のダンスです。侑のダンスを見ていただければもう大丈夫。僕はもうそこが1番の魅力だと思います」と熱く語り、その言葉に福澤が深々と頭を下げると登壇者たちも笑顔を見せた。

荒牧は「この舞台だけに関わらず、この舞台業界にとても必要な要素の1つとして、若手がどう台頭していくかということをすごく僕は念頭に置いているんですけど、それを本当に体現できた舞台にできたなとすごく思っています」とプロデューサー的な立ち位置からコメント。

その見どころとして、「経験を積んでないからこそ醸し出せる雰囲気だったり情熱だったりっていうのが確かにそこにあって。そういうパワーというものはやっぱり経験値を積んだものからはあまり出せないものだと思うんです。フレッシュさという部分において。その若手たちが自分なりにキャラクターを解釈して、自分なりの情熱を持って、自分の最大限のパワーを持って表現してくれるっていうところが僕はすごく嬉しく思っていますし、そのパワーがお客様にも伝わると思うので、そこが見どころの1つだとは思っています」と訴えた。

松崎史也×三浦香×福澤侑×荒牧慶彦が目指した“化学反応”の形!Experimental Theater『結合男子』レポート

福澤は「ボスが挑戦する新しいエンタメを・・・」と話し始めると、「すみません、荒牧さんのことをボスと言っています(笑)」と明かして笑いを誘うと、改めて「ボスと挑戦する新しいエンタメを、本当にいろんな方々の関わった大きなプロジェクトとして皆様にお届けできることを本当に光栄に思います。見どころは個人的にはアトラクションだと思っていて、本当に皆さんと一緒にそれを共有して、すごく楽しい要素がいっぱい詰まっています」と打ち明けた。

最後に松崎は「2.5次元演劇を拡張して前に進めるという心意気で、荒牧さんやこのプロデューサー陣たち作り手たちと話して作ってきました。一幕と二幕がそれぞれ約1時間とスピーディーであっという間に進んでいくんですけど、その中身がすごく盛りだくさんなので、まさにアトラクションです。『こんなにやるんだ』と思っていただける観劇の体験になると思いますので、やっぱり演劇は劇場に来ていただいてこそなので、ぜひ劇場で体験していただきたいと思います」と見どころを挙げつつ会見を締めくくった。

「結合男子」公演レポート:結合から生まれる新たなるエクスペリメンタルなステージ

物語は、鉄の志献官・鐵仁武がまだ舎密防衛本部の司令代理となる以前、「新和十八年 鎌倉防衛戦」にてデッドマターとの戦いにからくも勝利するが、炭素と窒素の志献官を失うところから始まる。

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そして時は流れ、失われた志献官の補充のため、新たに集められた水素の志献官・源朔と酸素の志献官・安酸栄都はデッドマターとの戦いの中で、元素の力を宿す志献官を結びつけさらなる力を引き出す『結合術』の使い手「媒人」として、舞台の観客を見いだす。

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志献官たちと共にデッドマターと戦うことを決意した媒人。世界消失まで、わずか50日間の中で、志献官たちと媒人はデッドマターとの戦いを繰り広げていく・・・。

“Experimental Theater”と銘打つ本作の大きな見どころの一つは、ゲーム版のプレイヤーである媒人の役割を舞台の観客が担って、舞台上の志献官たちの語りかけなどに反応して一緒に物語を進めていくというもの。

松崎史也×三浦香×福澤侑×荒牧慶彦が目指した“化学反応”の形!Experimental Theater『結合男子』レポート

その際に舞台と客席を結合(つむ)ぐ演出として使用されるのが公演グッズとして販売されている「結導ライト」だ。ゲーム版の媒人が所持しているガラス管をモチーフとした結導ライトは、演出に合わせて無線制御でカラーが点灯し、舞台と客席を融合して本作ならではの新たなる体験を生み出している。

その大きな演出を軸に、元素をモチーフとしたユニークなキャラクターたちならではの物語や人間関係をステージ上に描き上げる。さらに、回替わりで変わるという結合男子たちの自己紹介ペアナンバー「化学反応式」の組み合わせがキャラクターたちの関係をより深いものとして描くエッセンスともなっている。

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そのドラマの中で、スピーディで迫力ある役者の生身のアクションの数々に盛り込まれた「化学反応式」の組み合わせが『結合男子』ならではのオリジナリティあふれる殺陣を作り出している。そこに、結合のシーンなどで披露される福澤らREXの振付による激しくアグレッシブなダンスパフォーマンスが音楽や歌唱と共に作品をより一層盛り上げ、彩りを添えている。

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そんな見どころ満載の本作で、個性が光る志献官たちを魅力的に演じるキャストたち。特に、荒牧が囲み取材でも言及したように、大人キャストと若手キャストたちによる“化学反応”も注目だ。高橋、高野、高梨、西山らフレッシュで熱量高い若手キャストたちと、荒牧を筆頭とした大人キャストたちが役柄としてだけでなく演者としても彼らを見守り、引き立てている。そこにミステリアスな存在として吉高が物語をより深いものとして盛り立てている。

松崎史也×三浦香×福澤侑×荒牧慶彦が目指した“化学反応”の形!Experimental Theater『結合男子』レポート

演劇界の若手鬼才クリエイター陣と多彩な俳優陣が結合(つむ)ぎ、そこから生まれるのは新たなるエクスペリメンタルな2.5次元舞台だ。

松崎史也×三浦香×福澤侑×荒牧慶彦が目指した“化学反応”の形!Experimental Theater『結合男子』レポート

Experimental Theater『結合男子』は、5月7日(火)から5月13日(月)まで東京・日本青年館ホール、5月17日(金)から5月19日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演。

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

\DMM TVでライブ・アーカイブ配信決定!/

視聴ページはこちら

【配信公演】
2024年5月7日(火)18:00東京初日公演
2024年5月19日(日)12:00公演
2024年5月19日(日)17:00大千秋楽公演

Experimental Theater『結合男子』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2024年5月7日(火)~5月13日(月) 日本青年館ホール
【大阪公演】2024年5月17日(金)~5月19日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

スタッフ・キャスト

【原作】「結合男子」(SQUARE ENIX)
【演出】松崎史也
【脚本】三浦香
【振付】REX(福澤侑 Daiki 皇希)
【プロデューサー】
米田理恵(S-SIZE) 岡田慎太郎(TBS) 倉冨風花(SQUARE ENIX) 荒牧慶彦(Pasture)
【出演】
《志献官》
源朔(みなもとさく):高橋祐理/
安酸栄都(やすかたえいと):高野渉聖/
鍛炭六花(かすみりっか):高梨怜/
宇緑四季(うろくしき):早乙女友貴/
凍硝七瀬(とうしょうななせ):西山蓮都/
浮石三宙(うきいしみそら):北出流星/
鐵仁武(くろがねじん):磯野大/
舎利弗玖苑(とどろきくおん):荒牧慶彦/
塩水流一那(しおづるいちな):福澤侑/
清硫十六夜(せいりゅういざよい):武子直輝/
《ミラーズ》天空王九慈(そらたかくじ):吉高志音

<ダンサー>
HIRUMA So-Da Takuya Patrick Akira Daicho GEN
Renju Ando ToLa Hachi Masaki yuya Arata Naruse
Shunta Tanase Ryoma

公式サイト

【Experimental Theater『結合男子』公式サイト】
https://stage-ketsugou-danshi.com/
【Experimental Theater『結合男子』公式X(Twitter)】
@Ketsugou_stage
【「結合男子」公式サイト】
https://www.jp.square-enix.com/ketsugou-danshi/
【「結合男子」公式X(Twitter)】
@Ketsugou_PR

(C) SQUARE ENIX/Experimental Theater「結合男子」製作委員会







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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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