2023年10月より、森田剛主演舞台『ロスメルスホルム』が上演されるが、このほど同作のメインビジュアルが公開された。
1886年に「近代演劇の父」と称される劇作家ヘンリック・イプセンによって書かれた同作。古く凝り固まった時代から新しく解放されつつある時代の中、保守的な思想と進歩的な思想の人々との対立を、緊張感のある心理描写で描いた人間ドラマである。
主演のヨハネス・ロスメルを森田剛が、ヒロインのレベッカを三浦透子が演じる。共演者は、浅野雅博、谷田歩、櫻井章喜、梅沢昌代ら。演出を、2019年読売演劇賞大賞・最優秀演出家賞に輝いた栗山民也が担う。
公開されたメインビジュアルは、閉塞感と冷たい雰囲気を表した仕上がりに。全体の色味は水をイメージさせるひんやりした青味、そして部屋を照らすのは窓からの光のみ。窓の向こうには物語の鍵となる水車、そして代々続く保守的な家の閉塞感と、冷たい雰囲気をドラマチックに表現している。
ロスメルとレベッカの本当の関係にはいったいどのような感情が隠されているのか。ロスメルスホルム(ロスメル家)で繰り広げられる奥深い人間ドラマ、そして初共演の森田と三浦に注目が集まる。
『ロスメルスホルム』は10月28日(土)と10月29日(日)に愛知・穂の国とよはし芸術劇場プラットにて、11月より福岡、兵庫を巡演し、11月15日(水)から11月26日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場にて上演される。
『ロスメルスホルム』公演情報
上演スケジュール
【愛知公演】2023年10月28日(土)・10月29日(日) 穂の国とよはし芸術劇場プラット
【福岡公演】2023年11月3日(金・祝)~11月5日(日) キャナルシティ劇場
【兵庫公演】2023年11月10日(金)~11月12日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【東京公演】2023年11月15日(水)~11月26日(日) 新国立劇場 小劇場
キャスト・スタッフ
【出演】
森田剛、三浦透子、浅野雅博、谷田歩、櫻井章喜、梅沢昌代
【原作】ヘンリック・イプセン
【脚色】ダンカン・マクミラン
【翻訳】浦辺千鶴
【演出】栗山民也
あらすじ
歴史と伝統に縛られたロスメルスホルムと呼ばれる屋敷には、所有者ヨハネス・ロスメル(森田剛)と家政婦のヘルセット(梅沢昌代)、そしてロスメルの自殺した妻ベアーテの兄・クロル教授(浅野雅博)の紹介により、レベッカ(三浦透子)という女性が下宿人として住んでいた。
ある日、ロスメル家を訪ねたクロル教授は、モルテンスゴール(谷田歩)が掲げる「新しい進歩主義」に対抗すべく、ロスメルを保守派に引き込もうとするが、ロスメルはレベッカの影響でこの古い体質から解き放たれようとしていた。
ロスメルは若い頃、家庭教師だったブレンデル(櫻井章喜)という自由思想家に影響されていて、レベッカは、その彼の後を継ぎ、自分こそがロスメルを自由にすることができる人物だと信じていたのだ。
説得を試みるクロムはレベッカがベアーテを死に追いやった原因だと告げる。「進歩主義の同志」というレベッカへの気持ちは愛情だったのかと気づくロスメル。心に罪を抱いたロスメルとレベッカがとった道とは・・・。