1999年にミステリー小説家・貴志祐介が発表した「青の炎」(角川書店)の初舞台化が発表された。「青の炎」は、2003年に故・蜷川幸雄氏の演出で実写映画化されており、日本ミステリー史に残る感動作として知られている。映画版で二宮和也が演じた主人公・櫛森秀一は北村諒に決定した。
櫛森秀一は、湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母・友子と素直で明るい妹・遥香の3人暮らしだったが、その平和な生活を乱す闖入者が現れる。母のかつての再婚相手・曾根隆司だ。傍若無人に振る舞う男を、警察や法律では解決できないことを知った秀一は、完全犯罪の計画を立て、実行する決意する――。
映画では松浦亜弥が演じた、秀一の同級生で彼に心を寄せる女子生徒・福原紀子役は飯窪春奈、秀一の幼馴染でありながら不登校になってしまった同級生の石岡拓也役は田中涼星に。
このほか、妹の遥香役には松永有紗、母親・友子役には田中良子、秀一が最も憎む相手となる母親のかつての再婚相手・曾根隆司役には村田洋二郎、次々と起こる殺人事件を取り調べる山本警部補役には荒木健太朗が名を連ねた。
舞台『青の炎』は、10月28日(金)から11月6日(日)まで東京・こくみん共済coopホール/スペース・ゼロにて上演される。ライブ配信の予定あり。
なお、9月6日(火)18:00より公式チケット先行の受付がスタートする。詳細は公式サイトにてご確認を。
コメント紹介
◆貴志祐介(原作)
「青の炎」は、かつて「ハートブレイカー」という仮題を付け、デビュー前から暖めていたアイデアです。
出版のめども立たないときから詳細なプロットを作って、秋葉原や鍼灸用品の専門店、レンタル私書箱などを取材に回りました。ようやく書く段となり、舞台となる湘南を自転車で走りながら、秀一の気持ちを風で感じることができました。家族を思う熱い思いと、冷酷な殺意の錯綜を、どう舞台上で表現するのか、今から楽しみでなりません。
◆加古臨王(脚本・演出)
原作の出版から23年、初の舞台化に演出として携われること、とても嬉しく思います。
名作には普遍的なテーマが内在している。
だから時が経っても、時代が変化しても、不変的な魅力がある。
まさに「青の炎」はそんな文学作品だと思います。
原作の魅力を踏襲しつつも、どう演劇的に昇華させられるか。
小説や映画ではない舞台ならではの魅力を、キャスト・スタッフの皆と一緒に追求したいと思います。
◆北村諒(櫛森秀一役)
舞台『青の炎』櫛森秀一役で出演いたします、北村諒です。
舞台化のお話をいただいた時、震えました。これを演劇で、生身の人間でやるのはとても挑戦的だなと。役者として、身が引き締まる思いです。
23年の時を経ての舞台化。ぜひ、劇場で目撃してください。
◆飯窪春奈(福原紀子役)
福原紀子役の飯窪春菜です。
今回、「青の炎」が舞台化されること、そしてそこに出演できることを聞いた時、驚きと共に本当に嬉しい気持ちになりました。
私はもともと貴志祐介先生の小説が大好きで、マネージャーさんから今回のお話を聞いた時も、偶然カバンに「青の炎」を入れていたんです。「こ、ここ、これですか!?」と本を出した私に、マネージャーさんも驚いていました。
そして、映画『青の炎』で福原紀子を演じているのは、ハロー!プロジェクトの先輩である松浦亜弥さん。大先輩と同じ役を演じられることにも、縁を感じながら一所懸命努めたいと思います。
◆田中涼星(石岡拓也役)
この度舞台「青の炎」に石岡拓也役で出演させていただきます。
文学作品をやるのは久しぶりですし、今までにない新しい役どころなので個人的に楽しみにしておりますが、作品を通して舞台の可能性や面白さを改めて感じていただけるように誠心誠意努めさせていただきたいと思います。
演劇の世界を存分に楽しんでいただける作品にしたいと思うので丁寧に作りながら仕上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
◆松永有紗(櫛森遥香役)
舞台『青の炎』に出演させていただくことになりました松永有紗です。小説を読んだとき、衝撃的なストーリーにあっという間に惹き込まれました。愛に溢れているからこそページをめくるのが苦しくて・・・登場人物みんなを、そして自分自身の大切な人をぎゅっと抱きしめたくなりました。そんな作品に挑戦できることとても嬉しいです。読んだ後に感じた気持ちや繊細な感情の変化を舞台でもお届けできるように。一瞬一瞬を丁寧に、大切に紡いでいきたいです。精一杯、がんばります!ぜひ見に来てください。
◆田中良子(櫛森友子役)
物語には、出会うべき時というのがあるのかもしれないと、このお話をいただいた時に思いました。20代の頃に触れた印象とあまりに違うものを感じたからです。歳を重ねてきたけれど、まだまだもがき続けてる未成熟の自分ですが、「大人」として物語に触れていけたらと思います。とても、楽しみです。
◆村田洋二郎(曾根隆司役)
「いつかこの作品を舞台でやりたい」と友人が言っていました。そんな友人が夢を叶えました。僕の親友であり、プロデューサーです。その夢に自分も立ち会えました。キャンバスにどんな色をのせるか、それが自分の役割と思っています。感情ってひとつの色では表せない。夢を語っていたあの時より、たくさんの色を持ったと思います。たくさんの思いを込めて一色ずつ演じていきたいと思います。
◆荒木健太朗(山本英司役)
山本英司役を演じさせていただきます、荒木健太朗です。
原作を初めて読んだのは20年以上前でしたが、改めて読み返してみると、当時感じなかった登場人物たちの心情が伝わってきて、この作品を舞台化するんだなという高揚感もありつつ、ワクワクしながら読みました。
初日から千秋楽まで無事にやれる事さえ難しくなってきたエンタメ業界ですが、カンパニー一丸となって楽しく作品創りをして無事に皆様の元へ届けられますように。
劇場にてお待ちしております。
舞台『青の炎』公演情報
上演スケジュール・チケット
2022年10月28日(金)~11月6日(日) こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ
<チケット販売スケジュール>
【公式チケット先行】
2022年9月6日(火)18:00~9月19日(月・祝)23:59
受付URL:http://confetti-web.com/aost
※北村・田中(涼)・飯窪のFC先行は9月7日(水)18:00受付開始
スタッフ・キャスト
【原作】貴志祐介「青の炎」(角川文庫刊)
【脚本】月森葵
【演出】加古臨王
【出演】
櫛森秀一:北村諒
福原紀子:飯窪春奈
石岡拓也:田中涼星
櫛森遥香:松永有紗
櫛森友子:田中良子
曾根隆司:村田洋二郎
山本英司:荒木健太朗
【公式サイト】https://officeendless.com/sp/aonohonoo_stage/
【公式Twitter】@aonohono_stage
(C) 舞台「青の炎」製作委員会