劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチと、女優・緒川たまきの演劇ユニット「ケムリ研究室」が2021年8月に新作『砂の女』を上演するが、このほどキャストが公開された。
「砂の女」は、1962年に書き下ろされ、近代日本文学の傑作と評されるとともに、世界20数カ国で翻訳され安部公房を世界に知らしめた作品。これを原作にKERAが上演台本と演出を担当する。
出演には、KERAとともにケムリ研究室の主宰である緒川たまきを始め、仲村トオル、オクイシュージ、武谷公雄、吉増裕士、廣川三憲らが名を連ねている。
コメント紹介
◆ケムリ研究室
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
緒川たまき
『砂の女』上演にあたって
ケムリ研究室にとって『砂の女』はある種の憧れに満ちた題材です。
絡めとられた男、絡めとった女、欲望剥き出しの村人たち、そして砂-。強烈なイメージの数々。
安部公房氏の長編小説『砂の女』が、読者のその後の空想の中で自由に育ち続けているように、ケムリ研究室による舞台『砂の女』もまた、妄想と実験精神たくましく育てあげる所存です。
刺激的な時間をご来場の皆様とご一緒に過ごせることを楽しみにしています。
ケムリ研究室no.2 『砂の女』公演情報
上演スケジュール
2021年8月22日(日)〜9月5日(日) シアタートラム
9月兵庫公演あり
キャスト・スタッフ
【出演】
緒川たまき 仲村トオル
オクイシュージ 武谷公雄 吉増裕士 廣川三憲
【原作】安部公房
【上演台本・演出】ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【公式サイト】http://www.cubeinc.co.jp
【あらすじ】
ある砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれる一軒家を訪れることになる。そこには一人の寡婦が住んでいた。家の中にはひっきりなしに砂が流れ込み、女はひたすら砂を掻き出し続けている。男は脱出を試みるが、女や村人たちに逃げ道を阻まれて閉じ込められ・・・。複雑怪奇な作品かと思いきや、リアルな心理描写や肌ざわりが、読むものを惹きつけて離さず、その顛末がどうなるのか気になって仕方がない中毒性を持つ作品。この作品を、KERAがどのように舞台化するのか、そして、緒川たまきが体現する砂の女の世界とは・・・