世界中でベストセラーとなった小説を舞台化する『ぼくの名前はズッキーニ』が2021年2月より上演されるが、このほど公式サイトでのチケット先行販売が決定するとともに、平田満、稲葉友、上村海成、本多力らのコメントが到着した。
本作は、孤独な少年ズッキーニが、母を亡くしてひきとられた養護施設で仲間や彼を見守る大人たちと出会い、厳しい現実の中でも前を向いて生きようとする物語。
主人公・ズッキーニ役を演じるのは「ふぉ~ゆ~」の辰巳雄大。共演には、川島海荷、稲葉友、上村海成、本多力(ヨーロッパ企画)、三村朱里、伊勢佳世、宍戸美和公(大人計画)、平田満らが名を連ねている。
コメント紹介
◆平田満(レイモン役)
とても子どもたちがイキイキしているお話だと思います。実際は孤児であったり厳しい事も描かれていますが、それはこの芝居の中では“背景”なので子どもたちが前に立って、僕ら大人はサポートをして彼らの良さを引き出す立場となればいいなと考えています。この物語は大人があまり出てこないのですが、僕が演じるレイモンは子ども寄りであったり、大人寄りであったり、難しい立ち位置だと思っています。すべてを俯瞰で観る事が出来るように演じたいですね。
そして演出のノゾエさんは子どもの純真さを持っていらっしゃるような一面を垣間見せていらしたので、とても楽しみです。そして素直で正直な方。この作品には相応しい演出家だと思います。
◆稲葉友(シモン役)
シモンの目で見る世界や自己評価の仕方、人をどう見るか、そして自分をどう見るか、そこでかかっているフィルターが自分と似ていて親近感を感じています。子どもらしからぬ部分をどう表現できるかなと考えています。とはいえ子どもらしいところもありますし、それは普通の大人にもある感覚だったりする。人間なら誰もが思っている感覚をシモンとして感じ取りたいです。
演劇ですので劇場で観ていただけると嬉しいですが、なかなかこんな状況ですので難しいかと思いますが、間違いなく劇場でしか生まれないエネルギーがあると思います。僕らも最高の作品を作りたいと思います。
◆上村海成(アメッド役)
本作は)子どもの目線ではあるんですが、台本を読んでいくと子どもと大人ってそう変わらないなと思うんです。もっと無邪気な感じで子ども時代を思い出してはいるのですが、大人になってからわかる事と、子どもの時だからこそある真っ直ぐな感情のぶつけ方が混ざり合っている気がして、今なら昔の自分を取り戻せるかなっと感じています。
今回この作品では子どもらしいはつらつとした部分と、なかなか厳しい境遇に置かれている事で大人にならざるを得なかった子どもたちを描きます。大人が観ても胸にグッとくる作品になっていると思います。ぜひ多くの方に観ていただきたいです。
◆本多力(ジュジュブ役)
『ぼくの名前はズッキーニ』の稽古がはじまりました。ノゾエさんは役者ひとりひとりをしっかり見てくれはります。だから役者は色々試そうと思うし、失敗してもいいや!という勇気を持てます。それと自分が初めて観たノゾエさんの舞台で使われていたユニークな手法を今回やっています。客席でゾクゾクしまくりだったその手法は、いざやるとなるとむちゃくちゃ難しいです。みんなでトライ&エラーを繰り返しながら、知恵を出し合い絞り合い稽古しています。一生稽古やっていたいです。
この稽古場の空気を本番でも舞台上に乗せられたら、きっと楽しいことになるだろうなあと思って日々稽古しております。良ければ観に来てください!
公演情報
【東京公演】2021年2月28日(日)〜3月14日(日) よみうり大手町ホール
【大阪公演】2021年3月19日(金)〜3月21日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
【原作】ジル・パリス
【脚本・演出】ノゾエ征爾
【音楽】田中馨
出演】辰巳雄大(ふぉ〜ゆ〜)、川島海荷、稲葉友、上村海成、三村朱里、本多力/
伊勢佳世、宍戸美和公、ノゾエ征爾、平田満
【公式サイト】https://www.ktv.jp/zucchini/
D’après AUTOBIOGRAPHIE D’UNE COURGETTE de Gilles Paris© Gilles Paris 2002
「ぼくの名前はズッキーニ」日本語版 DU BOOKS 2018年、安田昌弘訳
仲介:(株)フランス著作権事務所- Bureau des Copyrights Français