山口祐一郎、浦井健治、保坂知寿出演『オトコ・フタリ』会見レポート!「愛に溢れたカンパニー」

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2020年12月12日(土)東京・シアタークリエにて『オトコ・フタリ』が開幕する。初日前には囲み会見とゲネプロが行われ、出演者である山口祐一郎、浦井健治、保坂知寿と、声での出演となる大塚千弘が登壇した。

本作は、“愛”を求めるフタリのオトコと1人のオンナが織りなすエンターテインメント・コメディ。脚本を手掛けたのは、NHK大河ドラマ『篤姫』『江~姫たちの戦国~』でも知られる田渕久美子。ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』『ローマの休日』など多数の作品で演出を務める山田和也が、この書き下ろし完全オリジナル作品を舞台へと描き出す。

目次

コメント紹介

◆山口祐一郎(禅定寺恭一郎)
―――役どころについて
抽象画家の禅定寺恭一郎と申します。エネルギッシュに様々な作品を作り出しているのですが、“愛”をテーマに、と引き受けた作品を描き出すことができません。その謎は、この舞台で明らかになります。どうぞお楽しみに。

―――稽古を経ての思い
今回は田渕久美子さんに、我々が出演することを前提に脚本を書いていただいたので、その喜びはとても大きかったです。こんな楽しい本ができることに喜びがあり、いざお稽古が始まると、なるほど、これだけ面白い作品をやるんだからこんな大変・・・いや、全然大変じゃなかったですよ!(笑)

ここにいる、それぞれの役者のキャラクターや、今だから見せることのできるチャーミングなポイントなどを温かく書いていただいた脚本はこれまでにありませんでしたね。魅力的な世界を作り上げられたらと思っています。

―――来場者へメッセージ
このメンバーに田渕さんが書いてくださり、演出の山田さんが個性を伸ばしてくださり、そして素晴らしいチームと出演でき・・・。めったにない、素敵な作品です。

非日常が日常になってしまうような大変な中ではありますが、この劇場空間で、一瞬でも温かい気持ちになり、「あ、私今日笑ったな」と思っていただけると幸いです。

◆浦井健治(須藤冬馬)
―――役どころについて
禅定寺恭一郎のお屋敷に、母を探しに訪ねてくるんだけれども・・・という役どころです。その謎を楽しんでいただきたいですし、演出の山田さんに言われたことですが、この作品の中で冬馬自身も人として成長していくので、そこを見せられたらな、と思っています。

―――稽古を経ての思い
実は山田さんに「コラッ」と言われた点がありまして・・・。それと言うのも「3人が仲が良すぎる」と(笑)。その関係性が舞台の上で出てしまって、そんな注意を受けましたね。それを受けて、座長の山口さんが「今日は、稽古以外では喋らないようにしようね」と言うのですが、その5秒後には山口さんがフレンドリーに話しかけてくださって(笑)。皆を温かく包み込んでくださるような、山口さんの愛に溢れたカンパニーになりました!

―――山口さん、保坂さんについて
ミュージカル界のレジェンドとの共演となったのですが、お2人の‟様々な過去”を聞いて、僕はそのままエッセイ本にしたい!と思ったほどでした。話してくださることがすべて勉強になり、そして励みになりました。

◆保坂知寿(中村好子)
―――役どころについて
禅定寺恭一郎のお屋敷で家政婦をしている中村好子です。家政婦としては完璧で、先生のお仕事がスムーズにいくようにいつも気を配っているのですが・・・。という役どころです。

―――稽古を経ての思い
浦井さんもおっしゃっていたのですが、お芝居が自然になればなるほど、仲の良さが出てしまうので、そこを気を付けていますね(笑)

脚本はまさに“当て書き”で、田渕さんがお2人の魅力を感じて書かれたんだなあというのが伝わりました。お稽古を重ねてもそれは変わらず、コメディではありますがそれぞれの人生で背負ってきたことが表出する作品だと思います。

―――山口さん、浦井さんについて
お2人が揃っている現場にいたことがなかったので、お2人の異常な(笑)仲の良さ・・・親戚のような愛が、素敵だな、と思いました。

◆大塚千弘(声の出演)
―――役どころについて
お三方が出会うきっかけとなる女性を演じさせていただいております。これ以上はネタバレになるので、ぜひ劇場に確かめにきてください。

―――稽古場について
本読みの段階から参加させていただき、お稽古場も何度か見学いたしました。とっても居心地がいい、親せきの集まりのような温かい稽古場でした。

また、会見を行った12月11日(金)は演出である山田の誕生日ということで、キャスト・スタッフ一同でお祝いするという、まさに“アットホーム”なイベントもあったそう。言葉の端々から仲の良さが伝わり、会見だけでもこちらまで心温まるようなカンパニーであった。

(取材・文/エンタステージ編集部2号 写真/オフィシャル提供)

公演情報

【東京公演】2020年12月12日(土)~12月30日(水) シアタークリエ
【大阪公演】2021年1月15日(金)~1月17日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【愛知公演】2021年1月23日(土)・1月24日(日) 刈谷市総合文化センターアイリス

【出演】山口祐一郎、浦井健治、保坂知寿

【脚本】田渕久美子
【演出】山田和也

【上演時間】2時間5分を予定

【公式サイト】https://www.tohostage.com/otokofutari/index.html

あらすじ

物語はある画家のアトリエから始まる―――。
キャンバスに絵筆を走らせているのはその主、禅定寺恭一郎(山口祐一郎)。
「先生、お茶が入りました」
その声がけに絵筆を止め、家政婦の中村好子(保坂知寿)が運んできた薔薇のお茶を口にする。
「ところで先生、こちらの作品にはいつおかかりになるんですか?」
好子の目線の先にはまっ白のキャンバスが置かれている。
「愛、ねぇ・・・」
女性には不自由しない恭一郎だが、“愛”をテーマに、と引き受けたこの作品にはなぜか取り掛かることができなかった。そこには誰にも言えない、言ったところで信じてはもらえないだろうある理由があったのだ。
と、ドタバタとうるさい足音が彼の思考を遮る。
「禅定寺恭一郎さんですか?」
息を荒げながら一人の若者がアトリエに踏み込んでくる。
「須藤冬馬(浦井健治)と言います。僕は・・・母を探しに来たんです。母を出せ、今すぐに!」
訳が分からない恭一郎と好子、しかし冬馬と名乗る青年は怒りの表情を携えたまま、恭一郎をまっすぐ睨みつけるのだった―――

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この記事を書いた人

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