『浦カチ』YouTubeライブ会見レポート!福士蒼汰&宮野真守「やっと会えたね」

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2020年10月4日(日)より上演されるヴィレッヂプロデュース2020 Series Another Style『浦島さん』『カチカチ山』のYouTubeライブ会見が、9月9日(水)20:00より行われた。会見には、『浦島さん』より浦島太郎役の福士蒼汰と亀役の粟根まこと(粟根はMCも)、『カチカチ山』より狸役の宮野真守が出演。公演に向けての意気込みや、稽古の様子などが語られた。

コロナ禍の煽りを受け、春と秋の公演が中止となった劇団☆新感線。福士と宮野が出演予定だったいのうえ歌舞伎『神州無頼街』も2022年に上演延期となった。しかし、この状況下でも何かできることはないか?と考えた結果、密にならないキャスト、密にならないスタッフによる“今ならでは”の二人・三人芝居の公演が実現。

太宰治の小説「お伽草紙」を原案に、倉持裕が「浦島太郎」を『浦島さん』へ、青木豪が『カチカチ山』へと脚色。演出は、両作品共に劇団☆新感線のいのうえひでのりが手掛け、今昔お伽噺ばなしを現代に蘇らせる。

3人は、それぞれ作品タイトルと役名(福士の胸には「浦島」、宮野の胸には「狸」、粟根の胸には「亀」の文字)がプリントされた、オリジナルのTシャツを着用して登場。粟根のMCのもと、リモートでそれぞれ参加した福士と宮野は「やっと会えたね」と嬉しそうに笑顔を交わした。

というのも、同時期に2作品を交互に上演するものの一緒に稽古をしてはおらず、すべてが分けられているためお互いの状況は見えていないという。『髑髏城の七人』Season月<上弦の月><下弦の月>で同じ役を演じ、『神州無頼街』での共演を楽しみにしていたという二人。

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福士は「いろんな状況で一度は(公演が)なくなってしまいましたが、今だからできることがあると、『浦島さん』でより強固なチームワークを作っていきたいと思います」と意気込んでいた。原作となる太宰作品を読んだ時は「太宰先生の書評のような作品だったので、これ舞台でどうやるんだろうな?と思っていましたが、すごく上手く、いのうえさんらしい色の濃さが出ていておもしろいと思います」と手応えを感じているようだ。

しかし、福士はこれが2回目の舞台出演。経験が少ないために頭がパンパンになるだけでなく、3人芝居ゆえに台詞量も半端ない。今はまだ覚えるのが大変という感覚だそうだが、「でも楽しいです。いのうえさんの演出をガチで受けられているなんて。(言われたことを)全部メモりたいけど、追いつかないんです。言われていることができているのか、自分では分からないんですが、いのうえさんの理想に近づくために精一杯やるだけです」と食らいついている様子。

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『浦島さん』のもう一人の出演者、羽野晶紀は会見にVTRで参加。「ようやくいろんなことが動き始めたので、みんなでやれることを前向きに捉えて。この時期だからこその、新しい演劇のスタイルに挑戦させていただけることはよかったなと思っています。福士くんとは初めてがっつり絡みます!がんばろ~!粟根さんは頼りになる人なので、二人の珍道中楽しみにしています(笑)。そしてまもちゃーん!お稽古場でも会えず、劇場でも直接会えないと思いますので『カチカチ山は』お客さんとして観ま~す!」とふわ~っとしたコメントを寄せた。

※羽野は『髑髏城の七人』Season月<下限の月>に極楽太夫役で出演しており宮野と共演、福士とはチーム違いだった

羽野は乙姫役として出演。実は、太宰の原作には乙姫の台詞が一言もない。しかし、粟根曰く「倉持さんが膨らませて、浦島太郎と乙姫、2人だけの会話があるんですよ。浦島さんが乙姫に受け流されていくそのシーンは、私の唯一の休憩時間(笑)。羽野さんのふわ~っとした感じがハマると、いいですよ~」。

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一方、宮野は『カチカチ山』はコミカルな仕上がりだと言う。そして、「なるほど、青木さん!と思ったんですが、今回の『カチカチ山』には太宰の弟子という存在が立てられていて、その人の目線で描かれていくことになるんです。この解釈の仕方が台本を読んでいるだけでおもしろくて」とその魅力を力説。

演じる「狸」は、宮野の実年齢と同じ37歳の設定。小汚い感じの役だというが、「実は歌ったり踊ったりするんですよ。僕もそんなことになると思っていなかったので、びっくりしました。ソロの曲もありますし。エンターテインメント色の強い作品になると思います」と、その内容を少し明かしてくれた。

『カチカチ山』は、二人芝居のため宮野はもちろん出ずっぱり。「兎」は衣裳替えが結構あるようで、「最初に台本をいただいた時、(台詞の量に)嘘だろ?って思いました(笑)。この公演、最少人数で小規模だけど、僕にとっては最大のチャレンジです」と力を込めた。

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そして『カチカチ山』のもう一人の出演者、兎役の井上小百合からのコメントも。「子どもの頃に読んだ昔話ですが、私の演じる兎は口が悪くて、演じていて息が上がっちゃうくらいずっとキレてるんです(笑)。狸とどういう関係なのか、少しずつ暴かれていくのもおもしろいなと思っています。いのうえさんの演出を受けるのは初めてですが、一言一句プランがあって、すごく勉強になっています。この未体験な感じを皆さんと共有できたら」と、期待を寄せる。

また、井上からはこんな質問が。「宮野さん、なかなか狸役を演じる機会はないと思うんですけど、自分を動物に例えたらなんですか?私は、スローロリスです。動きはゆっくりなんだけど、毒を持っているところが似ていると思っています」とニコニコ。

これに対し、宮野は「僕は犬かな?」と回答。これに、福士も「僕も犬だと思うんですが、・・・自分を小型犬だと思っている大型犬だと思います」と参加すると、宮野は「分かる~(笑)!」と大納得。

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プライベートでも仲が良いという二人がきゃっきゃと話す姿に「仲が良さそうで何よりだね」と目を細める粟根。ちなみに粟根は、自分は「屁理屈顎メガネ」という新種の動物だと言い、生配信のコメント欄で笑いを誘っていた。

本公演は、前後左右1席開けた座席分だけ劇場チケットを販売するが、このほかに全公演でライブ配信を行う。ライブビューイングとも違い、自宅にいながら毎日でも公演を観ることができるのだ。

これについて、福士は「ライブ配信はすごく簡単で、どこに住んでいらっしゃっても観ることができるので、今回すごくいい機会だと思っています。ライブ配信で観て、劇場に来たことがない方も生で観たいなと思ってくださるのでは」と喜んだ。

宮野も「超楽しいと思います!これで、舞台の可能性がどんどん広がっていけばいいなと思います。一回きりじゃなく全公演観れますし、生でやっている舞台の良さを伝えていけたらいいなと思います!」とこちらも気合十分。

最後に、視聴者に向けて福士は「やっていて、今の社会にも通じるメッセージ性があるなと思っています。メッセージ性は強いけれど、笑えて楽しめる作品です。ライブ配信もありますので、登場人物たちが超エネルギッシュに動く姿を楽しみにしていてください」とメッセージ。

宮野も「(言葉で)表現するのが難しいのですが、苦肉の策ではなく、どんな状況でも、最高の新しいエンターテインメントが生み出せるんだと自信が持てる作品です。皆さんも楽しみにしていてほしいなと思います!」と太鼓判を押した。

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ヴィレッヂプロデュース2020 Series Another Style『浦島さん』『カチカチ山』は、2020年10月4日(日)から10月17日(土)まで東京・東京建物 Brillia HALLにて上演される。全公演のライブ配信は、配信サービス「PIA LIVE STREAM」にて。

ライブ配信チケットの購入はこちら
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2064486

【公式サイト】http://www.vi-shinkansen.co.jp/ura-kachi/

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