佐野瑞樹・佐野大樹による兄弟エンターテインメント「WBB」の第16回公演となる、『ミクロワールド・シンフォニア』が2020年1月6日(月)に、東京・紀伊国屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて開幕した。
奇数回公演は兄・瑞樹、偶数回公演は弟・大樹がそれぞれの企画を担当し、異なるカラーの作品を上演する「WBB」。第16回目の今回の公演は、大樹が演出を担当する「Side‐B」として、2017年に松田元太(ジャニーズJr.)と佐野瑞樹主演で上演された人気作WBB vol.12『ミクロワールド・ファンタジア』の世界観をそのままに、虫たちの新たな奇跡の物語を笑いとアクション満載で描く。本記事では、初日前に行われた公開ゲネプロの模様をレポートする。
主演となる、働きアリのアンドリューを演じるのは、関西ジャニーズJr.の古謝那伊留。そして、佐野瑞樹が人間の藤崎、大樹が案内人のスコットとして出演するほか、フィクサーGを秋山大河(MADE/ジャニーズJr.)、スズムシのモーリスを吉澤翼、キリギリスのグレッグを松井遥己、アゲハ蝶のアゲハを空乃みゆ、カナブンのMr.ブーンをOH‐SE(電撃チョモランマ隊)、テントウムシの支配人を和泉宗兵が務める。
【あらすじ】
勤勉で正直者の働きアリのアンドリューには、ある夢があった。それは、いつか虫たちのエンターテインメントの聖地、“シンシティ”でステージに立つこと。
音楽が栄えるも、荒廃し、松を牛耳るボス“フィクサーG”が支配する、欲望の街“シンシティ”。そんな中、アンドリュー憧れの劇場は経営がひっ迫し、閉鎖の危機に瀕していた。
「この劇場は、僕が守る―――!」
「努力」と「絆」を武器に、“フィクサーG”に立ち向かうアンドリューと仲間たち。その時代遅れの彼らの武器が、果たして、“シンシティ”に奇跡を呼ぶのか――?!
笑いあり、歌あり踊りありで綴る、虫たちの奮闘を描いた本作。音楽への真っすぐな思いと一歩踏み出す勇気を真正面から描き、観るものの心も熱くさせる。新年の初めに観るのにふさわしい、なんとも清々しい気分になれるストーリーだ。
見どころも盛りだくさん。古謝と秋山が華麗なダンスを披露する、ダンスバトルとも言えるシーンは見応えも十分。そこにキレキレのダンスで参戦する松井も輝いていた。
また、モーリスが仲間になるための試験として、アゲハから出されたお題を即興で演じるというシーンには、古謝と吉澤、松井、和泉、そしてゲネプロでは特別に(?)瑞樹が参加し、会場を笑わせにかかる。この日は、「パンを万引きした後に一目惚れをした男」という複雑なお題が出され、それぞれの渾身の演技が披露された。
さらに、今回の主人公アンドリューは、vol.12で松田が演じた働きアリ・アレックスの幼馴染で、アンドリューは「アレックスのようになりたい」と彼を目標にしていることから、アレックスが物語のところどころに登場するのもファンには嬉しいところ。そして、前作に続き、瑞樹が演じる、唯一の人間・藤崎がどのように虫たちに関わるのかも注目だ。
WBB vol.16公演『ミクロワールド・シンフォニア』は、1月6日(月)から1月11日(土)まで東京・紀伊国屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて上演。
【公式サイト】http://www.w-b-bros.jp/
(取材・文・撮影/嶋田真己)