2019年5月29日(水)に東京・サンシャイン劇場にてリーディングシアター『ダークアリス』が開幕した。本作は、東映と文化放送が始動させた新企画。毛利亘宏(少年社中)が脚本・演出を手掛け、「不思議の国のアリス」をモチーフとした新作朗読劇を上演する。
出演者は、石川界人、石川由依、神尾佑、久保田悠来、小島梨里杏、小宮有紗、関智一、竹財輝之助、田中俊介(BOYS AND MEN)、中尾暢樹、永塚拓馬、萩谷慧悟、矢島舞美、山崎銀之丞(50音順)。俳優、女優、声優などジャンルを問わない顔ぶれの中から、各回3名が読み手として参加。さらに、生演奏とダンスパフォーマンスも取り入れられており、キーボードの倖山リオ、パーカッションの土屋吉弘、ダンサーの菅原理子が物語に彩りを添える。
公開ゲネプロは、初日の小宮×中尾×神尾の回で行われた。以下、あらすじと舞台写真を紹介。
【あらすじ】
水谷亜梨沙は、気がつくと密室に縛り付けられていた。昨日は彼とデートして、駅まで送ってもらったはず。それから。それから・・・。そこへ、一人の男が現れる。男は亜梨沙を誘拐したのだと言う。
「君は悪だ、君は自分の犯した罪を思い出さなきゃいけない」
事情が飲み込めない亜梨沙の前に、突然黒ウサギが現れた。黒ウサギは、亜梨沙のことを「アリス」と呼ぶ。
「僕についてくれば、君の罪ってのが分かるはずだよ」
亜梨沙が導かれたのは、不思議な世界。黒ウサギを追いかけながら、亜梨沙は次々と一筋縄ではいかない不思議な住人たちと出会う。彼らは皆、アリスの罪を知っているという。
冒険の果てに、彼女が知る“真実”とは――。
毛利の本領発揮とも言えるダークファンタジー。進めば進むほど謎が深まる言葉の先に、ぐいぐいと引き込まれる。先を知りたくないような、それでも進まなくてはいけないような・・・。誰もが知る童話をなぞりながら、自分のすぐ傍にあるような物語が繰り広げられる。また、役者の行動が制限される“朗読劇”という形式に、生演奏とダンスパフォーマンスを取り入れたことで、言葉と行動・感覚が切り離され、より突き刺さる感覚を得た。
否応なしに膨らんでいくし、止められない、観る側としての“想像力”。その想像は、子どもの頃には知り得なかったものかもしれないし、考えもしなかったことかもしれない。終演後、劇場から一歩出る瞬間を大切にしてほしい一作だ。
リーディングシアター『ダークアリス』は、5月29日(水)から6月2日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演。上演時間は約1時間30分を予定。各回の組み合わせは、以下のとおり。
5月29日(水)19:公演 小宮有紗×中尾暢樹×神尾佑
5月30日(木)15:30公演 小宮有紗×竹財輝之助×神尾佑
5月30日(木)19:00公演 小宮有紗×竹財輝之助×神尾佑
5月31日(金)15:30公演 小島梨里杏×田中俊介×永塚拓馬
5月31日(金)19:00公演 小島梨里杏×田中俊介×永塚拓馬
6月1日(土)13:30公演 矢島舞美×久保田悠来×関智一
6月1日(土)17:00公演 矢島舞美×久保田悠来×関智一
6月2日(日)12:30公演 石川由依×萩谷慧悟×石川界人
6月2日(日)15:30公演 石川由依×萩谷慧悟×石川界人
6月2日(日)18:30公演 石川由依×萩谷慧悟×山崎銀之丞
【公演特設HP】http://www.shachu.com/dark-alice/
【公式Twitter】@dark_alice_st
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)