2019年2月8日(金)埼玉・彩の国さいたま芸術劇場にて、彩の国シェイクスピア・シリーズ第34弾『ヘンリー五世』が開幕した。
1998年のスタート以来、芸術監督蜷川幸雄のもとで、国内外に次々と話題作を発表してきたシェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指す彩の国シェイクスピア・シリーズ。本作はシリーズ2代目芸術監督に就任した吉田鋼太郎演出の第2弾となる。
ギター、パーカッションによる迫力の生演奏と、シンプルでありながら舞台中央にそびえ立つ砦のセット、その砦を上から下へ右から左へと舞台を最大限に使った大迫力の殺陣、戦場から豪華絢爛な王宮までどんな場面でも表現する魅力的な照明。難解といわれるシェイクスピアの歴史劇が一大エンターティメントに仕上がった。 戦いに次ぐ戦いで息もつかせぬ3時間(休憩込)となっている。
『ヘンリー四世』では国王陛下の放蕩息子”ハル王子と、“無頼者の酔いどれ騎士”フォルスタッフとして共演した松坂桃李と吉田鋼太郎の信頼関係が、今回は主演と演出家としてカンパニーをまとめ、作品に良い緊張感と力強さを与えている。
初日を迎えた吉田と松坂からコメントが届いている。
◆吉田鋼太郎(演出・出演)
6年前、 シェイクスピアの台詞を既に自分のものにしていた松坂桃李くんが、更に大きな進化を遂げていることに感動をおぼえる稽古の日々でした。ヘンリー五世は、 まさに彼のような“選ばれし俳優”が挑むにふさわしい、魅力的なシーンが詰め込まれたやりがいのある役です。それでいて、 全ての役者に見せ場がある群像劇でもあります。独白あり、怒りあり、涙あり、 汗もあり、笑いも愛もある、このカンパニーでしか出来ない『ヘンリー五世』に仕上がったと思います。ぜひ劇場でご覧ください。
◆松坂桃李(ヘンリー五世役)
『ヘンリー四世』から『ヘンリー五世』へのバトンを繋げられるようなものにしたいです。 例え『ヘンリー四世』を観ていなかったとしてもわかるような内容にもなっています。 葛藤や苦悩など、 内面的な部分を含め観ている方たちにしっかり伝えていきたいです。『ヘンリー四世』のときよりも運動量・頭脳量ともにパワーアップしています。 特に戦闘シーンは非常に迫力があって、生演奏でもあるので、楽しんでいただけると思います。国を治め上に立つ人間の本音が垣間見える瞬間は、この『ヘンリー五世』の見どころだと思います。
彩の国シェイクスピア・シリーズ第34弾 舞台『ヘンリー五世』は、2019年2月8日(金)から2月24日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて上演。その後、仙台、大阪を巡演。日程の詳細は以下のとおり。
【埼玉公演】2019年2月8日(金)~2月24日(日) 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
【仙台公演】2019年3月2日(土)・3月3日(日) 仙台銀行ホール イズミティ21・大ホール
【大阪公演】2019年3月7日(木)~3月11日(月) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
【彩の国さいたま劇場公演詳細】http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/5836
【ホリプロ オンライン】http://hpot.jp/stage/henry52019
(写真/宮川舞子)