権力・エゴ・人種の偏見をめぐる、手に汗にぎる会話劇『BLUE/ORANGE』が2019年3月に再演されることが明らかになった。本作は、ロンドンの精神病院でのある24時間、一人の精神病患者と二人の医師によって織り成される物語。2000年にイギリスで上演されるやその鋭い視点が大きな反響を呼び、2001年にはウェストエンドで上演、2005年にはBBCでドラマ版が放映された。日本では2010年に初演され、当時も出演した成河は、第18回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞している。
【あらすじ】
ロンドンの精神病院。境界性人格障害のために入院していたアフリカ系の青年クリスは、研修医ブルースによる治療を終えて退院を迎えようとしている。しかしブルースには気がかりなことがあり、退院させるのは危険だと主張していた。上司のロバート医師はそれに強く反対し、高圧的な態度で彼をなじる。納得のいかないブルースはクリスへの査定を続け、器に盛られたオレンジの色を問う。彼はそのオレンジを「青い」と答えた―。
翻訳を手掛けるのは小川絵梨子、そして初演時に演出と研修医・ブルース役を務めた千葉哲也が、再演も演出を手掛けると共にロバート医師に扮する。
また、初演では境界性人格障害患者の青年・クリス役を演じた成河が、この度の再演では研修医・ブルース役を、またクリス役を章平が演じる。
舞台『BLUE/ORANGE』は2019年3月29日(金)から4月28日(日)まで東京・DDD青山クロスシアターにて上演される。チケットは1月19日(土)より一般発売開始。