2018年12月6日(木)に東京・新国立劇場 小劇場にて『スカイライト』が開幕した。本作は、イングランド出身の劇作家デイヴィッド・ヘアによる戯曲で、1995年に初演。2015年にはトニー賞リバイバル作品賞を受賞している。演出を手掛けるのは、小川絵梨子。小川にとって、これが新国立劇場の芸術監督就任後、同劇場での初演出作品となる。
描かれているのは、かつて不倫関係にあった男女が再び出会う夜。二人の男女によるダイアローグは、常に綱渡りのような緊張を孕み、ちょっとした一言で均衡が大きく揺らいでいく。登場人物はわずか3人、しかも舞台にいるのは常に二人だけというミニマムな人間関係で、熱量ある会話劇を繰り広げる。
出演は蒼井優、葉山奨之、浅野雅博の3人。
【あらすじ】
ロンドン中心部から離れた質素なアパートに住むキラ(蒼井)の元に、かつての不倫相手の息子であるエドワード(葉山)がやってくる。妻アリスを亡くして以来、不安定なままの父親トム(浅野)を助けてほしいと言い残し、彼は去る。
同じ日の夜、期せずしてトムもまたキラの元を訪れる。3年ほど前、不倫関係が明るみになった日以来、初めて再会した二人は、夜更けまでこれまでのことを語り合う。お互いへのいまだ消えぬ想いと、解けない不信感、共有する罪の意識の間で大きく揺れ動く二人の会話は、やがてそれぞれの価値観の違いへと触れて行く。相手の急所を射抜く言葉を知っている二人の駆け引きがたどり着く先は・・・。
2018/2019シーズン演劇『スカイライト』は、12月24日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場にて、12月27日(木)に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演。上演時間は、約2時間45分(1幕:80分、休憩:15分、2幕:70分)を予定。
【公演詳細】https://www.nntt.jac.go.jp/play/skylight/
(撮影/細野晋司)