「弟なんて欲しくなかった」家族間の愛憎、そして大切さを描く『グレーテルとヘンゼル』新ビジュアル到着!

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2018年8月より、KAAT神奈川芸術劇場と劇団ル・カルーセルによる共同製作作品として『グレーテルとヘンゼル』が上演される。劇団ル・カルーセルとは、カナダ・ケベック州を拠点に、世界各地でこどもも大人も楽しめる公演を行っている劇団。

本作は、演出家ジェルヴェ・ゴドロを招き、有名なグリム童話「ヘンゼルとグレーテル」を下敷きに、姉弟の愛憎と家族の大切さを描く演劇作品。舞台上には、たった15脚の木製の椅子のみ。オーディションを勝ち抜いた土居志央梨、小日向星一の2名が椅子を動かしながら、お母さんのおなかから弟が生まれる瞬間、夜の森、魔女のお菓子の家や、かまど等を表現していく

『グレーテルとヘンゼル』02

【あらすじ】
1歳ちがいの弟・ヘンゼルが産まれたことで、姉・グレーテルのハッピーな毎日は崩れ去ってしまいました。『どうしてみんな「ヘンゼルとグレーテル」っていうのかな。「グレーテルとヘンゼル」じゃなくて』『弟なんて欲しくなかった。私が欲しかったのは・・・スープ』と終始ゴキゲンナナメなグレーテル・・・。子どものころに、誰もが経験したことがある家族間の愛と憎しみ、そして大切さを描いた60分の演劇作品。

上演に先駆け、ゴドロ、土居、小日向からコメントが届いている。

◆ジェルヴェ・ゴドロ (演出)
昨年 11 月に来日して実施したオーディションで、イメージ通りの“わたしたちのグレーテルとヘンゼル”と出逢えたのは幸運でした。俳優の演技訓練のシステムは、日本と北米では違いますが、日本人俳優には、その文化的な背景から来る「正確さ」が、演技に表れていると感じています。舞台装置はたった 15脚の木の 椅子だけですが、まるで日本の「禅」の文化のように、シンプルで無駄がない。私は、空間をメタファーで 表し、観客の想像力を喚起させるような演出手法を用いていますが「グレーテルとヘンゼル」でも姉弟の人 間関係はリアルに描いている反面、空間はすべて椅子を使ったメタファーで表現しています。ご覧になったみなさまはきっと、これまであまり観たことがない、子どもを子ども扱いしない、インテリジェンスあふれる“ものがたり”の方法を発見していただけると思います。

◆土居志央梨(姉・グレーテル役)
有名な童話を下敷きにして、姉・グレーテルと弟・ヘンゼルの生々しい姉弟の関係性を描いた作品です。実際に私にも弟がいますが、この台本にはひたすら共感しか憶えないほど(笑)。兄弟喧嘩がここまでリアルに描かれるのは、これまでの子ども向け演劇にはなかなかないことで、大人が見てもグッとくる、いろいろな方に共感してもらえる、とても素敵な作品です。演出のジェルヴェさんは、とても丁寧な演技指導で、私たち俳優から出てきたインスピレーションも大事にしてくれます。演出家の指摘と自分のやりたいことがかみ合った時、とても褒めてくれるので励みになっ ています。上演時間も約 60 分なので、ぜひ夏の想い出に、私たちと一緒に、子ども時代をふりかえって冒険するような気持ちで観にきてください!

◆小日向星一(弟・ヘンゼル役)
最初の1週間の稽古はずっと本読みで、1行1行どのような台詞か、丁寧に演出してもらいました。そのおかげで、立ち稽古に入っても、安心してサクサク進められるので、ジェルヴェさんはすごいなと思いまし た(笑)。「ヘンゼルとグレーテル」の童話を現代的に再解釈しているので、わかりやすいお話です。でも、 決して子どもだましではなくて、姉と弟が憎しみあったり愛し合ったり、兄弟っていいなと誰もが共感できる作品だと思います。舞台装置は、たった15脚の椅子だけ。それを自分たちが動かすことによって、森になったり、魔女のお菓子の家になったり、牢屋になったり、想像力が掻き立てられると思います。観に来てくださったお客様に愛されるようなグレーテルとヘンゼルとを演じられるようになりたいです!

子ども向けでありながらも、大人も十二分に楽しめるKAAT キッズ・プログラム 2018『グレーテルとヘンゼル』は8月8日(土)から8月26日(日)まで神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場にて上演される。

(写真/オフィシャル提供)

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