2018年4月にシアタークリエにて「竹生企画」第3弾の上演が決定した。「竹生企画」は、屈指の個性派俳優・クリエイターである竹中直人と生瀬勝久の二人による演劇ユニット。生瀬の「竹中直人さんと二人芝居がやりたい!」という”欲望”を発端に、竹中が「一緒に芝居づくりを」と熱望した倉持裕を作・演出に迎え、2011年に始動した。
また、ヒロインには竹中・生瀬が共演を希望する旬な女優をキャスティングすることでも話題を集めている。第1回公演『ヴィラ・グランデ青山~返り討ちの日曜日~』(2011年)では、初舞台となる山田優を、第2回公演『ブロッケンの妖怪』(2015年)では、同じく初舞台の佐々木希をヒロインに迎えた。
今回、ヒロイン役を務めることとなったのは、上白石萌音。若干19歳でありながら、数々の映画、ドラマ、舞台と活躍の幅を広げ、劇場アニメ『君の名は。』ではヒロイン・宮水三葉役の声を担当するなど、今注目を集める女優だ。上白石の起用について、竹中は「上白石さんの持つあの透明感が劇場の空間を大きく変えることでしょう」と期待を寄せ、生瀬は「ベテランと、ニューフェースのケミストリー」が起用のポイントと語った。
上白石は、出演決定に際し「前回の『竹生企画』を観に行き、感激して家路に着いたのが昨日のようで、その舞台に出演させていただくなんて、今度は夢のようです。映画『舞妓はレディ』以来、再共演が夢だった竹中さん、そしていつかご一緒したいと憧れていた生瀬さんとお芝居させていただくこと、以前からファンだった倉持さんの脚本を生きられること、大変嬉しく、光栄に思います。想いや興奮を語ればキリがありませんが、今は、お二人のお芝居に食らいつくべく、心を強くしておきたいと思います(笑)。お稽古の日、そして皆様にお会いできる日を心から楽しみにしています!」と期待に満ちたコメントを寄せている。
描かれるのは、大事故から奇跡的に生き延び、廃人の様になっている男(竹中)と、彼の息子の恋人(上白石)、同じ事故から生還した男(生瀬)を軸に、生死の境が曖昧になってしまった男と、同じ経験からむしろ活力をみなぎらせている男の、終わりなき口論から垣間見える、生き抜くことを巡る物語。
3度目となる、竹中×生瀬×倉持のタッグについて、竹中は「倉持さんと2回3回と続けていく中で、より深く倉持さんの世界を感じることが出来ています。今回はより深く深くふかあ~く舞台の上で闘いたいですね。体が震えあがる思いです」と意気込み、生瀬も「慣れ合うのが嫌いなので、新鮮な気持ちで臨みたいです。竹中さんとはヒリヒリする芝居をしたい。僕達3人でしか生み出せない芝居を作りたいです」と今から気合十分だ。
竹生企画第三弾『タイトル未定』は、2018年4月に東京・シアタークリエにて上演される。その後、大阪、愛知ほか、全国を巡演予定。