2018年4月に東京・東京芸術劇場シアターウエストと大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて『PHOTOGRAPH 51』の上演が決定した。本作は、DNAの二重らせん構造発見を果たした女性科学者の生涯を描いた、アメリカの劇作家アナ・ジーグラーの作品。2015年にロンドンのウェストエンドで、アカデミー賞受賞女優ニコール・キッドマン主演で上演され、数々の賞にノミネートされた。
日本初演となる今回、ニコール・キッドマンが演じた女性科学者ロザリンド・フランクリン役を演じるのは板谷由夏。女優のみならず、キャスターやファッションブランドのディレクターなど多岐にわたって活躍する板谷が、初めて舞台に挑戦する。演出は、ブロードウェイで注目を集める女性演出家であり、日本では2017年12月に開催される『4Stars 2017』も担当するサラナ・ラパインが手掛ける。
上演決定にあたり、主演の板谷と演出を手掛けるサラナ・ラパインからコメントが届いた。
◆板谷由夏
今回、本作品で初めて舞台に挑戦できることをとても嬉しく思います。
私の演じるロザリンド・フランクリンは意思が強くて、ストイックに研究に熱中した、頑固さと純粋さを併せ持った女性です。「男性」「女性」という区別なく、一つの物事にここまで夢中になり、生涯を捧げられる方はなかなかいません。私自身も、この仕事をしている中で、自分でも驚くぐらい集中していると気づいたときに幸せだと感じます。恐らくロザリンドも幸せだったと思いますので、その軸を大切にして、精一杯、ロザリンドとしての生涯を生きたいと思います。
彼女が我を忘れるほど研究に没頭していたように、私もこの作品、そしてロザリンドという役に没頭して過ごせるよう、精一杯努めます。
◆サラナ・ラパイン(演出)
『Photograph51』は、想像力(クリエイティビティ)と革新(イノベーション)をテーマとした作品です。
科学の分野において、まだ女性の地位が認められなかった時代、ロザリンド・フランクリンは常に孤独の中でDNA構造の研究に向き合っていた。そんな彼女は本作品の作家アナ・ジーグラーの手によりパイオニアとして描かれ、同時にその物語は訓話的な意味合いをも持つ。彼女はなぜ裏切られてしまったのか。女性だから?頑固さゆえ?それとも周りの男性のせい?ロザリンドはDNA構造の発見に大いに貢献したにも関わらず、彼女の研究者としての成果は生涯日の目を見ることがなかった。これは周りの男性たちが自分たちの手柄にしたかったからなのだろうか?そして、それが歴史にもたらす影響とは何なのか・・・。
また共演には、神尾佑、矢崎広、宮崎秋人、橋本淳、中村亀鶴という若手からベテランまで、多彩な顔ぶれが揃った。
【あらすじ】
DNAの二重らせん構造という世紀の大発見をした女性科学者、ロザリンド・フランクリン(板谷)。しかし、ノーベル賞を受賞したのは彼女ではなかった。研究にすべてを捧げた彼女と、彼女を取り巻く5人の男性。科学のために愛や名声を犠牲にする生涯とは何を意味するのか・・・。
『PHOTOGRAPH 51』は2018年4月に東京・東京芸術劇場シアターウエスト、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演される。
【公式HP】http://www.umegei.com/photograph51/
【Twitter】@Photograph51_JP
【Instagram】@Photograph51_JP