2017年8月12日(土)より東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて、モト冬樹主演の『昆虫戦士コンチュウジャー2~激突!恐怖の戦士、ネオコンチュウジャー!~』が開幕した。本作は地球の平和を守る正義のヒーローの中に、1人だけ謎の中年男性が紛れているというシュールコメディの続編。その初日前に公開ゲネプロと囲み会見が行われ、モトのほか、海老澤健次、斉藤秀翼、百瀬朔、須藤茉麻、伊勢大貴、作・演出のモラルが登壇した。
好評を博した2016年6月の初演、2017年5月の再演に続いて、待望の続編となった本作。前作から半年・・・コンチュウジャーと爬虫類帝国との闘いがますますグダグダしていく中、ハイパーコンチュウエキスが、雷モンという驚異的なIQを持つ地球人によって盗み出されてしまう。
盗んだエキスを仲間と共に飲む雷モンたちは「ネオコンチュウジャー」として、この世界の秩序をすべて作り変えようとする。コンチュウジャーは爬虫類帝国と一時休戦し、共にその野望を阻止せんと奔走するが、そこに時羽奏の姿はなかった!彼は一人、バード貴族と名乗る謎の鳥型生物と接触していた・・・。
作・演出は前作から引き続き、小劇場界を沸かす人気の劇団「犬と串」主宰のモラルが担当。本作の構想として、モラルは「前作の物語は一つの終わりを迎えましたが、その人たちにも続きの人生があるということを考えながら、その中でどういったことを新たに伝えていこうかと考えました」と明かした。その言葉どおり、前作の個性豊かなキャラクターたちのその後と、そこに関わる新登場のネオコンチュウジャーが巻き起こす笑いに、ちょっぴり泣かせる感動のストーリーが待ち受けている。
続編ということで、主役の中年「ヤゴ」戦士・時羽奏役のモトは「前回とはまったく違ったテイストで、色々な要素があり、インド映画を観ているような舞台になっています。俺としてはモラルの部分が結構出ているなと思うコメディです」と説明。
一方で、コンチュウジャーのリーダー「カブトムシ」戦士・万里チョウジ役の海老澤が「前作を観てないからとは考えずに、素直に楽しめる作品になっています」と語ったように、前作を知らなくてもナンセンスでシュールで笑える作品として、存分に楽しめる作りともなっている。
海老澤や斉藤などの戦隊ヒーロー出身の演者という本物によるパロディは今回も健在。初演に出演していた懐かしのキャストや新キャストを新たに迎えて、さらにパワーアップした本作について、「テントウムシ」戦士・桜田ファミリア明日香役の須藤は「魅力的なキャストが加わり、良い意味で大の大人が本気でふざけてやっています」と語った。
その新キャストとして、「ハチ」戦士・多安島ハルオを演じる百瀬は「稽古場の楽しい雰囲気がそのまま舞台上に出ていると思いますので、楽しんで観てください」と挨拶。初演では多安島ハルオ役を演じ、今回はネオコンチュウジャーのリーダーである雷モンを演じる伊勢は「雷モンとして戻ってくるのがすごく楽しみでした。僕のチームであるネオコンチュウジャーが、爬虫類帝国とコンチュウジャーにどう立ち向かっていくかを観てください」と見どころを語った。
本作の大きなポイントでもあり、“悪のヒーロー”という戦隊モノの定番ネタをパロディ化した、爆笑間違いなしのネオコンチュウジャーたちとの戦いについて「アゲハチョウ」戦士・エッフェル・トーマス役の斉藤は「コンチュウジャー、ネオコンチュウジャー、爬虫類帝国の三つ巴がどうなっていくのかをお楽しみください」とアピール。
ネオコンチュウジャーとの戦いの結末は?バード貴族とはいったい何者なのか?さらに戦隊モノではお約束の、合体するアレもついに登場?!とどまるどころか、ますます磨きのかかったナンセンスでシュールな戦隊ヒーロー・コメディをぜひ劇場で。
舞台『昆虫戦士コンチュウジャー2~激突!恐怖の戦士、ネオコンチュウジャー!~』は8月20日(日)まで、東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて上演。
(取材・文・撮影/櫻井宏充)