内場勝則『FILL-IN』で魂のドラム演奏!乃木坂46松村沙友理「いろんな初挑戦が詰まった舞台」

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2017年7月13日(木)に東京・紀伊國屋ホールにて『FILL-IN~娘のバンドに親が出る~』が開幕した。初日前には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、吉本新喜劇のスーパー座長で、本作の主演を務める内場勝則をはじめ、相良樹、松村沙友理(乃木坂46)、千菅春香、池乃めだか、作・演出も手掛けた後藤ひろひとが登壇し、意気込みを語った。

『FILL-IN』舞台写真_4

これが、東京で上演する7年ぶりの書き下ろし新作となった後藤は「早くお客さんに観てもらいたいという気持ちでいっぱいです。私は芸術家でなくエンターテイナーなので、今の人たちに見せたいもの、そして、今とても必要な作品ができたなと思っています」と自信を見せた。

本作は、勘当した娘を事故死で失った仕事一筋だった“親父”が、娘が一体どんな人生を歩んでいたのかを辿り、所属していたガールズバンド「スキッドマークス」と出会うことで一心不乱に奮闘する人情ストーリーとなっている。

『FILL-IN』舞台写真_2

演劇初主演となるほか、劇中で本格的なドラム演奏に挑戦している内場は「触ることも初めてだった」というドラムに、半年前から向き合ってきたという。それも含め「いい芝居に出会えました。プロの集団が“いいもの作ろう”という気持ちが。全面に押し出されたいい作品になっています」と挨拶。

『FILL-IN』舞台写真_3

「スキッドマークス」として舞台上でギター演奏を披露する相楽は「舞台は何度かやらせていただいていますが、舞台の上で演奏をするのは初めてなので、いつもとは違う緊張感の中でやっています。お客さんが入ったら、また違う景色と緊張感になるのかな。早く皆さんに観てもらいたいです」と心境を語った。

『FILL-IN』舞台写真_5

同じく、「スキッドマークス」メンバーでベースを担当する松村は「今回の舞台は、いろんな(場で活躍する)人が集まっていて、稽古を見ていてもおもしろかったし、化学反応が起こっていて雰囲気がいいなあと思いました」と振り返る。そして「いろんな初挑戦が詰まった舞台なので、早く観てもらって、お客さんと一緒に楽しめたらええなと思います。はぁと!」と、キュートに意気込んだ。

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松村が語った“初挑戦”の中で、“初舞台”に挑む千菅。「本当にすごい方々とご一緒させていただいているんだなと思っています。初舞台なので、稽古前から緊張する心づもりでいたんですけど、笑いしか思い出せないぐらい楽しい稽古でした。だからこそ、本番でそれをもっともっと楽しい気持ちに変えていけたらいいなと思います」とフレッシュにコメント。

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一方で「この日が来るのがあと一週間くらい遅かったらいいなあと・・・(笑)」とぼやいていた池乃だったが、「でも、素晴らしい作品ができたので。早く観てもらいたい、僕のシーンだけ目つぶってもらって(笑)」としっかり笑いを取っていた。

携わる“エンターテインメント”の幅も広ければ、年代も広いキャストが集まっているが、非常に仲の良い座組みのようで、「先週ぐらいから終わったら寂しいと飲み屋で半泣きになっていた」と後藤。さらに、池乃が「若手をビリヤードに連れて行って絶対に勝たせない」などの楽しげな稽古期間を伺わせるエピソードが飛び出した。

また、松村が「めだかさんが少し遅れて合流されたんですけど、毎回、稽古でちゃうこと言いはるんです。でも、内場さんはそれをちゃんと返してはって、すごいなあと・・・」と明かすと、「おっちゃんらそれが仕事やねん!」とツッコみ、会見を沸かせた。

最後に、内場は「本当にいい作品と仲間に恵まれました。バンドは、それぞれ皆が頼りです。皆で一つの方向を向いて、演奏します。笑いあり涙あり感動ありの、いいものお届けしますので楽しんでください」と呼びかけた。

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この物語の主人公・真下幸吉(内場)は、「音楽に人生を賭けたい」と言った娘・花音を勘当する。その娘はある日突然、事故死してしまった。勘当をきっかけに別居状態になっていた妻の文音(柿丸美知恵)と顔を合わせた幸吉は、“娘が死んでも泣けない”自分に気づく。

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娘は、一体どんな人生を送っていたのか・・・。突き動かされるように、幸吉は花音の人生を辿っていく。そうして出会った、娘が所属していたガールズバンド「スキッドマークス」。ベースのくりこ(松村)、キーボードのレイ(千菅)、そしてリーダーでギターの葉月(相楽)は、それぞれに花音との突然の別れを悲しんでいた。その心を金で癒そうとした幸吉に、激怒した葉月はこう言い放つ。
「本当に娘のことが知りたいなら、お前が代わりにドラムを叩け!」

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幸吉は、ダメな“親父”だ。その親父が直面する心に、内場は等身大で向き合っている。相楽、松村、千菅が演じる娘のバンド仲間との出会い、ドラムの教えを乞うことになる元部下・薮内(汐崎アイル)との関係・・・後藤が、制作発表で「関西在住で一番上手な俳優」と称した存在感をいかんなく発揮し、その一つ一つに“人情”にじませる。一方で、池乃と見せる“掛け合い”はお見事だ。きっと一度として同じ瞬間は訪れないであろう。

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また劇中で生演奏される楽曲は、シンガーソングライターであり、自身も役者として活動する中村中によるもの。2ヶ月間練習を重ねてきたという相楽が、ギターを抱え歌い上げる姿はクールでかっこいいし、松村は持ち前のかわいらしい歌声と共にベースを弾きこなしているし、千菅はキャラ立ちした役どころを際立たせながら、しっかりとバンドを支える。内場のドラムと共に、胸を打つ女の子たちが生み出すバンドサウンドが胸を打つ。

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「死」は、どうがんばっても取り戻すことはできない。過ぎ去る時間も、取り戻すことはできない。劇場で生まれる“ライブ感”を、ぜひ感じてほしい。

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『FILL-IN~娘のバンドに親が出る~』は、7月23日(日)まで、東京・紀伊國屋ホールにて上演。

また、各回には日替わり特別ゲストが出演することも決定。詳細は、以下のとおり。

7月14日(金)19:00公演 石田明(NON STYLE)
7月15日(土)14:00公演 伊藤かりん(乃木坂46)
7月15日(土)19:00公演 酒井藍
7月16日(日)14:00公演 シソンヌ
7月16日(日)19:00公演 中村中
7月17日(月・祝) 14:00公演 山内圭哉
7月18日(火)19:00公演 西野亮廣(キングコング)
7月19日(水)14:00公演/19:00公演 すっちー
7月20日(木)19:00公演 品川祐(品川庄司)
7月21日(金)19:00公演 秋元真夏(乃木坂46)
7月22日(土)14:00公演 平田敦子
7月22日(土)19:00公演 未知やすえ

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